関連ブログ・・・2022/2/21付「兵庫県のICバスカード「NicoPa」の割引サービスがまた縮小」
兵庫県内各地で路線バスを走らせている神姫バスの独自バスICカード「NicoPa」ですが、最近になって自治体単位で「このICカードを使ったときのみ大幅に割引になり、現金やICOCAなど他の交通系ICカードでは正規運賃でしか乗れない」という例が増えています。
同社の公式サイトでは特段触れていませんし、その自治体での導入当初以外は現地に行っても告知はほぼありませんが、2022年春のダイヤ改正案内の25ページ目に全貌が掲載されています。
https://www.shinkibus.co.jp/sysfiles/wtn/1479/20220401_shinkibus.pdf
====================
地元路線バスを乗るなら、やっぱり NicoPa
NicoPa で下記の市内のみをご利用になる場合、自治体からのご支援により
特別運賃でご利用になれます。
・三木市(上限 200 円) ・加古川市(上限 200 円)
・西脇市(100 円) ・丹波篠山市(上限 200 円) ・加東市(100 円)
====================
これは、2022年4月から加東市で新たに導入されるため(5自治体目)ですね・・・
最初に導入したのは三木市で、2015年10月からです。
https://www.city.miki.lg.jp/site/busschedule/
それまで三木市が神姫バスグループに委託する形で運行していたコミュニティバス・北播磨総合医療センターへの通院バスと、もともと神姫バスグループが自前で運行していた市内のバス路線を再編統合した際に、市民間の不公平感を和らげるために市が導入したものです。
「上限200円」のため距離の長い路線ほど割引率は大きく、北播磨総合医療センター~吉川図書館前間(所要時間約1時間)の場合、通常運賃が980円のところ、NicoPa だとほぼ8割引の200円で乗れてしまいます。
名目は市民サービスですが、姫路市・明石市・三田市など他の神姫バスエリアで日常利用のためNicoPaを使っている方もこの割引を享受できます。
次いで導入したのが加古川市で、2020年4月からです。
加古川市内区間でもっとも割引率が高いのが加古川駅~都台間(所要時間約35分)で、通常運賃が600円のところ、NicoPa だと3分の1の200円で乗れてしまいます。
3番目に導入したのが丹波篠山市で、2020年10月から3か月間試行したのち<試行中は現金もICOCAなども対象でした>、2021年4月から本格実施となりました。
https://www.kobe-np.co.jp/rentoku/covid19/202009/0013675209.shtml
乗継割引サービスも導入しており、草山温泉から篠山産業高校前に行く場合<途中乗り換えあり>、通常運賃が880円のところ、NicoPa だと4分の1以下の200円で乗れてしまいます。
https://www.city.tambasasayama.lg.jp/material/files/group/44/R3marunavi4-5.pdf
そして、4番目に導入したのが西脇市で、2021年4月からです。
https://shinki-gb.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/03/%E4%B8%8A%E9%99%90%E5%88%B6%E3%81%AE%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B%EF%BC%88%E8%A5%BF%E8%84%87%EF%BC%89.pdf
西脇市内区間でもっとも割引率が高いのが西脇市駅~羽安間で、通常運賃が470円のところ、NicoPa だと8割引近い100円で乗れてしまいます。
5番目の加東市は隣の西脇市と同じく「100円均一」で、(最初に紹介したダイヤ改正の案内で触れている通り)天神~県総合庁舎前間だと通常運賃が590円のところ、NicoPa利用だと僅か100円となります。ただ、(他の自治体も同様ですが)市内を一歩でも出ると通常運賃(注)なので注意が必要ですね。
(注)北播磨医療センターは小野市内にありますが、三木市と小野市の市民病院を統合して開設したという経緯から三木市内と同じ扱いです