染み渡る 空間の水
薄明かりの中で 頭上に拡がる
水面を見つめた
心地の良い旋律がよぎる
蒼い水の中で 生命が芽吹く
気泡は底から生まれ
何処までも上昇していく
薄明かりの中で 水は音を立てて流れ
哀しみは薄桃色に染まる さくら貝のように
瞳を伏せた あなたの鼓動を聴くために
水は流れ 静けさは満たされる
膨れ上がる底の 闇を行く 魚
瞳は伏せられた あなたの鼓動の音を聴きながら
何処までも深い蒼い哀愁を感じた
やがて水は満たされ この想いを描く
染み渡る 空間の水
薄明かりの中で 頭上に拡がる
水面を見つめた
心地の良い旋律がよぎる
蒼い水の中で 生命が芽吹く
気泡は底から生まれ
何処までも上昇していく
薄明かりの中で 水は音を立てて流れ
哀しみは薄桃色に染まる さくら貝のように
瞳を伏せた あなたの鼓動を聴くために
水は流れ 静けさは満たされる
膨れ上がる底の 闇を行く 魚
瞳は伏せられた あなたの鼓動の音を聴きながら
何処までも深い蒼い哀愁を感じた
やがて水は満たされ この想いを描く
滴るロウソク 光る紅い紋章
私の恥部に顔を埋める姿は 可愛らしい子供よう
あなたは戸惑い 私に哀願する
その瞳に 潤む欲望を
私の乳房で感じる
この悩ましい発作を
その唇に押当てて 哀しみながら
あなたは虚ろな瞳で 私に愛をせがむ
あなたは恥ずかしげに
私の愛に溺れる
愛し合う意味も 解らないままに
あなたの腕から流れる血
私を興奮させる 唇の潤い
意味も無く声を上げ あなたの首を絞める
あなたのその愉悦を感じたくて
瞳を見つめる
濡れた舌に這わせ 私の愛情を感じる
それは虚しき夢の始まり
水が飛び散る
血の気の失せた あなたの表情
あの果てには 空の亡骸がある
水溜りに映り込む雲 白い花
涙は雫となって 零れ落ちる
稲妻が響き 遠くの空に谺していく
伝えたい気持ちを 押し殺すように
雨脚は速くなる
時間の流れの中には あなたの屍
それは微笑んで 涙に暮れる 侘しい感情
漆黒の場所で 生命は交配する
あなたのモノが 私の空白を満たす瞬間
眩しい光のような 聖域は 靄に包まれた
あなたは嬉しそうに 顔を綻ばせて
私の首を絞める 偽りを隠して
湧き立つ水が 傷口に滴る
あなたは悲鳴をあげて 私の乳房にしがみつく
私の宇宙に入って いつまでも抜け出せない
欲望の果てに 愛の華が咲く
振り向き際に さよならと云った
淋しげな瞳 雲間から差す 光のように
美しく見えた 遠浅を眺めるような 儚い景色
あなたの背中に 手を振って応えた
さよならの意味を 模索して
侘しさだけが こみ上げて さり気無く手を振りかえした
まるで小さな命が 大きな生命に抱き締められような
温かさを感じて 涙が溢れた
あなたの背中 温かだった海のような 静けさの中
粉雪は みぞれに変わり 髪を湿らせた
移り変わる景色の ほんの小さな残響
寄せては返し 再び戻っては来ない 時間を想う
風に揺れる 小さな花は 夢に咲く奇跡
熱くなる眼頭に ふいに差す光 何かが変わった
きつく抱擁し合った あの頃には戻らない
満開の花の 一瞬の切なさには
幾重もの悲しみが 埋まり 泣いている
あなたの誇らしさが 美しく見えた
背中に残る影を映して
物悲しい 風の響き
いつまでも あの蒼空は遠い存在で
いつまでも 震えるこの手は あなたを掴めないまま
寄り添って 手を繋いで 微笑い合った
総てが真空で 緊張していく身体
愛がほとばしる 嫌がる心は 満たされない
あなたの表情は 虚ろなまま
わずかでもいい あなたの手に触れたい
どこまでも 深海は音も無く 沈んでいく
光りの無い場所で 空気の澄みやかさも
あなたの鼓動の反響も 総ては闇の中
愛を求めて 抱きしめた
流れる涙の訳を 探し続けて
あなたの額に 紅い傷を刻んで 見つめていたい
どこまでも深い 深海のような静けさの中で
愛を交わし続けていたい
濁った水の中で 窒息していく 夢の中
あなたの声がする場所を 探していた
握りしめていた わずかな心臓の鼓動も
小さく揺れる焔のように 侘しい姿に変わる
まるで跡形もなく 消えて行きたいと 願うように
跡形もない 焼け野原に 降る雨
歓びも 悲しみも 一つになって
あの景色は光に包まれていく
途絶えてしまった息を 取り戻したいと
あなたの唇を捜した 取り入れる空気の重さを
そして あなたの優しさを 感じるままに
途方もない蒼空には 宇宙の息吹が 流れている
創造 破壊 涙は枯れることなく
大地を潤し続ける 悲しみは遠い汽笛のように
あなたに語りかける そう この優しさの意味を
本当の想いが ここにはあるから
失くした愛の形は 一つではないけれど
あなたを信じる その想いは いつまでも消えない
傷跡を造る 本当は泣きたいのに
見えない明日が怖くて 膝を抱えている
愚かでも 消えない記憶は
遠くこだまする星のように いつまでも瞬いている
頭の上に 膨れ上がる空間
夢を馳せた あの時の声 あなたの後ろ姿
共に分かち合う 奇跡を信じ
虚ろな蒼空を見つめ
星空が見たくて 心を静寂に 還した
跡形もなく 消えていく星
光り続けて 反響する音の波の中で 夢を見た
愛に近づける そんな光景を
唇と重ねて 幾度も流した涙を 拭い合った
不思議 宇宙に掛ける想い 身体は熱を帯び始め
未知との融合を夢見る
音の反響する この部屋の中には
何一つ 現実はないから
虚ろな瞳 あなたのその唇を 指でなぞる
この乾いた感触 固く引き締まった 夢の跡
それは錆びれて 動けないままの
ブランコのような 淋しさ
乾涸びた大地に
偽りを刻み続ける
風に揺れ 音は響く
無知を恥じるように しぼみ行く花
在りもしない 言葉ばかり
まるで愛を欲する
この掌に降る雪のように
瞳に映し出される 乾いた大地
風の音 一陣の隙間 ひび割れた唇
涙が流れ 大地は震え
あなたは朗らかに微笑っている
陽の光が懐かしいと 手を差し伸ばす
紡がれていく 唄を あなたにあげる
美しい蒼空の下で 抱擁した あの時を
いつまでも覚えている
時雨の降る朝に
温もりはいつまでも
嬉しそうな その瞳 あなたの声
蒼空を見上げた 遥か彼方を 駆ける星
あなたを見つめて 涙が 溢れてきた
遠くに響き渡る 音は さざ波の声音
寄せては返す もう戻りはしない
時空を廻る 光の波のように
愚かでも あなたは優しく 瞳を潤ませる
どこまでが感情の行く場所なのか
愛は醒め行く夢のように 二人を包み続ける
行く末の 結末を感じた 星空の運行
決して振り返らない 恥ずかしい気持ちを押さえて
云ったさよならを 心の中で 繰り返し続けた
擦れ違う 夢想の中では 解っていた
あなたは小さな手で 星を掴もうとしていた
遠くに聴こえる 幸せの鳴る 水平線の向こうを
小さく頷いて 微笑みかけた
あなたの唇が微かに 震えている
壊れかけた愛をかばう 小さな手
染み渡る寂しさを 胸に抱えたままで
憂い 言葉を紡ぐ 優しい瞳
華やかな 喧騒の流れ 美しい詩
わずかな揺らぎの中で 光は満ちる
永久を描いた この胸の鼓動
愛は虚ろに あなたに微笑みかける
その優しい瞳 やがて還りつく 宇宙の鼓動を聴いた
意味もなく ただ静寂の中に居て
不思議なものを見つけた 還りつく場所
華やかな 喧騒の流れに 愛は帳を迎える
無秩序な世界の 小さな世界に生きる
あなたは遠くの星の人 愛を求めた 淋しさ雨に
胎動する 宇宙を廻る光のように
ただ揺れて 愛を探す