汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの唄 あなたへの想い

2011年03月31日 | 歌詞
二人出逢った季節に 雪は舞い落ちた
寒い空に輝く星は こんなにも綺麗なのに
暗い瞳の中に 私を見るあなた

隣り合った壁に いくら言葉を投げかけても
反射してくるのは 「ありがとう」という現実逃避

懐かしく想う 季節はこんなにも切ないから
遠くに行くあなたの背中を追って 駆け出した足が痛い

急き立てる心が あなたを見えなくする
時間はもう戻らないのに…

話を聞いてほしいと 流した涙
熱くなる胸の鼓動は 決して嘘は吐かないから
渇いた夜の最中に 弾け飛ぶ奇跡

懐かしい声色 記憶を鮮明に映し出す
あの時の想い出に 酔い痴れているのはただ弱いから

明け方には晴れるだろうか あなたを想う気持ち
星にかけた願いを また一つ海に流して行く

傍にいた形跡 温かな言葉が懐かしい
もう居ないあなたを感じること 私は孤独を愛す

またあなたと出逢う事を願うから…
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みやすけの詩 空隙の雨

2011年03月28日 | 初期中期の詩
私の目の前に居るのは 目に見えない偶然
落とし物を拾い 手を授けたあなたも 今は遠く

癒えない寂しさに 寄り添う静寂が哀しく流れる
愛しいとは云えない 隣合った席の空白

私はこの場所で 白昼に揺らめく蜃気楼を見つめる
声に成らない涙を 風に散らし あなたを呼び掛ける
空しい一人芝居だと解っていた いつもあなたの傍で

物陰に潜む この気持ちを 明日へと向けた

普通の関係でさえも 重なり合う心
擦れ違ってしまった 昨日の余韻の波が 胸を刺す

流れるように この時を切なく感じる
触れられないあなたの影に 重く圧し掛かる孤独

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みやすけの詩 血の臭気

2011年03月26日 | 初期中期の詩
命を終えた後 首輪は闇に消える
そう思っていた男は この世界に来て愕然とした
ここには血の臭気の漂う現実が声を荒げて嗤っていたのだ
彼は戦慄に身を震わせていた
ここには甘い女のような匂いも無い
そして彼は 傍にあった石を血の池に投げ入れた
音の無いざわめきだけが この現実の中に谺(こだま)していった
彼はそうしてしばらくの間 風邪さえないこの場所に佇んでいた
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みやすけの詩 バラの花

2011年03月24日 | 初期中期の詩
音の無い音楽が ここには満ちている
それは反響をし そして増幅しながら 私の頭と身体を襲う
バラの花は命を終える時 自らの棘を手首に当てる
冷ややかな香りのする頭部 淫猥な茎から滴る
吐息が 甘美な言葉を朗読を促す
彼女は私を確かめている 入り乱れる思考
鼻高らかに嗤う他の花達は 彼女に嫉妬している
時間の感覚でさえ消え失せてしまうのは
彼女に跪く気概な感情に呑まれてしまったから
一途な愛を揺らめかせる私の壊れ物の心は
何処までも融和したいという狂気の成せる業
増幅された音楽は止む事はないであろう
私は囚人のように身を強張らせ 
喉がからからに渇いていくのを ただ待つ事しかできない
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みやすけの詩 月の力

2011年03月23日 | 初期中期の詩
この身を引き裂く 命が満ち満ちる
森の声が この土地に咲こうとしている花を形容する
朽ち果てた身体よ 朽ち果てぬ歓びの中に 己を垣間見る
月は融通無碍な心を諌めてくれる 命拾いした女
この声を天に授けよう 紅い吐息に混じる会話を聴く
詠われた詩の中に 生贄にされた人間の痩軀が倒れている
助け起こされた老人が握りしめている夢の重み
何もかもが悠然と微笑みかける月の力
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みやすけの詩 草の中に

2011年03月21日 | 初期中期の詩
土の中で息をするような瞬間
机の上に刻まれている空想の痕を 容易くなじるあなた
北風が吹いたのは何時の出来事であろうか
砂漠はただ公然としていて 其処に溜まる命だけが
この世界を支配していた あなたは頭の中の住民
石造りの中に辟易としている 女の影
蒼然と生い茂る草の中に 奇跡の実を見つける

排水溝に垂れ流された言葉
その螺旋は貝殻の様に美しい
台風の目の中に 生まれたばかりの赤子
彼は何処に安住しようかと思案していた
掛け替えのない母親を亡くした悲しみを背負って
古に拡がる幸福の残像に縋り付く事しか出来ないでいた
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みやすけの詩 朝焼けに沈む雲

2011年03月20日 | 初期中期の詩
息をするのでさえも億劫になる
朝焼けに沈む雲を眺めていた
崩れ落ちた時計に 鳥たちは声を荒げて嗤う
それは忠実に規則に従っていた彼らの気持ちであった
唄は紡がれる程に 厚みを増して行く
音に満ちた世界に生まれ この雲を介して新たな子を宿す

命は繰り返される事を望む
それに反している心の動きなど 気にも留めず
川は流れるようにしかならないと涙を流している

空気はすっかりと山肌を撫で行き
遠くから響いた乾いた木霊は 大地に降り注ぐ
生まれながらに声を上げた赤子は その眼で真実を見つめる
初心な心を掻き消す木々の擦れる音
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みやすけの詩 寂れた木

2011年03月18日 | 初期中期の詩
いつの間にか空気は乾いた音を立てていた
少女は其処に解放の予感を感じ取った
命が虚しさを手に入れようと躍起になっている中
彼女の視線だけが やけに愁然と輝いている

この宇宙は 何処へ行くのだろう
空の箱の中に 人々の夢を乗せて 季節は廻る

捨てられない子供時代の傷痕を抱えて
彼女はいつも一人 呟いていた
無くならないものと対峙するのは とても辛い事だと
無くなるモノと掛け合う事で 世界はやっと満たされるのだと 

何が真実なのだろう
若い頃 一人の男はそう言って 海に沈んだ
彼は日差しを感じる事が好きだった
温かく乾いた肌には 春の匂いが立っている
彼の言葉はとても重く 人々は彼を受け入れようとした
しかし 彼は頑なに 自身を信じ込んでいた
彼は 世界がやがて変わる事を知って どうしようもない衝動に駆られ
世界に溜まっている悲しみを 取り除こうとした
男にとってそれは 命よりも大事な事の様に思えた

寂れた老木に宿る 鳥の声
そうした季節に 人はふと我に返るのだろう
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みやすけの唄 虹の空

2011年03月16日 | 歌詞
いつもおどけていた あなたの淋しさ
壊れかけた時計が刻む 無意味だと解っていた

寒さが身に沁みて 誰も居なくなった公園
想いとかけ離れた現実に 挑まなければならない

重ねた日々の幸せが こんなに脆いなんて
誰が助けてくれる? この重い鎖を解いてほしい

いつも塞ぎ込んでいた あの頃が懐かしい…

さり気無い言葉に あなたは戸惑う
笑顔を振りまいていれば それでいいと思っていた

虹は空に掛かる 人を見下しているくせに…
爽やかな風を感じながら 遠くに去って行くあなた

亀裂が走ってしまった 心は求めている
(あなたに)追いつく事は無い 決して淋しくはないから



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みやすけの唄 -faith- 雨の季節

2011年03月15日 | 歌詞
誇らしげに微笑んでいる 後ろの絵の中で
旅は遊覧を行き急ぐ 憧れへの序章

愚かさに塗れては 吐息の中に混じる恋情
片時も離れない 「愛してる」という声

夕暮れの霧雨に濡れて 頬から落ちて行く紅色
美しい肌の中で 反芻する あなたの命が燃える

美しい詩を詠う あなたが見えないから…


柔い朱色に空が染まる 凪の幽かな流れ
心は臆病によがれる 孤独に沈む景色

あなたが居なかった時期 汗の冷たさに混じる憂鬱
想い塞ぐ時間だけが 夜に熟れる実を落とす

あなたに語りかけた言葉 愛が足りないと震える
寂しい気持ちになり 待てぬ身体 あなたを追いかける

聴こえないとばかりに 気は今も狂いそうで
静かな涙に暮れて 想う心が侘しい
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