そういえば、バレンタインの日
10年来の懐かしい人に、ばったり会いました。
中学の時、部活の1個下の後輩で
大学、社会人になってからも
ことあるごとに、一緒に笑っていた人。
どんなに深刻な話をしても、
はぐらかしているのか、
笑ってごまかしているのか、
たまに、解らなくなるくらい
いつも笑ってくれていました。
あだ名はOヤジくん。
いろんな事があって、
最後に話したときも、笑ってくれてた。
もう、
笑いあうことなんてないのだろうと思っていたのに。
その日。
とあるお店に入ろうとした私の前に
Oヤジくんは立っていて。
私と目が合った瞬間、
あの頃と同じく、爆笑してた。
近況を話してたとき、
Oヤジくんがサラッと
「頑張ってたんですね」
と言った、一言に
思わず泣きそうだったけど。
相変わらず、笑ってる彼に
たくさんある、心残りの一つが
少し、軽くなった気がした。
いつかまた、できるのなら
みんなで笑えたらいいのにね。
*
誰にでも、
記憶の中に居続ける人は、いるのだろうけれど。
記憶の中の人は、
最後の記憶から、変わらないままでいるけれど。
現実では、
それぞれに、ジカンが流れているのだから
変わりゆく、よね。
それでも、
私はその記憶とともに、生きているから
記憶の中のその人と
ともに生きているのだと、思っています。
そんなことを思いながら見上げた空は
真冬にしか見られない、青の空。
私も、誰かの記憶の中にいるのかな。
もし、居るのなら…
此処に居る私も、笑っているよ。