高層湿原でよく観察するチングルマ(ばら科)です。採集などはできない自然保護区にある場合が多く、花の造を調べることはできませんでしたが、山野草を販売していた土産店で苗を購入して育て、翌年に開花させることができました。
雄蕊が140本ぐらいあり、離生した花柱が60本もあります。花弁と萼は5枚ですが、その外側に細めの副萼が5枚あるのが特徴的です。総じて原始的な特徴を持った花という印象です。環境が合わないらしく2年目にわずかに咲いたあと枯れてしまいました。花柱には果実にみられる羽毛のような毛の元になる毛があります。観察日は2017年6月6日です。