2016年の入試問題より、特徴的なものを選んで説明しています。
数学の入試問題では、第2問目以降の応用問題のほとんどは
3年間で学習した各項目が合体した問題形式になっています。
今回もその1つ。
図1のように、線分AB を直径とする円O がある。線分OB 上に、2点O, B と一致しない
別の点C をとる。点C を通り、線分OB と垂直に交わる直線と、円との交点をD, E とする。
また、線分DO の延長線と円との交点を F とする。3点 A, E, F をそれぞれ結び、さらに
2点A, D を結ぶとき、次の問いに答えなさい。
問1 △AOF ∽ △DAE となることの証明を、以下のように途中まで述べている。
[ ア ]、 [ イ ] に入る最も当てはまるものを、下の枠内の a ~ h の中から
それぞれ1つずつ選び、記号で答えなさい。また、[ ウ ] には証明の続きを書き、
証明を完成させなさい。
[証 明]
△AOF と △DAE において、
仮定より、 ∠DCA=90° ―― ①
線分DF は円Oの直径であるから、
[ ア ] = 90° ―― ②
①②より、 ∠DCA = [ ア ] ―― ③
③より、 [ イ ] が等しいので
AB // FE ―― ④
[ ウ ]
a ∠EAD b ∠DEF c ∠FDA d ∠DAE
e 円周角 f 対頂角 g 同位角 h 錯 角
(解 説)
*英語の条件英作文のように、あらかじめ証明のし方が明示されているので
答える側はその内容に沿って証明を進める必要があります。
問題形式はともかく、最初にやっておくことは
「証明すべき対象をしっかり理解しておくこと:図2のようなイメージができていること」
です。
以下、図3 > 図4 の流れで「平行線の定義」「円周角の定理」などを使って
証明を完成させます
問2 図5のように、2点 B, D を結ぶ。 円Oの半径が 5cm, BD = 6cm であるとき、
△AEF の面積を求めなさい。
(解 説)
* 求める △AEF の面積を表す公式を見出せればほぼ正解です
―― 問1より、△AEF において底辺がEF のとき高さは CE であるから、
△AEF の面積 = 1/2 × EF × CE が成り立ちます
この後、「円周角の定理」「三平方定理」を使って赤い数字の値を求めます
* 問題解答の重要なポイントがもう1つあり、EF の長さを求めるときの計算のし方に工夫が必要で
「根号を含む数の計算」や、「因数分解」「平方公式」「素因数分解」などを
理解しているかが試されます。
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