Seiji Ninomiya (二宮正治)

Let me tell "JAPAN NOW"

二宮正治の週末超短編小説 題 私のイケメン

2010-04-24 00:38:37 | 日記
 彼氏のいない歴三年の陽子は週末になると、昔の映画を見るのが日課となっていた。
「今日はロバートテーラーを見よう」
 陽子は、
「哀愁、円卓の騎士」
 を見て激しく興奮するのだった。なぜならこのロバートテーラーと言う男滅多やたらに言い男なのである。
「オウ、私のイケメン」
 と陽子は呟いたのである。
ロバートテーラーの後は、フランスの名優、アランドロンの、
「太陽がいっぱい、太陽は一人ぼっち」
 を見たら陽子は画面に見とれた。
「あまりと言えばあまりのイケメン」
 だったからである。
また、
「オウ、私のイケメン」
 と陽子は呟いた。
次にクリントイーストウッドの、
「ダーティーハリー」
 を見た。
「セクシーだなあ」
 陽子はこう呟いた。そして、あた、
「オウ、私のイケメン」
 と呟いたのだった。
気がついたら夜が開けていた。