小惑星テロスが地球に激突する。それにより人類はほぼ間違いなく滅亡する。激突するのは日本の九州は熊本、阿蘇山のあたりと予測された。地球上の何処にいても安全ではないとはいえ、少しでも離れたところへと日本からどんどん脱出者が。特に九州はほぼゴーストタウンと化し、電気も水道も不通で通信も時折拾える箇所がある程度・・・でもそこで少数ながら残って暮らす者もいた。人類滅亡まであと2か月の2022年の12月、小春は行きたいところがあり、でも車の運転に自信がなく教習所に通っていた。そこには一人残った女の先生=イサザワ/元刑事が居た。ある教習の日、選び放題の車から選んだ一台のトランクに他殺死体が入っていた。ひとまず二人は機能してるかわからない警察へ行ったが、果たしてそこには職員がまだ居たが事件捜査は無理と言う事で・・・どうやら他にも似たような殺人事件が2件ほど起こってるらしい?? 正義感に燃えた?イサザワは「私たち」で捜査をすると言い出して・・・そして小春はイサザワと殺人犯を追う事に・・・そんなですかね?
いやあ人類滅亡目前の殺人事件の調査って・・・設定がエッジが効きまくってます。そして修羅場だから浮き彫りになる人間性? 修羅場においても登場人物たちのキャラによってなんとなく素敵な世界も垣間見えます。食糧難=福岡なら堤防から魚たくさん釣れそうだよなとか余計な事が頭をよぎったりもしたけど、そういう邪魔者を頭から追い出して物語の世界に没頭すればぐいぐい引き込まれます。ミステリィとしても心情風景描写物としてもなかなか秀逸でした。これがデビュー作らしく、最近出た2作目も購入済みでこれから読みます。
非常に面白かったです。
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