Seiji Ninomiya (二宮正治)

Let me tell "JAPAN NOW"

二宮正治の随筆 9月25日

2010-09-25 04:16:59 | 日記
 昨日鹿児島出身の若者と語り合った。
私と友人の音楽家モンティーミヨシは、若者達に吉田拓郎の歌を聞かせた。私が、
「結婚しようよ、旅の宿、襟裳岬」
 の歌詞を鹿児島弁のイントネーションで朗読したら、若者達は泣いていた。
私は高校生の頃、広島のフォーク村でよく吉田拓郎さんを見かけた。
 そして、彼が本当の広島出身ではない事がすぐ分かった。雰囲気が違うからである。距離を置いていた。実はみんなそうだった。
「十歳まで鹿児島にいて、両親の離婚で広島に来た」
 私はこの事を知っていた。
「彼が広島を口走れば口走るほど違和感を覚えたのである」
 私が大学入学と同時に東京での生活を始めた昭和四十七年、吉田拓郎は、結婚しようよで大ヒットを飛ばした。そして、
「広島出身である事を強調したのである」
 が、東京の人たちの反応は冷たかった。
「こいつ嘘をついている」
 東京の人たちには、彼が本当の広島出身者でない事が分かっていたのである。雰囲気が違うらしい。私にも、
「彼って広島出身じゃないよねえ」
 と言った声が数多く寄せられた。
「よく分からない」
 私は返事に困った。

*続きは明日