時は大正。ある屋敷の庭にそこの住人である帝大医学部の村山博士の殺人死体が。その教授は無政府主義団体「絞首商會」の告発をしに行く直前だった模様で・・・同居人の水上婦人は何を思ったか以前屋敷に泥棒に入った男=帝大出身の元泥棒=蓮野に事件の「探偵」を依頼する。容疑者は水上婦人に近隣に住む友人3人の計4人?背後には絞首商會が居ると思われ・・・結局蓮野はそれを引き受け、蓮野の友人=画家の井口も調査に乗り出す事になって・・・その流れで何故か襲われる井口の姪の峯子・・・次には蓮野も・・・さらには次の殺人?
こちらがデビュー作との事です。時代物って苦手な事が多いんですが、先に読んでいた2作目の「サーカスから来た執達吏」もこれも楽しく読めました。ミステリィとしてもちろんしっかりしてるんですが、それを動かすキャラクタ達が魅力的なのが物語をよりかみ砕きやすくしている印象。峯子、良いです(笑) 蓮野&井口(多分峯子も)が活躍する模様の連作短編集「時計泥棒と悪人たち」も購入済みで楽しみです。作者の作品、これまで4作読んで今のところこれがベストかな・・・ロックバンドも1stアルバムは特有のが勢いあって気持ち良かったりしますが、そんな感じ??
非常に面白かったです。
尚、「サーカスから来た執達吏」に出てきた味のある脇役はこちらが初出と世界観の共有あり。
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