健康、糖鎖

冷静になってよく考えてください。今の世の中には、健康に関して納得のいかないことが多々見られるとは思いませんか。たとえば医療。誰もが認めるように、近代の医療分野の発展は目を見張るほどです。それなのになぜそれと同じペースで健康の問題が増加しているのでしょうか。また、現代は飽食の時代と言われ、以前にも増して食事や生活の質が向上しているということは、誰も気にさえとめない常識となっています。それにもかかわらず健康上の問題は一向に減る気配を見せません。むしろ増加しており、事態も深刻になっているというのが現実です。何かが間違っていると感じるのはごく自然なことではないでしょうか。

確かに過去にあった問題は解決されているのかもしれません。今の日本では餓死する子どもはまれですし、かつては「国民病」と恐れられた結核も、正しく治療すれば完治する時代になりました。しかし、子ども たちに目を向けてみれば(そこに限った問題でもありませんが)アトピーや喘息、ガン、障害、さらにすべての年代で糖尿病などが過去に例のないほどに増えています 。１つの問題を克服すると次の問題が出てくるという、"もぐら叩き"から抜け出る ことはできないのでしょうか。自分や、大切な子ども たちを守るにはどうしたらよいのでしょうか。


糖鎖―健康の鍵
ここに一つの鍵があります。"糖鎖(とうさ)" についてお聞きになったことがありますか？糖鎖というのはあなたが健康的に生命を維持していくためには絶対不可欠な身体の部品です。ご推察の通り、まだ社会的な認知度はそれほど高くはありません。つい最近まで糖鎖の重要性には誰も気づいていませんでした。むしろ細胞の研究では糖鎖は邪魔者扱いされていました。しかしながら、近年、糖鎖に関する研究は着々と進んでいます。まるで春を待つ木々や草花のようです。見向きもされない冬の期間をじっと耐えながら徐々にエネルギーを蓄え、時を待って一気に芽吹く…あたかも寒さに凍えた私たちの心を癒すかのように。糖鎖は私たちの知識の及ばないところでただ黙々と役割を果たし、過去に見られなかった多くの健康上の問題が散見されるようになったこの時代に、徐々にその全貌をあらわそうとしています。文字通り、私たちを癒すために。

糖鎖はＤＮＡ以上に重要だという学者もいます。事実、"ゲノムを超えた 生命の不思議－糖鎖"というタイトルでの学会が開催され、細胞レベルで健康をコントロールする糖鎖の研究成果が発表されました。テレビや新聞などのメディアでも、糖鎖と糖質を含む栄養素についての重要性を無視できない状況になっています。それほどまでに重要な糖鎖…意識しないでは健康を維持するのが困難な世の中になりつつあります。