GREEN Library

2019年は書店員としてのお仕事のめくるめく素晴らしい日々を。時々エレカシ・ミッシェル・Suchmosなど

アヒルと鴨のコインロッカー

2008-03-27 | 小説・映画など

 

 

 

 アヒルと鴨のコインロッカー

 

目の前の彼が、「あ、そうだ」と口を開いて、こう言った。

「シッポサキマルマリが来ただろ?」

あ、これは悪魔の言葉に違いないな、と思った。

 

 

シッポサキマルマリ・・・   なんとすてきな名前だろう

ここで心をつかまれてしまった (しばらく くすくす笑い(^-^))

ぐんぐんひきこまれて読み進めた

悲劇的な結末・・だったりするのは やだな

と少し心配しつつ 慎重に 慎重に・・

途中でぱたりと何度も本をふせながら

 

 

ドルジはその犬を助けるために、飛んだ。嘘でしょ、とわたしは戸惑う。

犬を助けるために道路に飛び出すなんて、陳腐この上ない、とも思った。

車の走り抜ける県道が、まるで川のようにも見える。

ドルジは爽やかな水の中へ、勢い良く飛び込んだのだ、とそう感じた。

悲愴感や必死さは、ドルジの顔には浮かんでいなくて、どちらかといえば、何かを獲得するかのような凛々しさがあったので、わたしは見惚れた。

彼の声が聞こえる。

「死んでも生まれ変わるだけだって」

あまりに美しい日本語に、わたしは誇らしい気分だった。

 

 

ラストちょっと前の 一節

今朝の5時半 キッチンに椅子をひっぱりこんで読んでいた私は

 

「あぁ・・ 」と顔を本にうずめてしまった直後

「そうかぁ・・そうなんだねぇ・・」 と 

 

胸をしめつけられる感じ → きらりと希望が光った感じ

をあじわいました

ささやかな奇跡 (本の帯にそう書かれてありました) のようなものを感じて

 

今は ボブ・ディランの「風に吹かれて」を口ずさんで 

最初のページをまた読み返したりしています

 

How many roads must a man   ふんふん~♪

ここまでしか歌えないのですが

 

「コインロッカー」 は何だろう?と最後の最後までもやもやしていました

 

神様をとじこめるとは

なるほど

 

 

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