わが子と近所の幼女二人を殺し死刑になった響子。その遺品の受取人として何故か指定されていた、今は埼玉で暮らす東遠の香純と母。響子=響ちゃんとは子供の頃一度それも一瞬しか邂逅してなかった香純、響子の残した失効直前の最後の言葉「約束は守ったよ、褒めて」と言う言葉が心に引っ掛かる。事件により世間からは悪鬼の扱いを受け、母ともども親族からは「居なかったもの」として扱われた響子・・・そんな悪鬼の人物像とかけ離れた最後の言葉、香純は彼女の遺骨の受け取りを拒否した地元=青森の寺を訪ねて響子がどんな人物であったのかを知ろうとする・・・そんなかんじですか。
なかなかに救いのないお話ですが、作者の手腕できっちり読めます。まあ・・・哀しいですよね。色々な問題提起?にはなってるかも知れないけど、まず哀しい。ミステリィと言うより架空のドキュメントと言う手触りです。
面白かった・・・と言うのも変ですが、面白かったです。
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