あなろぐ

ここは私の巣穴です。自閉症の息子のことや、好きな作品のことなどを書きます。
最近のハマリものはイ・ジュンギ。愛だぜ。

王の男再び

2010-02-04 06:22:57 | ジュンギ出演作・映画etc.
2回め鑑賞。(4時に起きて見たですよ。私も好きね)
1回めはオリジナル音声(朝鮮語)で、2回めは吹き替えで。
イ・ジュンギの吹き替えは石田彰氏が担当しているので、それも見ておきたかったのですね。
吹き替え版で、しかも日本語字幕つきで見るのが私の流儀。
けっこう違いが楽しめます。
吹き替え版の脚本は、口の動きに合わせてあるので、言葉の順番が違ったり、字幕なら同音異義語も誤解なく伝わるけど、吹き替え版は音で伝わりやすいように言い換えてあったり、そういう裏方の仕事ぶりの見事さに気づいたりすると、思わずうなってしまいます。
何でも、行き届いた仕事って気持ちいい。

で、吹き替え版見て気づいたけど、石田さんの声の方が、ジュンギの声よりも高い。
それに石田さんは芸達者なので、女形のシーンなんてお手のものですが、「王の男」に出演したときのイ・ジュンギはまださほどの実績もない若者で、決して声も高くなく、小柄でもないのに、ちゃんと「女より美しい男」に見せてるんだ。
カメラワークや光の当て方も、イ・ジュンギ自身の目くばり、しぐさも、確かに美しい。
映画ってすごいと思ったし、ジュンギの役者魂を感じました。

映画評とか見ると「妖艶」とまで持ち上げられてるジュンギくんですが、さすがに「妖艶」は誉め過ぎだろって思いますが(笑)、この映画を見てる限りでは確かに美しく見える。目の伏せ方とか、指の動かし方とか、いいなあ。役者ご本人のお茶目小僧っぷりを知ると、そのギャップも面白いです。

ひとつ訂正ですが、「王の男」はイ・ジュンギ主演と言っては語弊がありました。
確かに重要人物なんだけど、主役はカム・ウソン演じるチャンセン(吹き替え:森川智之)ですね。
これは前回も書いたけど、燕山君役のチョン・ジニョン(吹き替え:堀内賢雄)も。
暴虐の王、お抱え芸人の座長とその相方である女形、この三人のトライアングルが主題で、ジュンギ演じるコンギルはむしろ助演「女優」の位置づけです。

一番美しいと思ったのは、影絵を見せてるコンギルの笑い方(光の当て方がいいんだ、また)。
一番好きなシーンはコンギルが人形劇を見せてる場面。王とコンギルの二人の場面はどれも好きだけど。

そして、ラストシーンのチャンセンとコンギルには泣けました。
狂王と芸人という関係はリア王を思わせますが、「王の男」はそれよりも身分制の影が濃くて、日本では「」とか「道々の者」と呼ばれた人々の物語と言えるかも。
コンギルが泣きながら「ここは天でも地でもなく、空の真ん中…」と人形劇を演じて見せ、ラストシーンでチャンセンが綱渡りの綱の上で「まるで宙に浮かんだ気分」と誇りやかに叫ぶのは、身分制の中では最下層に位置づけられた自由民の不羈の魂のなせる業です。どれほど踏みにじられても、その自由だけは奪われない。

最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
私も見たよー (ゆき)
2010-02-07 01:09:29
友達がDVDをそっと渡してきた(笑)。
イ・ジュンギ好きな人なんだけど、私が覇王別姫が好きだという話をしたら「これ好きだと思うので」と。
あの人形劇のシーンいいですよねー。私は実は字幕版しか見てないのでそのうち吹き替え版も見てみたいです。
ちなみにその友人に誘われて「アンティーク」も見に行ったですよ。これは月9とは違ってかなり原作っぽくてオススメです。
返信する
吹き替え版も (春花)
2010-02-07 15:29:07
石田カラー出てますから是非。
アンティークは実は、月9どころか原作も読んでないんですよ。
よしながふみでしたっけ?
「大奥」は読んでるのですが。(これ映画化するらしいですね!吉宗が柴崎コウって合ってるかも! 個人的には江角マキコで見てみたい)
今度見てみたいと思います。
返信する
そうそう (ゆき)
2010-02-07 23:06:29
よしながふみ原作ですよー。
なぜ本家日本で創った月9より韓国で創った映画の方が「それっぽい」のか…と。
私は同人(スラダン・ベルばら)時代から彼女の作品を読んでいるのでこんなにメジャーになってしまうとは…と何か不思議です(笑)。
返信する
読まねばっ! (春花)
2010-02-08 20:40:40
まずは原作を読まねば。
それにしても同人誌から読んでる人がメジャーになるって不思議な気がしますよね。ホント。
返信する

コメントを投稿