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「黒い」医療経営入門 宣伝編 「著名人利用は計画的に」

2020-09-19 21:36:24 | 信頼

広告で著名人を使う手口は、
世界各国で使われています。

受け手に売り込む際に、
とても有用な手立てだから。
(マーケティング界隈や広告代理店界隈では、常識)。

ただ、


は、お勧めし難いです。

HPVワクチンがこけたとき、
著名人へのダメージが大きいから。

ていうか、
HPVワクチンは、副反応の多さゆえ、復活困難な状態

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著名人出演広告と不法行為について、
民法(不法行為法)のテキストでも言及される先例としては、

琴風事件(東京地裁平成 6 年 7 月 25 日判例時報 1509 号 31 頁)。

(判旨はhttp://www.j.u-tokyo.ac.jp/jjweb/research/MAR2004/26112.pdf にて確認できます。)

琴風事件とは要するに、抵当証券の宣伝役をしていた琴風関への賠償請求。
言うまでもなく、その抵当証券はバブル弾けて、御破算に。

その裁判例では、

「テレビ広告は、その視聴者が多数、広範、不特定であり、広告された商品等に対する購買 動機の形成に多大な影響を与え得るのであり、このようなテレビ広告の特性に鑑みれば、本 件のようにテレビ放映することを前提とした広告に出演する者は、当該広告の視聴者が当該 出演者の知名度、経歴等を信用しその推賞する業者、商品であるということをひとつの動機 として取引した場合に損害を被る危険があることを予見し得る場合には、当該広告に出演す ることを回避すべき義務を負うというべきである。」 

と指摘。

琴風事件の場合、

「第一抵当においては、抵当証券販売業務を開始して間もない時期であり、その抵当証券商 法の違法性が一般的に露見していなかったこと、第一抵当のモーゲージ証券は最低 50 万円か ら投資し得る商品であること、本件テレビコマーシャルフィルムは被告琴風がその信念、経 験に照らして個人として具体的に第一抵当ないしその取り扱う抵当証券を推賞する内容のも のではないこと、怪我で苦労しながら大関まで昇進した力士として人気があったという被告 琴風の経歴及び知名度、被告琴風は本件テレビコマーシャルフィルムへの出演条件等の交渉 について専ら東京音楽出版及びホリ企画制作の担当者に委ね何ら主体的役割を果たさず、本 件テレビコマーシャルフィルムでの演技内容についてもホリ企画制作の立案した内容をいわ れるままに演じていたにすぎないこと、被告琴風は本件テレビコマーシャルフィルムに関し て 880 万円を受領していたが、この金員は大相撲の力士の出演料としては他の事例に比して 特別高額であるとはいえないこと」
などから、回避義務なしと判断。

ところが、
HPVワクチンの広告を打つとなれば、

・当人がその信念、経 験に照らして個人として具体的にHPVワクチンを推賞する内容となることは避けられない。
・HPVワクチンの危険性が種々の論文で報告され、厚労省がHPVワクチンの積極的勧奨を取り止め、さらに、薬害訴訟が係属中であることなど、HPVワクチン使用により損害を被る危険がある旨を、芦田愛菜とそのマネジメント会社は十二分に知り得る状態にあった。
・HPVワクチンは、生命・身体に関わる事柄。ゆえに、他の商品の広告に対する注意義務よりも、高い注意義務が求められる。

などから、

広告の受け手が芦田愛菜の知名度、経歴等を信用しその推賞するHPVワクチンであるということをひとつの動機として取引した場合に、損害を被る危険があることを予見し得る。

よって、
回避義務ありと判断しうる。



有望な著名人の経歴に、
傷を付けてまでして、宣伝したい?



……そもそも、
宣伝・広告の力を以てしても、
ダメな商品を立て直すことは極めて困難。
などという景品攻勢も。

タダより高い物は、ない。
そして、
著名人の言葉は、ハーメルンの笛の音。

踊らされれば、はたき込まれかねない。


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