浮浪節

余暇

仕事、友達、配偶者なしの20~59歳「SNEP」が今急増しているワケ

2014年08月09日 | ニュース等(新しいとは限らない)
 20~59歳と人生の盛りなのに、仕事なし、友達なし、未婚。寂しく、孤独な毎日を過ごす「SNEP(スネップ)」(孤立無業者)と呼ばれる人々の存在が今、注目されている。SNEP(Solitary Non-Employed Persons)は、ニート研究の第一人者、東京大学社会科学研究所の玄田有史教授が提唱した概念。玄田教授の調査によれば2011年の時点で、SNEPの人口はなんと約162万人。00年代を通して急増し、現在この数は20~59歳の総人口に対して、約2.5%を占める割合となっている。

 玄田教授の著作『孤立無業(SNEP)』(日本経済出版社)には「特に1997年から98年を境に、中高年の男性の間で、就職活動をあきらめた人たちが大きく増え始めた」と記述されている。

「一度職を失った後、いい年をして就職試験に落ち続ければ、どんなに強い人だって自信をなくします。SNEPと聞いて、怠惰な人の自己責任だと思うのは間違いです。今時、SNEPは誰にでも起こりうる問題なのです」(中高年のひきこもりの問題を取材してきたフリーライター、高島昌俊氏)

 SNEPがニートと大きく異なる点について、玄田教授もこう解説する。

「無業者を分類する際の切り口が異なります。無業者のうち、普段、知人や友人との交流がない人がSNEPに該当します。ニートの研究が若年無業者の貧困問題を浮かび上がらせたのに対して、SNEPは『孤立』が焦点です」

 なぜ、玄田教授は孤立に注目したのか。

「東日本大震災が起きた際、さかんに『絆』という言葉が語られましたが、その輪の中に加われない人たちの存在が気になりました。孤独死や無縁社会というキーワードが語られるようになったタイミングでもありました。日本社会全体が余裕をなくして孤独に向かっている時代では、孤立と無業の問題は切り離せないと思いました」

 SNEPは、年齢、性別、経済状況に関係なく、「今やどのような人でも無業者になれば孤立しやすくなる『孤立の一般化』は広がっている」ともいう。

 この分析は、無業になれば、人と接する場所や機会が奪われてしまうことを示している。地縁や血縁は薄くなり続ける世の中で、人と人とのつながりが「仕事」によるものばかりだという現実は、あまりに寂しい。

 そして、孤独が深まれば深まるほど、社会復帰はますます難しくなる。孤立と無業の負のスパイラルこそが、SNEPの最大の恐怖だ。


http://dot.asahi.com/news/domestic/2013111300070.html

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他国と比べ我が国学問の世界における最大の問題は、学者の守銭奴化と言うか商業主義化にあると思う。
社会の中で特定の階層が置かれた状況の分析を容易にする為にSNEPという言葉が出て来た、と言うよりは、
SNEPという言葉をNEETの延長に使って流行らせたいという程度の意図しかないのが現実だ。
ただし響きが良くないしピンッと来ないからスネップは流行らないだろう。
そもそもニートだって、外国人に言えばneatと聞こえ、逆の意味で通じてしまうもんだ(笑)








「絶対殺してやる」高校女性教諭が授業中に発言

2014年08月09日 | ニュース等(新しいとは限らない)
 奈良市の県立高校で5月、女性教諭が家庭科の授業中に「私、絶対に殺してやりたいやつがいる」などと発言していたことがわかった。

 保護者の指摘で発覚し、同校は教諭を口頭で注意した。さらに文書による校内での処分も検討するとしている。

 同校の説明などによると、女性教諭は5月13日、2年生の授業で、法律に関する話をしていた時、「法律がなかったらどうなるの」「この空間だけ法律がなくなったとしよう。どんなことがしてみたい?」と生徒に質問。続けて「私は絶対に殺してやる、この2人っていうやつがいる。怖いやろ」と述べた。教諭は別のクラスでも同様の発言をしたという。

 同校の調査に対し、教諭は「特定の人物を指して言ったわけではない。生徒が発言しやすいよう、一つの例として出したが、不適切だった」と釈明したという。


http://news.livedoor.com/article/detail/9130410/

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問題は家庭科の授業での雑談と思われる会話での発言である。
しかしこの発言が如何なる学習の場でも問題だと考えるのだとすればその社会の教養水準はヤバイと言わざる得ないだろう。
この話題は、科目が現代社会であれば至極普通の会話だと言っても過言ではない。
まぁ勿論この教師が絶対殺したいと思う人を示さなければという条件は付くが…。

勿論家庭科だから問題発言になる。
しかしもしこの教諭が「もし法律がなかったらどうなるのか」という話に関して近代自然法思想も含めて語っていたとすれば、
それはさほど問題ある発言ではないと思うし、むしろ中々良い例えですらある。
この教諭の法律なき世界の例えは、ホッブズの自然法思想の好例である。
万人の万人による闘争とは、正に国家なき世界、即ち法律なき世界で繰り広げられる闘争状態を示す。
この万人の万人による闘争という自然状態を脱却するために国家というリヴァイアサンに諸個人の権利を一部合意の下で譲渡する。
それにより自然状態を脱却し、国家が公平・公正なルール作りに専念するという形が取られる。
これが社会契約の大前提であり、その中で今度は国家の権限の強化と個人の権利とが激しく衝突する形で議論が展開されていく。

この教諭が別のクラスでも同様の発言をした点を鑑みれば、
これは恐らくその手の自然法関係の話題で出て来た可能性が高いと思う。
逆にこういうのを問題視するのだとすれば、それは結局、政治・経済だとか倫理だとか授業として項目だけを学ばせていて、
その肝心の部分を全く理解していないということも起こってしまう。
だから文脈に依って言わば保護者の過剰反応或いは無知の為せる技であるかも知れないのだ。






今年上半期の経常収支は初の赤字に転落、5千億円超 燃料輸入拡大で貿易赤字が6兆円超える

2014年08月09日 | ニュース等(新しいとは限らない)
 財務省が8日発表した今年上半期(1-6月期)の国際収支(速報)によると、海外とのモノやサービス、投資の取引状況を示す経常収支は、5075億円の赤字となった。統計として比較可能な1985年以降、上半期としては初の経常赤字となった。

 また半期の赤字幅としては過去最大となった。昨年下半期は788億円の赤字で、これを上回る2半期連続の赤字となった。

 火力発電用燃料の輸入拡大で貿易赤字が過去最大となったのが響いた。かつての貿易立国、日本の経常赤字の定着が現実味を帯びてきた。

 輸出から輸入を差し引いた貿易収支は6兆1124億円の赤字。貿易収支の赤字は6半期連続で、半期ベースの赤字幅は昨年下半期の5兆3465億円を上回り過去最大となった。輸出は前年同期比8・1%増の35兆7627億円となる一方、輸入が同14・7%増の41兆8752億円となったのが響いた。

 旅行や物流などのサービス収支は1兆5780億円の赤字だった。

 海外との利子や配当のやり取りを示す「第一次所得収支」は8兆3226億円の黒字となったが、海外への援助などの「第二次所得収支」は1兆1397億円の赤字だった。

 一方、今年6月単月の経常収支は、前年同月より7767億円減って、3991億円の赤字となった。経常赤字は今年1月以来5カ月ぶり。



http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140808/fnc14080809130003-n1.htm


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以前、90年代後半頃から一年進む毎に生活水準は一年後退しているようだと書いた覚えがある。
勿論技術革新などはあるからライフスタイルが一年後退しているわけではないが、
それは東南アジアでだってスマホを持っている人達ばかりだと言う面では同じ。
所得水準は年々下がっており、固定費は年々増えつつある。
この固定費が生活を圧迫する。
その上、国際競争と称して低賃金化も進行した。
収入は減り、固定費は増えた。
その固定費分を、日常の生活必需品は安い輸入製品で賄うようになり、それが貿易赤字をもたらす。
末端の生活は安かろう悪かろうなんて言ってる場合ではない。
とにかく安く済ませなければならないのが現実だ。

この現代の我が国における低コスト生産モデルは、国内での客を殺している。
お客様は神様です、という言葉の一方で、そのお客様の財布を締め付けているのだから馬鹿げた話だ。
だからどんなにナショナリズムを煽ろうとも安価な製品のみが売れ続け、
それが結果として国際競争とやらでも敗北をもたらすだろう。
これは安物を使って見れば分かる事だが、言うほど悪くはない。
と言うか価格差ほどには品質に差がない。
例えばプライベートブランドの即席麺は、ナショナルブランドよりも薄味だが、半額だ。
こういうモノを嗜好せざるを得ないが、さほど悪いという事もない。
要は慣れなのである。
そしてそれに慣れてしまうとナショナルブランドは割高にしか思えなくなる。
一事が万事似たような消費志向をもたらすから、モノが売れなくなっていく。
所得収支で食っていける内は何とかなるが、それも将来的には覚束なくなるだろう。
現実的な話、日本経済の衰退は就職氷河期世代の放置と非正規雇用の常態化、
そしてそれによる晩婚・未婚化、結果としての少子化で既に確定している。
アベノミクスという歴史的に見ればただのスタグフレーションをもたらすだけの愚策で、
その寿命を急速に縮めているだけなのだ…。
老人に筋肉増強剤を投与して全速力で走らせている状態、それが今の日本経済だと思う。