史実はもちろんのこと、フィクションだらけの物語の辻褄にさえ関心が無いらしいNHK『龍馬伝』第32回「狙われた龍馬」。
(番組内容開始)
寺田屋の一室で龍馬に気絶させられた新撰組局長近藤勇が目を覚ます。
寺田屋を退出しようとする直前に、「西郷吉之助の遠縁の西郷伊三郎」を名乗っていた龍馬が以前近藤の目前で「岡田以蔵を逃がした奴だ」ということに気付く近藤。
龍馬と、妹佐那の為に彼を捜しに上京し天文学的確率の奇蹟によって寺田屋で再会した千葉重太郎の部屋に、近藤は押し入る。
抜刀して対峙する龍馬・重太郎と近藤。
相手が思いがけず二人になっていたこと、しかもその増えた一人が高名な北辰一刀流の千葉重太郎であったこと、そしてお龍が「止めてください」と間に入ったことから、気後れした近藤は刀を納め寺田屋を退出する。
龍馬と重太郎はそのままその部屋で寝てしまう。
(番組内容終了)
NHK新撰組局長近藤勇は個人的趣味で人を捕まえたり斬ったりしているのではない。彼は今で言う警察官の公務として徳川幕府の天下を乱す“不逞の輩ども”を取り締まっているのだ。
岡田以蔵を逃がした龍馬を近藤が斬るべき人物と判断したのなら、一旦は引き下がっても、必ず新撰組の部下を引き連れて寺田屋に戻り龍馬を斬ろうと考えるはず。何故、そのまま帰ってしまったのか?惚れたお龍に「止めてください」と言われたからか?それとも北辰一刀流千葉重太郎に恐れをなしたか?NHK近藤勇はとんだ腑抜け職務怠慢公務員だ。
NHK近藤が職務怠慢で寺田屋に戻らなかったとしても、「狙われた龍馬」らは近藤が手勢を引き連れて再びやってくると考えるのが当然だ。直ぐに荷物を纏めて寺田屋を飛び出すべきだろう。なのに、龍馬らはそのままその部屋でグーグー寝てしまう。NHK龍馬とNHK重太郎は判断力・推理力の欠如したノータリンらしい。NHK近藤が腑抜けの怠け者だったおかげで辛うじて命拾いだ。