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300<スリーハンドレッド>

2008年02月02日 12時53分45秒 | move
300<スリーハンドレッド>特別版(2枚組)

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スリーハンドレッド。

髭マッチョのパワフルな感じにずっと気になっていた映画だったのですが漸く見ました。

以下ネタばれ(ギリシアの歴史を見れば知ってます)です。


●テルモピュライの戦い
この話はギリシアのヘロドトス「歴史」に出てくる有名なペルシャ戦争のテルモピュライの戦いの話です。

ペルシア遠征軍210000に対してスパルタのレオニダス王率いる重装歩兵300(実際にはギリシア連合軍のため5000程度いたようです)が開戦から3日間テルモピュライの地にペルシア本軍を足止めさせました。

場所はここです



1日目、ファランクス隊形(密集隊形、日本で言えば槍衾かな?)をとりペルシア軽装歩兵1万撃破。
2日目、ペルシア軍不死隊(戦死者が出ても常に1万人まで補充されるためそういわれました)を投入するもギリシア軍の防衛線は崩れなかった。
3日目、ペルシア軍迂回路からギリシア軍を挟撃。総崩れになるもスパルタ軍は残り、奮戦するもレオニダス王戦死。
その後レオニダス王の遺体をめぐってペルシア軍とスパルタ軍で激しい取り合いになる。
スパルタ軍が遺体確保するもののペルシア軍に取り囲まれスパルタ軍壊滅。

このときのギリシア連合軍の働きの殆どはスパルタ軍によるものです。
そのため300という数はシンボルとして見れば間違いでも無かったと思われます。


この後、レオニダス王はその奮戦ぶりと次のサラミス海戦(こちらはギリシア連合軍の勝利)までの時間的猶予を作ったと言うことでペルシア戦争で英雄とされています。

●当時の戦闘
当時の戦闘は今のように機動戦ではありませんでした。

軍が積極的に移動、展開、相手の弱いところを突く、背後連絡線の遮断というよりは力と力のぶつかり合いです。

シンボルとなる人がいてその回りを人が何人か着く。
あまり走り回るといったことが少なかったため、足の速い人というよりはビルダーマッチョが多いのはそのためです。


●映画について
、、、で、映画の事なんですが。

まずペルシアVSスパルタの構図が組まれてますがこれは間違いです。
ギリシア連合軍だからスパルタはアテナイ(アテネ)より北のテルモピュライにまで遠征しています。
スパルタはこの付近にはありません。
スパルタの場所は何処になるかというと
テルモピュライから南東にアテナイ(アテネ)、さらに下に南西の三つ半島が飛び出した地形
のところになります。ギリシアでは最南端ですね。


あとレオニダス王は途中で死亡なんですけど。

映像的にはざらついた画面が戦争の荒々しさを上手く表現できていました。
たしかプライベートライアンもあんな感じでしたね。


●テルモピュライのその後
テルモピュライの戦いの戦いの後の話は
・ペルシア軍によるアテナイの占領
・ギリシア連合軍、サラミス海戦で勝利
・プラタイアの戦いでも勝利→ペルシア軍撤退
・海上権益、アテナイ独占
・アテナイとスパルタの対立→ペロポネソス戦争へ


まさに「今日の友は明日の敵」。


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