GREEN Library

2019年は書店員としてのお仕事のめくるめく素晴らしい日々を。時々エレカシ・ミッシェル・Suchmosなど

或る人の心の空の色

2008-06-20 | 小説・映画など

空の色が

海の色でした

遥かな隔たりに妨げられず

空の青が海の青でした

 

或る人の心の空の色がそのまま

誰かの心の海に届いている

というようなことも

ある

 

などと思いながら、私は

海を

海に届いている空を 泳ぎました

正確には - 私の海に届いている或る人の空を

(吉野弘 詩集より)

 

この詩が ふと思い出されます

 

たとえば、朝の読み聞かせの時間

小学3年生の子どもたちが しん・・と聴いてくれていて

あれ?面白くないのかな・・と どきどきしながら読み終えたとき

「もう1回読んで!!」

「すっごい!白いねこがきれいなおひめさまって、いいけど、でもその人、体が大きすぎるよ~」

「ぼくね、知ってる!ちょうちょが雨の日にはっぱのかげにじっとしてたの 見たことあるよ」

その他聞き取れないほど、口々に言葉が飛び出してくる! 一斉に

 

こんなとき、吉野弘さんのこの詩が ふと思い出される

 

 

私が発信したものを そんなに優しくうけとってくれるんだ

(小学3年生の頃の私は できなかったよ 優しくなかった)

 

私が発信したものが みんなに届いて

そして、また私に返ってきて(みんなの楽しいきもちが)

ちょっとてれくさいけど、とても嬉しいし、幸せだ

そう感じるときに 思い出される詩です

 

あと 眠れない夜 ベランダから空を見上げているときにも。

 

夜の空にうかぶ雲が 風にながれるのを見てると

海をながめている気持ちにもなれます

 

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