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益田~津和野~山口の国道9号の改良に向け整備促進期成同盟会設立

国道9号の島根県西部と山口県を結ぶ区間の改良に向け、関連4市町(山口市と島根県益田市・津和野町・吉賀町)からなる整備促進期成同盟会が2023/1/24に設立されました。

https://www.yomiuri.co.jp/local/yamaguchi/news/20230124-OYTNT50112/

https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/263102

https://www.city.yamaguchi.lg.jp/uploaded/attachment/80201.pdf

 

国道9号は山陰地方を貫く幹線道路ですが、対応する高規格幹線道路の山陰自動車道(E9)は益田市から先は国道9号と異なりさらに日本海沿いを通り、山口県長門市からようやく内陸に入って下関市方面とを結ぶ計画となっており(2022/5/26付ブログ記事参照)、益田市と山口市の間は並行する高規格道路の予定もなければ国道9号自体を改良する予定もありません。2021/4/30付ブログ記事で紹介した「防災・減災、国土強靱化に向けた道路の5か年対策プログラム」の中国ブロック版を見ればそのことは一目瞭然です。

ただ、関連自治体から見ると取り残され感が当然ありますし、現実には災害に弱く特に改善が必要な区間が島根県側に10.7km、山口県側に8.8km存在するため、合同で期成同盟会を立ち上げることになりました。

1.島根県側の10.7km(益田市神田町~津和野町枕瀬間、GoogleMapはこちら

 この区間は概ね高津川の左岸沿いですが、その過半は急峻な山の斜面と高津川にはさまれた区間となっており、道の駅シルクウェイにちはらの東方には洞門もあります。そして、その先の津和野町日原地区の中心部にかけてもカーブが続きます。

2.山口県側の8.8km(山口市阿東篠目~山口市宮野上間、GoogleMapはこちら

 この区間は日本海にそそぐ阿武川水系(山口市阿東地区)と瀬戸内海にそそぐ椹野川水系(元からの山口市)の分水嶺の前後に相当し、中間に長さ823mの木戸山トンネルがあります。いわゆる片峠で、阿東地区側の勾配は比較的緩やかですが、元からの山口市側は急峻な地形の山間のため急勾配・急カーブが介在します。木戸山トンネルのすぐ西では萩方面に通じる幹線道路である国道262号が分岐します。

旧一級国道である国道9号は最初の整備時期が1960年代と古いため、国土交通省により適切なメンテナンスがなされているとはいえ老朽化が問題になってきているほか、道路の規格が古く災害対策だけではなく安全性についても近年整備された道路に比べ見劣りがします。果たして、次回2026年の「防災・減災、国土強靱化に向けた道路の5か年対策プログラム」には改良対象区間として載るでしょうか?

ちなみに、この期成同盟会に参加している島根県吉賀町は国道9号の直接の沿線ではなく、日原で分岐する国道187号を高津川沿いに遡った地域です。益田市から広島市に行く場合は、この国道187号を六日市(吉賀町の中心部)まで走り、六日市ICから中国道に入る経路がもっとも一般的なようです。

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