https://www.m3.com/clinical/news/621220?portalId=mailmag&mmp=EX190320&mc.l=411527136&eml=2dd15c4e2fc245777014c355a8441a39
TAVI用生体弁に重篤有害事象の注意喚起
PMDA、「弁輪破裂」など複数報告で適正使用依頼
医薬品医療機器総合機構(PMDA)はこのほど、経カテーテル的大動脈弁留置術(TAVI)用の生体弁使用で重篤な有害事象が複数報告されているとして、適正使用を求める注意喚起を発した。報告されている有害事象は弁輪破裂や弁周囲逆流、アクセス血管破裂など。PMDAでは添付文書を確認の上、十分なリスク評価や総合的判断を行うよう求めている。
TAVI用生体弁の使用については、製品の重要な基本的注意などで、破裂などの合併症が予測される弁輪の高度石灰化病変や狭小なアクセス血管に関する記載はあるが、重篤な有害事象の報告が後を絶たないという。
弁輪破裂を来した事例では、自己弁輪径が大径と小径があるTAVI用生体弁の中間径だったため、大径サイズを選択。大径のTAVI用生体弁は問題なく留置されたが、デリバリーシステムを抜去した際に血圧低下と心タンポナーデ、大動脈基部などの解離が認められたことから、開胸術に移行した。
別の事例では、無冠尖と左冠尖に石灰化を認める病変に対してTAVI用生体弁を留置したものの、無冠尖から弁周囲逆流が認められ、心不全が悪化したという。
PMDAは、報告された有害事象は適切な術前診断などによって回避可能なケースもあるとして、TAVIを検討する際は治療に携るスタッフと複数で患者の危険因子を評価し、必要な準備をした上で、慎重な手技、もしくは他の治療法を選択するなど、総合的に判断するよう求めている。
とネットでのニュース記事。
今後も、カテーテル治療による心臓手術は発展していくものと考えられますが、未だ利点と不利な点があったりするので治療法の選択にはいずれにしろ慎重になる必要があります。TAVIは心臓を停止させなくてすむ、開胸しなくて済む、という低侵襲性からますます頻度が増加するものと考えられますが、その問題点として、
①脳梗塞の頻度が高い(軽度のことが多い、と言われている)
②弁周囲逆流が残りやすい(軽度のことが多い)
③バルサルバ洞の破裂が起きたときには致命的になりやすい
④心尖部や大腿動脈周囲など、カテーテル挿入部位の出血のトラブルが発生する可能性がある
④留置した生体弁の耐用年数が短い
などがあげられており、今後、技術的進歩によって少しずつ解決していくものと思われます。
TAVI用生体弁に重篤有害事象の注意喚起
PMDA、「弁輪破裂」など複数報告で適正使用依頼
医薬品医療機器総合機構(PMDA)はこのほど、経カテーテル的大動脈弁留置術(TAVI)用の生体弁使用で重篤な有害事象が複数報告されているとして、適正使用を求める注意喚起を発した。報告されている有害事象は弁輪破裂や弁周囲逆流、アクセス血管破裂など。PMDAでは添付文書を確認の上、十分なリスク評価や総合的判断を行うよう求めている。
TAVI用生体弁の使用については、製品の重要な基本的注意などで、破裂などの合併症が予測される弁輪の高度石灰化病変や狭小なアクセス血管に関する記載はあるが、重篤な有害事象の報告が後を絶たないという。
弁輪破裂を来した事例では、自己弁輪径が大径と小径があるTAVI用生体弁の中間径だったため、大径サイズを選択。大径のTAVI用生体弁は問題なく留置されたが、デリバリーシステムを抜去した際に血圧低下と心タンポナーデ、大動脈基部などの解離が認められたことから、開胸術に移行した。
別の事例では、無冠尖と左冠尖に石灰化を認める病変に対してTAVI用生体弁を留置したものの、無冠尖から弁周囲逆流が認められ、心不全が悪化したという。
PMDAは、報告された有害事象は適切な術前診断などによって回避可能なケースもあるとして、TAVIを検討する際は治療に携るスタッフと複数で患者の危険因子を評価し、必要な準備をした上で、慎重な手技、もしくは他の治療法を選択するなど、総合的に判断するよう求めている。
とネットでのニュース記事。
今後も、カテーテル治療による心臓手術は発展していくものと考えられますが、未だ利点と不利な点があったりするので治療法の選択にはいずれにしろ慎重になる必要があります。TAVIは心臓を停止させなくてすむ、開胸しなくて済む、という低侵襲性からますます頻度が増加するものと考えられますが、その問題点として、
①脳梗塞の頻度が高い(軽度のことが多い、と言われている)
②弁周囲逆流が残りやすい(軽度のことが多い)
③バルサルバ洞の破裂が起きたときには致命的になりやすい
④心尖部や大腿動脈周囲など、カテーテル挿入部位の出血のトラブルが発生する可能性がある
④留置した生体弁の耐用年数が短い
などがあげられており、今後、技術的進歩によって少しずつ解決していくものと思われます。