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インターネットの生命線、13台のサーバ

2008年07月21日 23時34分01秒 | Weblog
ちょっと本業っぽいDNSサーバの事でも

DNSとはIPアドレスでは人間には判別が非常に難しいためにIPを名前に変えるシステムです。
文字(ドメイン)をアドレスに変える場合正引き、アドレスを文字に変える場合は逆引きと言います。

●DNSの動き方
www.yahoo.co.jpを探す場合
通常ファイルの場所は左から見ますがこの部分だけは右から見ます。jpの後ろには省略されていますが/(ルート)が存在します。
アドレスを知るにはこのルートから順に探していくことになります。

PC←→/(ルート)(jpのネームサーバに聞いて)
PC←→jp(coのネームサーバに聞いて)
PC←→co(yahooのネームサーバに聞いて)
PC←→yahoo(124.83.147.205です)
PC→→wwwにアクセス

このようにルートから順々に下って目的のサーバに到達します。
そのためネットに接続するには端末はDNSの場所を知っていなければなりません。
そのためルートサーバのアドレスは常に固定されています(Mルートは202.12.27.33など)。


●DNSサーバの設置場所
ルートサーバ名はA~Mまで振られてます。
13台中10台はアメリカにあります。
その10台は大体半分ずつ西海岸沿いと東海岸沿いに設置されています。
残りはノルウェー、オランダ、そして日本。
そうです、ネット後進国と揶揄された日本でしたがこっそり入ってました。
13番目のMルートがそれです。


●サーバ管理団体
アメリカにあるサーバは
・ベリサイン
・アメリカ合衆国
・国防総省
・米国陸軍
・米国航空宇宙局
・ICANN

ICANNは実際のところ米国商務省の団体のため米国が情報世界を握っていると言っても過言ではありません。

ちなみに日本は「ミスターインターネット」こと村井 純氏の団体、WIDEプロジェクトが管理しています。
蛇足ですがWIDEプロジェクトは日本のIXを持っています。
このことは後で書きたいと思います。


●ルートサーバの危険性
昨年韓国経路から少なくとも3台以上のルートサーバにアタックがされました。
意外に知られていませんがそんなハッカー、テロリストから戦っている人たちがいます。
過去最大は2002年の13台同時アタックがありました。


これは単に悪ふざけなのか?テロ行為なのか?
これはさすがに知る由もないですが今、情報の流れを止める事がどれだけ経済的な損失につながるのか考えただけでも怖い話です。



ルートサーバが無くなるとホスト名が分からなくなるため通信経路が極端に不安定になります。
またデフォルトでホスト名でやりとりしているメールなどの機能は一切使えなくなります。

つまりルートサーバの存在はインターネットの生命線であり、大動脈でもあるのです。