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親の恩

2010年08月16日 | 仏教
親の恩について述べたところ、



なぜそれが「生きる意味」と関係するのか、




親鸞聖人の答えにどう関連するのか



というご質問をいただきました。





深い質問で、しっかりお答えするのには相当時間かかることですが、



「生きる意味」を示す、そのテーマに無関係なことは



日記には書いていませんし、



今後も書こうとは思いません。





今日はその問いにお答えする



導入となるような話をしてみます。





【今日の仏語】は




『親の恩と人命の尊厳』です。





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■「なんで親の言うことが聞けないの」





この日記を見てくださっている方の中にも



(それ、親に言われたなぁ)



と心当たりある方もおられるのでは?(笑)





あるいは、あー、子供に言ってしまったことあるなぁ、という方も。





私もしょっちゅう言わせてきました





これ、親が子供に言う台詞ベスト10に



ランクインするのではないでしょうか





■「何で親の言うことが聞けないの」





そのとき子供はこう言い返す



「何で親の言うことは聞かなければならないの?」





たしかになぜ「親」の言うことは



聞かねばならないのだろう?





60億人あればいろいろな主義主張はあります。





ネオナチやKKKなどの危険思想の団体などもあったりして、



決して盲目的に人のいうことを鵜呑みにしてはならない




人の主張は、正しいかどうかよく検証すべきだ、



というのが常識なのに、



なぜ「親だから」の一言で



聞かねばならぬ



と強要されるのか?





親が絶対に間違いを犯さないなら



従うべきですが、



そうでない例は



いくらでも周りにあります。





そうなると、




「何で親の言うことが聞けないの」




と言う質問は理にかなった、




論理的にいっても




筋の通った質問になってしまってます。







特に親を尊敬できない場合、



そう思う子供もあるでしょう。





だから子供は言う。



「何で親の言うことは聞かなければならないの」





■しかし実の子供に



これを言われると、



親はカチンときます。





そのとき、頭に血が上って



言う台詞がこれだ。



「お前、誰のおかげでここまで大きくなったと思っているんだ」





これも親が子供に言う台詞



ベスト10に入るのでは?





「お前をここまで大きくするのにどれだけ苦労したと思っているんだ」




と、ここまで育ててきた恩を強調する。





そう言って十分すぎるほど、



子供のために親は



経済的にも精神的にも



苦労を重ねてきたから、



そう口に出るのも当然です。





■ところが子供からしたら、



「誰が大きくしてくれと頼んだ?




 別にこの世に生まれてきたくなかったんだ。




 勝手に生んでおきながら、




 苦労しただの大変だっただのと




 恩着せがましく言いやがる」







もちろんここまで言ったら



親不孝極まると子供も知っていますから



言わないです。





けれども、のどまで出かかっている





心の中では叫んでいる。





それが言えないもどかしさや憤りが




「うるさい」と怒鳴ってみたり、




机を蹴っ飛ばしてみたりすることになるんです







■「何のために生まれてきたんだろう」







「こんな苦しいなら死んだほうがましだ」







「さっさと生きてさっさと死にたい」







この世に存在していることに




喜びも感謝もない子供を前に




親が子供をこの世に送り出し




ここまで成長するまでの苦労を




どれだけ訴えても




空回りするだけではないでしょうか。





「あなたは生まれてきたことへの感謝がありますか?」







「生きてきてよかったという歓喜が胸にありますか?」




孝行の根拠は、この問いの回答、




実にこの一点にかかっています。

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