第11回の問題を見ながら内容をチェックしてください。
問1 線分ACの長さが<6>とは 点Aのy座標が<6>ということになります。
このとき、点Aのx座標が<2>であるから
y = ax2 において 6 = a ×(2)2 4x = 6 a = 3/2
問2 変化の割合=(yの増加量)÷(xの増加量) より xとyの増加量を求めます
xの増加量は「変化後の値=4」-「変化前の値=1」
yの増加量は「変化後の値=a ×(4)2 」 -「変化前の値= a ×(1)2」 なので
12 ={ a×(4)2-a×(1)2}÷(4-1)
12 = 16a - a / 3 12 = 15a / 3 = 5a a = 12/5
問3 y = ax2 において a = 1/2 であるから、
点A, B の座標は A(2, 2), B(-1, 1/2) となります。 ―― ①
これを踏まえて、 △OABの辺ABの直線の式を求めます
与えられたA, B の座標より、直線の傾きは1/2
なので、直線 y = 1/2x + b において
2 = 1/2 × 2 + b b = 2 - 1 = 1
よって、 y = 1/2x + 1 ―― ②
図のように、②より 点P(-2, 0)をとると
△OABの面積=△OAP-△OBP
= 1/2×2×2-1/2×2×1/2
= 2 -1/2 = 3/2 ―― ③
△ABDにおいて、AD = t とすると
△ABDの面積 = 1/2×t×3 より
3/2 = 3/2t t = 1 ―― ④
このとき、 点Dのy座標は2より大きいので
点Dのy座標 = 2+1 = 3
∴ D(2, 3)
②の△OABの面積の求め方はほかにもありますので、工夫してみてください。
* 受験対応[英語・数学]講座
今回の数学の入試問題は、代表的な公立校の応用問題のうち、
関数ー図形の合体した問題です。問いの数は3つあります。
問題数が6問ですから、8分以内で解いてみましょう。
・図のように、関数 y = ax2 (a >0) ―― ① のグラフ上に、2点A, B がある。点Aのx座標を<2>、
点Bのx座標を<-1>とし、点Aを通り、y軸に平行な直線ℓとx軸との交点をCとする。このとき、次の
問いに答えなさい。
問1 線分ACの長さが<6>のとき、 a の値を求めなさい
問2 関数①について、xの値が <1 ~ 4> まで増加するときの変化の割合が<12>のとき、
a の値を求めなさい。
問3 <a = 1/2>であるとき、直線AC上に点Dをとる。 △OAB と△ABDの面積が等しく
なるときの点Dの座標を求めなさい。ただし、点Dのy座標は点Aのy座標より大きいものとする。
解答と解説は明日のこの時間に
学校授業で覚えた内容を確実にマスターする! [要点整理]と[演習問題]を一体化した実践学習 〉〉
入試の図形問題のほとんどはこの問題のように複数の項目が融合した形のものが多く、
ここでは、2学年の「平行線の定義」、3学年の「相似」「円周角の定理」の組み合わせ問題になっています。
したがって、3年間に学習した内容を常に関連付けておくようにすることが大切です。
特に、証明問題では「平行線の定義」「三角形の合同条件」「相似な図形の性質」「三平方定理」
「円周角の定理」を同時にたずねる問題も多く出題されます。
問1 図2において、2直線BD, EA とそれに交わるもう1本の直線AQについて考えます。
このとき、仮定より BD // EA であるから ∠BAE = ∠ABD ―― ① (平行線の錯角)
∠ABD = ∠CBD ―― ②
①②より、 ∠BAE = 1/2∠ABC = 1/2 × 88 = 44°
問2 図2において、問1より BD // EA ですから
∠CBD = ∠BEA ―― ① (平行線の同位角)
よって、△BAEは∠BAE = ∠BEAの二等辺三角形になりますから
AB = BE = 9 ㎝ ―― ②
△CBD と △CEA において、2つは2角が等しい相似な関係にあり、
相似な2つの三角形の対応する辺の長さの比はすべて等しいので
CB:CE = CD:CA が成り立ちます
→ 6:(6 + 9) = x:(x + 6)
6(x + 6) = 15x 6x + 36 = 15x
15x - 6x = 36 9x = 36 x = 4
よって、CD = 4 cm
問3 ア 図3において、△FBC と △ACB について考えますが、
このとき、三角形の外角の定理を利用して証明します
証 明
△ACBにおいて、 ∠ABC = ∠a ∠ACR = ∠b とすると
外角の定理より ∠ABS = ∠ACB + ∠CAB であるから
180 - a = 180 - b + ∠CAB
∠CAB = 180 - a - 180 + b = b - a ―― ①
同じく、△FBCにおいて
∠FCR = ∠CFB + ∠CBF
b/2 = a/2 + ∠CBF ∠CBF = b/2 - a/2 ―― ②
①②より ∠CBF = 1/2∠CAB となる ・・・ 証明終わり
イ 4点B, F, G, C が同じ円の円周上にあるということは図4のように
弧BCに対する円周角CFBと同じ大きさの∠BGCができるように、
点Bから直線を引き、 ∠ACBの二等分線との交点をGと定めれば△GCBができます
このとき、点Bからどのような直線を引くかがポイントとなります。
△FBC と △GCBにおいて、
問3 の ア から ∠CFB = 1/2∠CAB であるので
ここでは、 ∠ABC = 2a ∠ACR = 2b とすると
仮定より ∠CFB = ∠BGC = b - a ―― ① (弧BCの円周角)
∠ACB = 180 - 2b であるから
仮定より、 ∠BCG = 1/2∠ACB = 90 - b ―― ②
∠GBS は△GCBの外角なので
∠GBS = 90 - b + b - a = 90 - a
∠ABG = 180 - (2a + 90 - a) = 180 - 90 - a = 90 - a
これにより、BGは∠ABSの二等分線となり、点Gは
∠ACBの二等分線と∠ABSの二等分線の交点となります
∴ 答 え ∠ACBの二等分線と∠ABSの二等分線の交点をGと定める
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次の入試問題にチャレンジしてください。
「図1のように、直線AP, AQがあり、AQ上に点Bがある。Bを通る直線RSを引き、APとの交点をCとする。
また、∠ABCの二等分線を引き、APとの交点をDとするとき、次の問いに答えなさい。」
問 1 点Aを通り、直線BDに平行な直線を引き、直線RSとの交点をEとする。
∠ABC = 88° のとき、∠BAEの大きさを答えなさい。
問 2 AB = 9 cm, BC = 6 cm, AD = 6 cm であるとき、
CD の長さを求めなさい。
問 3 図3のように、∠ACRの二等分線を引き、直線BDとの交点をFとする。
このとき、次のア、イの問いに答えなさい。
ア ∠CFB = 1/2∠CABであることを証明しなさい。ただし、
∠ABC = ∠a, ∠ACR = ∠b とする。
イ ∠ACB の二等分線上に点Gをとり、4点 B, F, G, C が同じ円周上にあるようにしたい。
このとき、Gの位置をどのように決めればよいか、説明しなさい。ただし、
作図の手順は記入しなくてもよい。
この問題の解答と解説は明日のこの時間に
学校授業で覚えた内容を確実にマスターする!
☆ [要点整理]と[演習問題]を一体化した実践学習 〉〉
受験生のみなさんは、この時期、3年間の標準的な学習課程を終え、
入試前準備としてこのような過去の入試問題にとり組み、入試問題の特徴や傾向、
解き方のコツなどについての情報を少しでも早く知ることが必要です。ごらんのように、
入試問題の文章問題は、ふだん学校のテストなどよりも文章がとても長く複雑になっています。
理解には、くり返し同類の問題をこなしてすばやく、正確に解く訓練が必要です。
数学の文章問題では、問題の内容を理解して、文章の中から「数量関係」を表すものを
見つけ出し正しい数式に直すことが大切です。
問1 文字がx, y の2つあるので連立方程式の問題になります。さらに、x と y がすでに指定されているので、
次にこの文章の中で表現される2つの数量関係を見つけます
「八百屋さんが、仕入れた260個のジャガイモを販売するため、余りのないように、
ジャガイモ4個入りと6個入りの袋をそれぞれ何袋かつくった」
→ 4個入りの袋x袋と6個入りの袋y袋を合わせるとジャガイモの数は260個になる
: 4x + 6y = 260 ―― ア
「6個入りの袋は、4個入りの袋の数の2倍より4袋多くなった」
→ 4個入りの袋x袋の数を2倍して4袋を加えた数は6個入りの袋y袋に等しい
: 4x + 4 = 6y 4x - 6y = -4 ―― イ
この連立方程式ア・イを解きます
答 え: 4個入りの袋の数 32袋 6個入りの袋の数 22袋
問2 問題文を読んで、仮定より、 AD = AE, AB = AC, ∠A = 90°
よって、 BD = CE = x ―― ①
四角形EFHC と DFGB は平行四辺形であるから、①より
FH = FG = x ―― ② (平行四辺形の向かい合う辺)
これにより、
よって、 x = 8, 12
ただし、問題の条件が x < 12 であるから x = 8 が正しいことになり、
答 え CE = 8 cm
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