南部鉄器の職人として父の工房で働く悟=38歳。父親の孝雄は「南部鉄器と言えば・・・」と冠が付くほどの職人で、その点では尊敬していたがあまりに一筋で人の温かさに欠けるようなところが父親としてはむしろ嫌いだった。そんな父が突然家で非行少年をしばらくの期間受け入れる"補導委託"を引き受けるという。反対する間もない寝耳に水で・・・いや、反対だったけど自分以外の周囲も乗り気で始めることになる。やって来た少年=春斗は自動車泥棒や万引きが"止められず"、進学校を退学になっている元高校生の16歳。どちらかと言うとおとなしくまじめな感じ。思っていた"非行少年"という感じではなく、悟は少し安心したが、何か心に闇を感じているようで・・・そしてそんな春斗とかかわっていく中で、父に対する思いも少しづつ変わっていく・・・そんな感じでしょうか?
悩める少年&中年と青年の間くらいの男を中心に、対角には誤解を呼ぶ不器用キャラで、周辺には程よく対応の違うポジティブキャラをそろえてよいバランスです。なので物語がスッと入ってきやすい。少年のエリート系頑固キャラな父と従う母と言う定番キャラも活きてますね。きっちり良い話です。チャグチャグ馬コとババヘラアイスは気になって調べました(笑) そして結末も、こういう話はこれで正しいですよ。
面白かったです。
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