汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

さよならの意味を模索して

2012年04月29日 | 初期中期の詩

振り向き際に さよならと云った

淋しげな瞳 雲間から差す 光のように

美しく見えた 遠浅を眺めるような 儚い景色

あなたの背中に 手を振って応えた

さよならの意味を 模索して

 

侘しさだけが こみ上げて さり気無く手を振りかえした

まるで小さな命が 大きな生命に抱き締められような

温かさを感じて 涙が溢れた

 

あなたの背中 温かだった海のような 静けさの中

粉雪は みぞれに変わり 髪を湿らせた

移り変わる景色の ほんの小さな残響

寄せては返し 再び戻っては来ない 時間を想う

 

風に揺れる 小さな花は 夢に咲く奇跡

熱くなる眼頭に ふいに差す光 何かが変わった

きつく抱擁し合った あの頃には戻らない

 

満開の花の 一瞬の切なさには

幾重もの悲しみが 埋まり 泣いている

あなたの誇らしさが 美しく見えた

背中に残る影を映して

物悲しい 風の響き

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音もなく沈んでいく深海

2012年04月24日 | 初期中期の詩

いつまでも あの蒼空は遠い存在で

いつまでも 震えるこの手は あなたを掴めないまま

寄り添って 手を繋いで 微笑い合った

 

総てが真空で 緊張していく身体

愛がほとばしる 嫌がる心は 満たされない

あなたの表情は 虚ろなまま

 

わずかでもいい あなたの手に触れたい

どこまでも 深海は音も無く 沈んでいく

光りの無い場所で 空気の澄みやかさも

あなたの鼓動の反響も 総ては闇の中

 

愛を求めて 抱きしめた 

流れる涙の訳を 探し続けて

あなたの額に 紅い傷を刻んで 見つめていたい

どこまでも深い 深海のような静けさの中で

愛を交わし続けていたい

 

濁った水の中で 窒息していく 夢の中

あなたの声がする場所を 探していた

握りしめていた わずかな心臓の鼓動も

小さく揺れる焔のように 侘しい姿に変わる

まるで跡形もなく 消えて行きたいと 願うように

 

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この優しさの意味

2012年04月24日 | 初期中期の詩

跡形もない 焼け野原に 降る雨

歓びも 悲しみも 一つになって

あの景色は光に包まれていく

 

途絶えてしまった息を 取り戻したいと

あなたの唇を捜した 取り入れる空気の重さを

そして あなたの優しさを 感じるままに

 

途方もない蒼空には 宇宙の息吹が 流れている

創造 破壊 涙は枯れることなく

大地を潤し続ける 悲しみは遠い汽笛のように

あなたに語りかける そう この優しさの意味を

本当の想いが ここにはあるから

 

失くした愛の形は 一つではないけれど

あなたを信じる その想いは いつまでも消えない

傷跡を造る 本当は泣きたいのに

見えない明日が怖くて 膝を抱えている

愚かでも 消えない記憶は 

遠くこだまする星のように いつまでも瞬いている

 

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未知との融合を夢見る

2012年04月24日 | 初期中期の詩

頭の上に 膨れ上がる空間

夢を馳せた あの時の声 あなたの後ろ姿

 

共に分かち合う 奇跡を信じ

虚ろな蒼空を見つめ

星空が見たくて 心を静寂に 還した

 

跡形もなく 消えていく星

光り続けて 反響する音の波の中で 夢を見た 

愛に近づける そんな光景を

唇と重ねて 幾度も流した涙を 拭い合った

 

不思議 宇宙に掛ける想い 身体は熱を帯び始め

未知との融合を夢見る 

音の反響する この部屋の中には 

何一つ 現実はないから

 

虚ろな瞳 あなたのその唇を 指でなぞる

この乾いた感触 固く引き締まった 夢の跡

それは錆びれて 動けないままの 

ブランコのような 淋しさ

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しぼみ行く花

2012年04月24日 | 初期中期の詩

乾涸びた大地に

偽りを刻み続ける

 

風に揺れ 音は響く

無知を恥じるように しぼみ行く花

在りもしない 言葉ばかり

まるで愛を欲する 

この掌に降る雪のように

 

瞳に映し出される 乾いた大地

風の音 一陣の隙間 ひび割れた唇

涙が流れ 大地は震え 

あなたは朗らかに微笑っている

陽の光が懐かしいと 手を差し伸ばす

 

紡がれていく 唄を あなたにあげる

美しい蒼空の下で 抱擁した あの時を

いつまでも覚えている 

時雨の降る朝に

温もりはいつまでも

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さよならを繰り返し続ける

2012年04月23日 | 初期中期の詩

嬉しそうな その瞳 あなたの声

蒼空を見上げた 遥か彼方を 駆ける星

あなたを見つめて 涙が 溢れてきた

 

遠くに響き渡る 音は さざ波の声音

寄せては返す もう戻りはしない 

時空を廻る 光の波のように

 

愚かでも あなたは優しく 瞳を潤ませる 

どこまでが感情の行く場所なのか

愛は醒め行く夢のように 二人を包み続ける

 

行く末の 結末を感じた 星空の運行

決して振り返らない 恥ずかしい気持ちを押さえて

云ったさよならを 心の中で 繰り返し続けた

 

擦れ違う 夢想の中では 解っていた

あなたは小さな手で 星を掴もうとしていた

遠くに聴こえる 幸せの鳴る 水平線の向こうを

 

小さく頷いて 微笑みかけた 

あなたの唇が微かに 震えている

壊れかけた愛をかばう 小さな手

染み渡る寂しさを 胸に抱えたままで

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ただ揺れて愛を探す

2012年04月23日 | 初期中期の詩

憂い 言葉を紡ぐ 優しい瞳

華やかな 喧騒の流れ 美しい詩

わずかな揺らぎの中で 光は満ちる

 

永久を描いた この胸の鼓動 

愛は虚ろに あなたに微笑みかける

その優しい瞳 やがて還りつく 宇宙の鼓動を聴いた

 

意味もなく ただ静寂の中に居て

不思議なものを見つけた 還りつく場所

華やかな 喧騒の流れに 愛は帳を迎える

 

無秩序な世界の 小さな世界に生きる

あなたは遠くの星の人 愛を求めた 淋しさ雨に

胎動する 宇宙を廻る光のように

ただ揺れて 愛を探す

 

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みやすけの詩 夜想詩

2012年04月23日 | 初期中期の詩

深いところで 響きあう音

反響する闇 さざ波の音 揺らぎ

小さな幸せの 星空のような 安らぎ

 

ほんの細やかな この愛のために

いくつもの涙が 地球上を流れた

ほんの細やかな この愛のために

あなたは小さく溜息を吐いて

自分を傷つけ続ける 細やかな愛のために

 

涙は流れ 星空は鼓動する

波は穏やかなまま 時空に響く愛は

この星に 悲しみを植え付ける

揺れる 生命が生れ あなたに出逢った

果てもない宇宙のさざ波に乗って

この地球に降り立った 震える手

僅かな食料と 水を手掛かりに

愛は鼓動を始める

 

小さな掌で 必死に掴もうとした

降り続く雪 偶然は廻り 必然へと辿り着く

未知の世界へと 飛翔する勇気もなく

枯れ行く葉のように 侘しさを抱えたままで

声は震え 涙は溢れ 星空は廻り続ける

 

生命の始まりは 遥か遠く

物語は始めから 終わりまでの道のりを

描いていく

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みやすけの詩 湿潤詩

2012年04月18日 | 初期中期の詩

遠くの方で 鳴る雷雲

通り過ぎていく 何もかも

嘘は蜜の味 触れるガラスは 

ひび割れていくだけ

粉々になって 散っていくだけ

 

虚ろな瞳 はしゃぐ子供の声

幻想 冷たい雨に濡れて 涙を流している

それは海の中に居るような心地

遠くの方で 渦を巻く雷雲

見透かされたように 固まる時間

美しい景色を見た

夢幻の生命 華々しい血の飛沫

意識は遠退いて行く 雷雲は鳴り響く

静寂に包まれて 心は閉ざされる

 

静寂の蒼空は いつでも湿っている

虚ろな瞳 雷雲は遥か彼方に 夢を形創る

 

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みやすけの詩 安鬱詩

2012年04月18日 | 初期中期の詩

揺れ動く 花は明日へ散っていく

時間の流れに 蠢く季節の胎動

胎を蹴って 飛び出す 海の匂い

故郷を感じる 哀愁の温度に

 

蒼空に羽ばたく 鳥の影

風は吹き行き 茜空に微睡む陽炎

痩せていく 身体に沿って 愛は満ちる

夕暮れの寂しさを あなたの手に

誓った あの時の影は 万象に宿る生命

想い 憎しみ 泣いた夜は

小さく折りたたんだ自らの意志

 

枯れる事を恐れて 花は逞しく

不意に流れる 涙の訳を探している

暮れゆく空 夕立の重苦しい湿気

侘しさを感じて 腕に残る傷を眺めた

命咲く 星の瞬き 宙を流れる

光りの放射は 明日へと繋がる

 

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