12色のクレパス

わたしが見た、光を此処に。
Thanks for always being there…

白と藍色と宮沢賢治と。

2013-03-10 09:10:35 | わたしのイチニチ。






金曜日のお話し。






仕事で、とある地区に配りものへ行ってきました。



山あいの、小さな集落を30集落以上まわります。






いくつかの集落を終わり、ふと、見渡す先は…










まるで、日本むかし話のような…( ´艸`)



まだ、雪深い此処。

白と藍色だけの世界。












次に行く集落は、戸数が二軒だけの小さなところ。



100メートルほど手前に車をとめて、雪道をあるく。




……着いたぁ。








雪深く、玄関へは、雪の階段を下りて入ります。







と、看板が。








 御用ノ方ハ 叩イテ下サイ

 ソノ辺ニ 居リマス。




宮沢賢治か日本むかし話か。




そんなお家( ´艸`)







でもね、コレ、夏に叩いたことがあるの。



そしたら…… やってきたのは、家主ではなくてね。




なんと、ニワトリ!


しかも、集団(*゜ロ゜)






生まれて初めて、ニワトリにかこまれたよ(笑)






でも、今は。


ニワトリさんは、小屋の中。







だから、叩いたの。



カンカンカンって。





そしたら……(*゜ロ゜)





メェェェ











扉の向こうには、シロヤギさん。






家主は、やっぱりお留守だったから、

お手紙置いて来たけれど、

シロヤギさん、食べてないかな…
















途中、家屋のすぐ向こうで大きな雪崩がありました。









配りものに出かける前に、


 雪崩に気をつけてね って。


メールもらったけど… ありがとうね。





改めて、自然の力の大きさを目の当たりにして。


ただ、ただ此処に生かされていることに、感謝。


この大地とともにある、いのち、なんだよね。


















最後の集落に向かうころには、


薄い太陽は、オレンジに。











やっぱり、相変わらず。


白と藍色の世界が続いていて。




そして、むかし話にでていたはずの、

おじいさんとおばあさんが、笑っていて。








ふと、思いだした宮沢賢治の「屈折率」



 七つ森のこっちのひとつが
 みずのなかよりもっと明るく
 そしてたいへん巨きいのに
 わたくしはでこぼこ凍ったみちをふみ
 このでこぼこの雪をふみ
 向ふの縮れた亜鉛の雲へ
 陰気な郵便脚夫のやうに
 (またアラッディン 洋燈とり)
 急がなければならないのか




七つ森ほど、此処は北ではないけれど。



同じように、


自然は美しく、偉大で、時に大きすぎるチカラの前に

何もできなくて。




でも、人がつくりだす、絶望や、悲しみや、喪失感は

人がまた、乗り越えていけるもの。















寄り道しすぎて、すっかり日が暮れる。












ポケットには、

いただいた甘夏やおせんべい、缶コーヒー。





「また、寄っていかっしゃい」って。









のんびりと時間が流れた、そんなイチニチ。










たまには、いいか( ´艸`)






あれ?




いつも、かな…(笑)