孫娘は小耳症

孫娘(2021年4月生まれ)は左耳小耳症で両耳難聴です。
頼りない娘を支えつつ孫娘の成長を見守ります。

井上陽水「人生が二度あれば」

2022-01-04 14:50:52 | 生後8ヶ月から

いまから40年以上まえのこと。

新婚まもないある日、テレビ(ラジオだったかも)からたまたま流れてきた歌に耳をうばわれました。

 

65歳の父親と64歳の母親を、息子が愛情といたわりを込めて歌います。

定年退職後の父親と、子育てが終わった母親。

人生のさかりを過ぎて寂しい毎日をおくっているふたりを見て、息子は声をかぎりにサビ部分を歌い上げます。

『人生が二度あれば、この人生が二度あれば、おお、おお』と。

 

号泣してしまったわたしです。

そばにいた夫も泣きました。

それぞれの親のことを思い、いとしくて切なくてやるせなくて。

(どちらの親もまだ50歳そこそこだったのに。)

 

井上陽水の「人生が二度あれば」なのだと、あとから知ったこの曲。

つい最近、数十年ぶりに聞く機会がありました。

 

聞きながら、失笑につぐ失笑でした。

たいへんな勘違いソングなのです。

定年退職したからさびしい?

子育てが終わったからさびしい?

ばーか言ってんじゃないわよ。

 

若いひとの高齢者観ってほーんとにステレオタイプなのね。

井上陽水自身が、いま、苦笑しながら自分ツッコミをしているはずです。

「オレって、なーんもわかってなかったんだな」と。

(かれがこの歌を作ったときは20代、いまは70代です。)