ケヤキの果実（にれ科 バラ目）

　木々の葉が美しく紅葉しています。周囲の落ち葉の清掃も忙しくなっています。そんな中で目に付くのがこのケヤキの落葉です。これはケヤキの雌花の花序にあたる部分ですが、小さ目な葉の付け根に1個ずつの果実がついています。
　近くにケヤキの樹が見当たらないのですが、このような花序の部分の飛翔によって、かなり遠距離に子孫が広まることになります。拾い上げて落とすとキリモミ状に回転して、他の落葉よりもゆっくりの落下です。
　以前に果実からの発芽率を調べたことがあります。植木鉢に50粒巻いて発芽したのは１株だけでした。この時に発芽した株は今も盆栽で育っています。このあたりのケヤキは減少して、孤立木の状態のものばかりなので結実したものができないのだと思います。実際に我が家のあたりで拾った果実を壊してみても種子が見つかりません。