餃子倶楽部

あぁ、今日もビールがおいしい。

匂い

2009-07-22 06:30:00 | 札幌で考える

いつぞやかタカちゃんが
「もしかしたら自分は〇△◇なのではないか」という
自分の知らない自己が(もしかしたら)存在することに対する
底知れぬ不安感について書いていたが、
そうなのだよ、タカちゃん、
人間には「ジョハリの窓」という4つの自己があるらしいのだよ。

1)自分は知っていて他人も知っている自己
2)自分は知っていて他人は知らない自己
3)自分は知らないが他人は知っている自己
4)自分も知らないし他人も知らない自己

これはアメリカの心理学者が提唱した
対人関係での気づきのグラフモデルというらしく、
コミュニケーション心理学などで、よく活用されるらしい。

で、きっとタカちゃんが言っていたのは 2)なのだろうか、
ハタマタ 4)なのだろうか。

ま、みんなそれぞれの 1)やら 2)やら 3)やら 4)があるのだろう、
きっと。

きっと。

*      *      *

1q84_2

5月末の発売時に速やかに買ったこの本。

BOOK1で554ページ
BOOK2で501ページ
延べ1,055ページにもわたるこの本ですから
先月末をもってしてようやくと読み終えることができた。

やれやれ

さて、
この本を買って気がついたことがある。

それは“この本はとてもよい匂いがする”ということ。

D社のSさんという著名なクリエーターもブログでおっしゃっていたが、
この本からは単なる印刷工程で染み付いたインク臭ではない、
かといって香水のような華美な匂いでもない、
なんとも表現のしづらい“よい匂い”がした。

クン・クン

クン・クン

さらにページの触り心地がとても良い。
きっと紙については上質紙を使ったのだろう。
薄いのに精緻な紙触りで、
ページをめくるたびに
親指と人差し指が気持ちよさを感じていた。

きっとこれは新潮社のサブリミナル戦略に違いない。

つい数週間前までは品切れだったらしいが、
今なら本屋に平積みされているので
まだ読んでいない貴兄も
ぜひこの本の匂いと紙触りを感じてほしい。

ただし本屋におかれたこの本を手にとり、
過度に匂いを嗅ぐことをお勧めはしない。
(だって恥ずかしいでしょ)

*      *      *

実は自分、本の匂いフェチである。
きっと上述の2)に該当する。

幼い頃、
母が「本って良い匂いがするのよ」と僕に教えてくれたその日から、
クン・クン

クン・クン

僕は本を買うたびに必ず匂いを嗅いでいる。

クン・クン

クン・クン

そう、
よく考えてみると、
僕は本に限らずこの世の中のあらゆる匂いに敏感なのかもしれない。

雨上がりの街の匂い
地下鉄の金属的な匂い

とか

緑うっそうと生い茂った夏山の匂い
一晩中降り積もった雪がやみ、
雲ひとつなく晴れ渡った朝の凛とした匂い

とか

買ったばかりのシャツの匂い
新車の匂い

とか。

子供のころは
友達の家に遊びに行くと、
大概どの家にも必ず独特の生活臭があって、
僕は友達の家の玄関を開けた瞬間から感じることのできる
(今までに経験したことのない)その初めての匂いを嗅ぐのが
大好きだった。

*      *      *

で本を読んだ感想については、申し述べない。
というか、察してほしい。

よい匂いがして、紙触りも最高に心地よかったという行(くだり)で。

コメント (3)
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