こんばんは。
<気になる材料>
- 要注意。来週9/10(木)のECB理事会&その後のラガルド会見。
…マネーパートナーズ・チーフアナリスト武市さんの見立てをまるっと書き起こしておきます。
昨夜のNYの急落は、トレンド転換の可能性はほぼゼロ、現時点ではポジション調整と見る向きが多勢。米マーケットでのコロナ前水準回復での達成感から、連日の最高値更新における不安心理からの利確には丁度いいタイミングだったと。日経平均もコロナ前水準を回復した昨日なので、今日の寄り付きはマイナス330、安値はマイナス360強までいったが、そこできちんと下げ渋ったので。そんなに米程のショックはなかった東京市場。円買いリスク(国債売りによる金利上昇での通貨高ではなく、安全資産としての円買い)も高まっておらず、ドル円も底堅く106台前半。今後も底堅いと見られている。
…ただ、今夜の米雇用統計には注意。直近の米経済指標はしっかりの数字が多かったが。「今夜も悪い数字は出ない」 vs 「ISM製造業も2018.11月以来の56.0だったし、非製造業(サービス系)も前回の高水準をキープしているのだけれども、改善はしているのだけれども、利益は出ていないのでイメージとしては良くない」というマーケット参加者の拮抗がかなり強く、ドル円は上にも下にも振れやすい。製造業雇用指数は6ヵ月連続での改善だが、未だ50には届かず(非製造業部門も)、雇用の中でも製造業雇用の改善が表れていないので、今夜も届かないと見る向きが多く(上限:240万人/下限:-10万人。市場予想は42万8000人)。今夜の雇用統計の数字がもし悪ければ、米マーケットでのもう一段の下落があると見られる。雇用の経済指標に関しては芳しくない米。なので、今夜の雇用統計は別の側面での注目材料ともなっている。「発表前に、ポジションを軽くしておこう」という雇用統計ヘッジでの、調整下落だった昨日のNY急落だということ。&来週の動向のベースになると。どっちに転ぶか注目の今夜。雇用統計発表後のマーケットの動きが、来週の動きを決めてくると見られている。(月曜レーバーデーの後に、マーケット参加者は夏休みから戻ってくる)
…昨夜のNY急落でも106を割れていないので、ドル円は底堅いと見られているが(円買いでもなく、106.55まで上がったので)。たとえ、雇用統計の数字が悪く、もう一段のマーケットの下げがあっても、105を割ることは無いと見られている。理由は、ジャクソンホールでのパウエル講演から「金利面で$が売られやすい」。
①ジャクソンホールでのパウエル発言から(「FRBは2%の物価目標を持っているが(数字を均して2%)、2%を下回るときは(継続するときは)2%超えの物価目標とする」と。⇐2%上振れは恐らく難しいと見たマーケット。故に低金利が長期間続く、と解釈し、⇒株価上昇基調もまだ続くと受け取ったマーケット。経済活動はワクチン次第だが、ワクチンが効き、金利上昇でのインフレ懸念となるまでは、株式への資金流入は続く、と)、”金利面(実質ゼロ金利政策⇒物価目標2%超えへ誘導⇒しかし、無理⇒故に、株高)で$が売られた”。
②安倍さん辞任で円買いが進んだ。しかし、105を割らなかった。(辞任による「アベノミクスの逆流」<「菅さんが後継者でアベノミクスを引き継ぐ」と見られて105を割らなかったというのは、意味が大きかった。⇒故に、「下にはいかない」ということ。)⇒故に、
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- ”パウエルの金利面でのドル売り”は無くなってきている。ドル上値は重い、しかし、下値も底堅い(下にもいかない)。
- ドル単体では上値重い
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⇑なので、ドル主導では動きづらい今。別の動く因があるとすれば、来週9/10のECB理事会。NYの達成感=1.20ドル台に乗せたユーロドル。しかし、NYと違うのは、ポジション調整が入り易い&当局の牽制発言が入ってきている事。ユーロ下落の材料はあるのに、一向に下がらないユーロ(しかも意図的な材料なのに)。⇒故に、パウエル発言がECBに影響を与えるか(金利面が波及するか=株高通貨安となるか、今は一進一退の欧州株)に注目。⇒ひいてはドル円にも影響すると見られているので。
よろしくお願いいたします。