2023/6/30付ブログ記事「名神湾岸連絡線の設計は難航中=地元説明会はお流れに」の続報です。
上記ブログ記事に書いた通り設計段階でかなり難航している名神湾岸連絡線ですが、事業スキームについては固まりつつあります。
ネットメディア「くるまのニュース」に、2024/4/3付で以下の記事が掲載されました。
「名神湾岸連絡線」阪神高速として開通へ!? 西宮ICから南に延伸「神戸の渋滞スルー」国と合同工事で2032年完成予定
上記記事には「阪神高速は2024年3月29日、名神高速道路を西宮からさらに南へ延伸し、5号湾岸線へ直結させる「名神湾岸連絡線」について、国から事業許可をうけたと発表しました。」と書かれていますが、阪神高速道路会社はこの件単独のニュースリリースは出していません。2024/4/1付で同社公式サイトで公開された「事業変更許可について」の資料の中で、料金体系の変更(2024/6/1実施予定)や淀川左岸線の工事期間の延伸などとともに記載されています。名神湾岸連絡線に関する内容は3ページ目から5ページ目で、公共事業と有料道路事業との合併施行方式となっており(この件は兵庫国道事務所の「名神湾岸連絡線」のページにも明記されています)、「工事の着手及び完成の予定年月日」は以下のようになっています。
①工事の着手予定年月日
イ 兵庫県西宮市今津社前町付近(兵庫県道高速大阪西宮線接続部)
令和10年 4月 1日
ロ 兵庫県西宮市今津社前町から兵庫県西宮市朝凪町地先まで
令和13年 4月 1日
ハ 兵庫県西宮市朝凪町地先から兵庫県西宮市西宮浜二丁目まで
令和10年 4月 1日
・なお、合併施行方式における工事の着手予定年月日とは、会社が公共事業者から
事業引継ぎを受ける予定年月日をいう。
②工事の完成予定年月日 令和14年 3月31日
つまり、全区間ともしばらくは兵庫国道事務所が主体となって工事を行いますが、2段階に分けて阪神高速道路会社が兵庫国道事務所から引き継ぎを受け、それ以降完成までの間は同社が主体となって工事を行うという段取りということになります。
2028/4/1に引き継ぐ区間=阪神高速3号神戸線との接続部分、海上区間、阪神高速5号湾岸線との接続部分
2031/4/1に引き継ぐ区間=それ以外(「名神湾岸連絡線建設予定地の2023/3時点の状況(その2)」で紹介した公道上に高架道路を設置する区間、大阪ガス今津総合グラウンド内を経由する区間が中心)
ロの区間は阪神高速道路会社への引き継ぎから完成までが僅か1年となっていますが、「阪神高速道路会社は最後の仕上げを中心に施工する」ということなのかも。
もちろん、実際のスケジュールがこの通りに行くとは限らず、現実に設計段階で大きな遅れが生じていることから、全てが後ろ倒しになる可能性は大いにあります。
さて、延期になっている地元説明会はいつ開催されるのでしょうね? 少なくとも、上記ブログ記事で紹介した今津連合福祉会のサイト上には、2023/6以降一切の続報はありません。