昭和の小樽 十七
冬の量徳小学校の廊下は室内遊びの楽しい世界である。くる日もくる日も吹雪きで街は真っ白い雪の底に沈んでいる。
子供逹が真っ赤な顔だけのぞかせて登校してくる。
十五分間の授業の合間の休み時間は廊下に出て室内遊びの喧騒がはじまる。生徒逹は五、六人に一人の割合でそれぞれ竹の遊び道具を持参してくる。長さ二十五センチ、幅が二センチ、厚さは三ミリほどの表裏をヤスリでなめらかにした竹、四本で七種類の手さばきで替え歌をうたいながら片手で器用に四本の竹をひっくりかえしたり横にはらったりするのである。一本でもそろわずはずれるとアウトとなる。
替え歌が面白い。
ひとめ、ふため、みやこし、よめご…いつや、のむこさん、ななや、のやくし、きせるではたいたスコン!をくりかえすのである。 ひとめは一、ふためは二、みやこしは三、よめごは四、いつやは五、むこさんは六、ななやは七、やくしは八、きせるは九、の数え歌である。
私のクラスは三組で男子は一から三までで四、五は女子組であった。各クラスは五十人から六十人で構成されていたから一学年に三百人もの生徒数で全校生徒数は千八百数十名もいた。
六年生の教室は二階で、廊下の窓側にオーバーなどの衣類棚が続いて設置されていた。
遠くレートクリームの大看板横に潮見台シャンツェが教室から見えた。
一組から三組までの廊下は竹遊びや、腕相撲、足相撲などの男子生徒の遊び、四組から五組は女子生徒のお手玉やおはじきやあやとり遊びでかしましい声が響き渡る。
小使さんの鳴らす鐘の合図で順調にななやのやくしまで来て残念となるのである。
冬の量徳小学校の廊下は室内遊びの楽しい世界である。くる日もくる日も吹雪きで街は真っ白い雪の底に沈んでいる。
子供逹が真っ赤な顔だけのぞかせて登校してくる。
十五分間の授業の合間の休み時間は廊下に出て室内遊びの喧騒がはじまる。生徒逹は五、六人に一人の割合でそれぞれ竹の遊び道具を持参してくる。長さ二十五センチ、幅が二センチ、厚さは三ミリほどの表裏をヤスリでなめらかにした竹、四本で七種類の手さばきで替え歌をうたいながら片手で器用に四本の竹をひっくりかえしたり横にはらったりするのである。一本でもそろわずはずれるとアウトとなる。
替え歌が面白い。
ひとめ、ふため、みやこし、よめご…いつや、のむこさん、ななや、のやくし、きせるではたいたスコン!をくりかえすのである。 ひとめは一、ふためは二、みやこしは三、よめごは四、いつやは五、むこさんは六、ななやは七、やくしは八、きせるは九、の数え歌である。
私のクラスは三組で男子は一から三までで四、五は女子組であった。各クラスは五十人から六十人で構成されていたから一学年に三百人もの生徒数で全校生徒数は千八百数十名もいた。
六年生の教室は二階で、廊下の窓側にオーバーなどの衣類棚が続いて設置されていた。
遠くレートクリームの大看板横に潮見台シャンツェが教室から見えた。
一組から三組までの廊下は竹遊びや、腕相撲、足相撲などの男子生徒の遊び、四組から五組は女子生徒のお手玉やおはじきやあやとり遊びでかしましい声が響き渡る。
小使さんの鳴らす鐘の合図で順調にななやのやくしまで来て残念となるのである。