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ビジネス新書をこよなく愛する中間管理職ナースのブログ。

柴田昌治著:会社を変える人の「味方のつくり方」

2010-08-28 12:05:44 | お仕事新書
題名からして、やっぱり、会社を変える人は、味方が多い人、なのね、そうよね、と.

著者紹介をみると・・・
”企業の風土・体質問題に目を向け、企業変革の実践の中で
「プロセスデザイン」というやり方を結実させてきた.
30代では、NHKテレビ語学番組の講師を務めるなど幅広い経験をもつ”と.

ここに、まずは、何か惹かれるものがある(何かは言葉にならないけど).

印象深かった言葉.

・その人のいないときに悪意のある批判をするとしたら、
そう意図しているかどうかにかかわらず敵対行為をしてしまっている、ということです.

・大事なのは、相手の話を聞く際に、できるだけ先入観をもって聞かないようにすることです.

・味方をつくれる人間というのは、何か事をなすときにには、「いかにやるか」を
考えているだけでなく「なぜそういうことをするのか」というその人なりの意味ないし理由、
というものをしっかりもっているか、少なくとももとうとしているものです.

・味方をつくりやすい組織というのは、別の見方からすると、「人のもつ潜在的な力が
引き出されやすい組織」なのです.

・「人というのは、その意味や目的が本当に腹に落ちたときにいい仕事をする」

・「対話力」というのは、けっしてたくさんしゃべる能力のことではなくて、
相手から、中身にかかわる豊かな内容を引き出す能力、そのことを通じて会話を
充実させていく能力のことを言っています.

これらのことをちょっと考えながら、仕事や組織を眺めてみようと思います...


フリードリヒ・ニーチェ著 白取春彦編訳:ニーチェの言葉

2010-08-14 11:37:38 | 読書
ニーチェの哲学というか独特な思想はカントやヘーゲルのように壮大な体系を目指してまとめ上げられたものではない、
情熱的な文章でつづられた断片や断章が多い.

カントのような実直な哲学者ならば、自説の理由を述べて哲学の骨子とするのだが、
ニーチェはその発想をそっけなくポンと置いたままなのだ.その点で、哲学者であるよりは
芸術家に近いと言えよう.
                 はじめに-ニーチェという変わった哲人 より

1900年に没したニーチェの言葉が、今なお、いきいきと、そして、ぐっと心に染みいるのは、なぜだろう.
印象的なものをいくつか.

033 心にはいつも喜びを.
 利口であれ.そして、心に喜びを抱け.
 できるならば、賢明でもあれ.
 そして心には、いつも喜びを抱いているように.
 これが人生で最もたいせつなことなのだから. 『漂泊者とその影』

051 いつかは死ぬのだから
 死ぬのは決まっているのだから、ほがらかにやっていこう.
 いつかは終わるのだから、全力で向かっていこう.
 時間は限られているのだから、チャンスはいつも今だ.
 嘆きわめくことなんか、オペラの役者にまかせておけ.『力への意志』

077 四つの徳を持て
 自分自身と友人に対しては、いつも誠実であれ.
 敵に対しては勇気を持て.
 敗者に対しては、寛容さを持て.
 その他あらゆる場合については、常に礼儀を保て.『曙光』

205 賢さは顔と身体に表れる
 懸命に考える習慣を持つと、そのうちに顔が賢そうな輝きに満ちてくる.表情ばかりか、
体の見た目も賢そうになってくるのだ.たとえば、他人から見て動作や姿勢のあり方に
シャープな感じが出てくる.
 どのような精神を持つかによって、人間の外観もまた変わるのだ.元気な人が活発に歩くように、悲しみと失意を秘めた人がとぼとぼと歩くように.『人間的な、あまりに人間的な』

210 独創的になるためには
 まったく新しく突飛なものを見つける特殊な嗅覚を持つ少数の人が独創的なのではない.
 すでに古いとみなされたもの、誰でも知っているようなまったくありきたりのもの、
多くの人が取るに足らないと思って容易に見過ごしてきたものを、まるでとても
あたらしいものであるかのように見直す眼を持つ人が、独創的なのだ.『さまざまな意見と箴言』

213 よく考えるために
 きちんと考える人になりたいのであれば、最低でも次の三条件が必要になる.
 人づきあいをすること.書物を読むこと.情熱を持つこと.
 これらのうちのどの一つを欠いても、まともに考えることなどできないのだから.『漂泊者とその影』

ワールドカップに出場した日本のサッカー選手も読んだというこの本、
どこの言葉にぐっときたのか、ちょっと聞いてみたい...