2nd Stageトラバース

50代で転職し、第二の人生スタート。
もがいて、笑って頑張るおやじをお届けします。

野宿で睡眠2 (後編)虚しい朝

2021-06-15 07:22:17 | グレートトラバース
時計は午前3:40分。
「あー、また眠る事が出来なかった。帰りのロードは辛いなぁ」


4:00になれば空も白み、小鳥がさえずり、カラスが鳴き始める。
自然の躍動を感じる一方で、一晩中寝られずテンションどん底のおっさんが、一人テントで横になっている。


虚しい朝だなぁ。


動きたくないよ。




なんだ、テント泊している人がいるじゃないか。



撤収開始。
あのテント泊の人達は熟睡したのだろうか。車も近くにあるから安心だったろう。




ベンチがあるとマットや寝袋の片付けはすごく楽です。




朝ご飯。



折角のキャンプ場なのに、何の収穫も無く帰宅。
帰りも34㎞のロードが待ち受ける。




お同じ事を繰り返しても結果は同じ。
何かを変えなくては・・・。



苦難の一晩は何事も無かったように、朝日に徐々にリセットされて行く。




一日の始まり。
すがすがしさ。
自然の息吹き。



「朝って本来、そういうもんだがな」



「いやいや、辛い朝だっていくらでもあっただろ」

野宿で睡眠2 (前編) 試される適応能力

2021-06-13 19:11:35 | グレートトラバース
千葉県野田市に無料のキャンプ場があるので、野宿の練習のためそこで一泊する計画を立てた。


「暴漢に襲われないか、警察を呼ばれないか」
一晩中、そんな事を考えているから眠られないと思い、それではキャンプ場ならそんな心配も少なかろうと考えた。



千葉某所から野田市スポーツ公園へ34㎞のロード開始。




Googleマップはこういう道までもルート表示してくれるから凄い。


国道ルートを外れているので旅をしている気分に浸れる。



しかし、夏日なのでペースが上がらず、バテバテになってしまった。


予定より遅いが、野宿の場合、テント設営で他の利用者の奇異な目を避けるためにも、到着は少し暗いくらいの方がいい。


それを想定していたが、予想以上に体力を消耗し、到着時刻は19:00。

「テント設営が終わったら、きっと真っ暗だな」




「よし、設営地はここ。時間がないから迷ってる場合じゃないぞ!急げ」





闇が覆う前、ギリギリ間に合ったが、体はヘトヘト。テントに潜り込み、エアマットを膨らまし、夕飯。


「美味しいふかふかフレンチトースト」と謳ってあったが、豆腐じゃないのか」




消化で胃に血液が行くと、頭に血が行かず眠くなるよ。



野宿の場合、そんな事は無いな。




夕飯を終えて体はリラックスしているが、頭がギンギンに冴えている。




「こりゃまた寝られないよ、きっと」




二時間経過。


「野宿で寝る練習に来たんだろ。頑張れ。寝ろ」




四時間経過。

「真っ黒なブログの写真なんてあり得ないが、このリアル感が大事だな」


「余計な写真撮らずに、早く寝ろ!」






「自衛隊員の適応能力って凄いよ。何処に派遣されても生き抜いちゃうよ」


どこかの奥さんが井戸端会議でそんな事を言っていたなぁ。





六時間経過。
「あーあ、また今日もだめか。寝られない」




時計は午前1:30。




目の前のスマホ。
風の音。
遠くに聞こえる救急車。




思考回路は止まっているが、感覚だけはビンビンだ。




自分の体なのにコントロール出来ないって、

「脳ミソってめんどくせぇ作りになってんなぁ」

野宿の睡眠 第一空挺師団の優しい目

2021-06-08 17:50:34 | 日記
空挺師団はパラシュートで敵の最前線や後方に投入される精鋭部隊だ。

訓練も半端ではないだろうから、野宿で寝るコツを伺ったら、野宿睡眠のいいヒントになるかも知れない。



職場に空挺師団を退役した人生の先輩がいるのを思い出し、どうしたら野宿でぐっすり寝られるのかコツを伺ってみた。




「夜営の訓練は厳しいよ。“寝ろ”と言われたらすぐ寝ておかないと次の訓練で体が動かないんだ」




「“寝ろ”と言われてすぐ寝られるもんですか」




「最初から問題無く寝られたよ。性格だね」


「空挺師団でも寝られない人がいるんですか」


「いるよ。辛そうだったね。100㎞くらい歩く時もあるからね。寝られないと辛いだろうな」


「怖くないですか。敵が襲ってくるとか考えないんですか」


「うーん、寝ちゃうんだな、これが。今の仕事でも“寝ろ”と言われたら寝る自信がある。鈍感なんだよ。鈍い、図太いんだな。寝る訓練、コツなんかないよ。周りや、他人を気遣わない鈍感、図太さだね」




欠点と言われる性格が、長所になるんだな。


「野宿で寝られないのは繊細だからさ。違う自分、性格を手に入れる機会だね。慣れればできるよ。人生得したじゃないか」



「ハハハ・・・」


「頑張りなハハハ・・・」



何かを達観した、精鋭部隊の優しい目が微笑んでいた。


野宿 “完ソロ” 自分なりの旅の楽しみ(後編)

2021-06-06 19:07:22 | グレートトラバース
どだい、金が勝負の世界で背伸びをするから、楽しむ事が出来ない。
高級ホテルや温泉に行っても何かにつけて料金ばかりが気になり、自分が「貧乏人だなぁ」と思い知らされる。


歩いて、ソロキャンプで旅を続けられれば金の土俵で戦う必要は無くなる。


「しっかり寝られれば、自分なりの旅に近づけるのに」



少しでも寝られるように灯りを消したが寝つけませんでした。




何時間も寝つけませんでした。



外を覗くとうっすら空が白んでいた。



ガッカリして横になっていると、
10分間だけ怖い夢を見ました。



「この世のものではない化け物が出て来たから、間違いなく夢だ。10分間だけ、間違いなく寝る事ができた」





出発までに朝食を食べる。
あんパンとお茶。





テントの中身、寝袋、マット、レインフライヤーから片付ける。

これが大変で、暗がりの作業だが、あっという間に空が明るくなる。





ここまで出来たら、撤収までは造作も無い。



「作業は物理的なものだが、“寝る”のだけは心の問題もあるからね。練習と言うよりソロキャンプに慣れないと・・・」
「でも、10分間は寝られたよ。成長したな」



撤収作業完了。





“金じゃ買えない楽しさ”なんて、
上から目線の言葉など、とても言えたものではない。





「旅の醍醐味を味わうに、自分はこういうやり方しか出来ないということだ」






さぁ、家まで歩いて帰ろう。








市原市のランドマーク。養老川河口の炎の煙突。


朝もやに、
車に遮られず・・・。





「寝られなかったけど、来なきゃ見られなかったぜ」

野宿 “完ソロ” 寝るのも訓練(前編)

2021-06-05 20:02:17 | グレートトラバース
野宿と言ってもテントの中で殆ど寝る事が出来ず、前回の野宿は、次の日の20㎞ウォークが本当にキツかった。


「テントや寝袋持っていても寝られなければ意味ないね」




野宿で“寝る”特訓をすることにした。


30㎞先の市原市に大きな公園があるので野宿“寝る”特訓に向かう。



「もう夏日だな。ロングウォークも疲れるよ。でもこれを乗り越えテントを設営できるようにならないと」




自宅近くの公園でも野宿の練習はいくらでも出来るが、見知らぬ土地の野宿は緊張感が違うので、県内にて足を伸ばすことにした。


公園到着。


公園によっては野宿禁止のところもある。要確認。


野宿は、公園利用者が怖がるので、植栽の裏にテント設営。


表から見ると殆どわかりません。

素早く蚊取り線香を設置。


テントの中を整理整頓。
前回は緊張感と疲れで、これが出来なかった。

19:00に終了。まだ外は明るいです。

これから長い夜の始まりだ。




前回の野宿では怖くてテントの扉を閉められなかったが、今回は早々に閉じて覚悟を決めた。





「リラックスして早く寝よう」





テントシートの向こう側は闇と静寂に包まれました。