これで、新居に越してきてから重い腰を上げて開始したオーディオシステムの刷新は、1年半かけて完了した。
プリメインアンプ→CD/SACDプレーヤー→スピーカーの順番に約半年毎に選定・購入してきた。
購入し我が家に届いたのはゴールデンウィークで、既に1か月を経て、セッティングを試行錯誤するうちにエージングも進み、それなりに良い音が出てきた。物はなんと「B&W 805 Diamond (PB)」。まさか805Dを手にすることは考えてもみなかったのだが、ずっと使うものなので、生音を圧倒的なリアリティで再現する能力を感じたことが購入の決め手になった。
特にチェンバロの音をはじめとして、バイオリンやフルート、チェロ等の古楽器は倍音が多く、その楽器の音をどこまでも自然な響きで楽しめる。ダイアモンド・ツイーターの威力は生楽器の音でこそ活かされる。楽器の音色は倍音で決まるのである。今まで使っていたスピーカーとは次元が違う驚きの音で、同じCDを聞いているとは思えないほど、演奏のダイナミクスや音色の変化があることに気付かされた。
検討当初はトールボーイ型で低音が出そうな機種を試聴してみたが、予算内での機種では、室内楽中心の音楽を聴くには低音が太すぎて音楽全体のバランスが悪かったので、選択肢から外した。
805Dで大編成のオーケストラ曲も部屋に設置した状態で聞いてみたところ、セッティングの工夫により低音もかなりしっかり出ることが判明したので、当初の課題はこのスピーカでも結果的に十分クリアした。
難点はソースの録音状態がそのまま出るので、悪い録音は酷い音で聞けたもんじゃない。これをクリアするにはスピーカーのセッティングやらアンプ、CDプレイヤーまでいじる(最悪買換え?)必要がありそうなので、そこまでやる気力も財力も無いので、このまま死ぬまでこのセットで行くつもり。
「当たり」のCD/SACDは、殆ど目の前で演奏している様な錯覚に陥るほど素晴らしい音楽を楽しめる。これから梅雨どき。雨の日は我が家でゆったりと音楽三昧だ。眠っているPCを引っ張り出して、ネットオーディオもそろそろ?と思う今日この頃です。