ウェザーコック風見鶏(VOICE FROM KOBE)

風の向くまま、気の向くままに……

暫定税率失効分を法定外税で補う - 「揮発油引取税」構想

2008-04-16 08:01:54 | 政治・社会・経済
 NIKKEI BP NET 4月15日付記事を取り上げる。東京都の副知事に就任した猪瀬直樹氏のコラム記事である。
 記事タイトルは、「暫定税率失効分を法定外税で補う - 『揮発油引取税』構想」である。記事タイトルにリンクを張っておくので、興味のある方はチェックしてみるとよい。

 記事の内容は、暫定税率問題で、一歩も動かない国政の状況を踏まえ、「東京都等、地方自治体が地方税相当分を確保するため、自ら法定外税として課税することを考えなければならない」とするものである。
 今回の暫定税率問題で、地方自治体も、被害者となっている。
 予算は決めたものの、国政との関係で、予算の一部を執行できない状況に陥っている。

 残念ながら、国政のねじれ現象の中で、自民、民主がしっかりと話し合い、国政の方向付けをしなければならないところであり、国民もそのことを期待している。
 しかしながら、現実は「全く動かない国政」である。
 日銀総裁人事にしても、暫定税率論にしても、誰もが感じているところではないかと感じる。。。
 記事の一部を引用しておく。

 ========
 記事引用
 ========

 「国会が暫定税率をいつまでも復元しないなら、税財源確保のために都が自ら法定外税として課税することも考えなければいけない」

 石原慎太郎都知事は4月4日の定例記者会見で、暫定税率期限切れ問題に関連して、都の独自課税に言及。翌日、各紙の朝刊には「東京都が独自課税を検討」と報じられた。

 「事業の優先順位などを考えて、都民生活への影響を最小限にとどめる工夫を行うよう事務方には指示したが、現在の状況が長引けば歳入欠陥となって事業の凍結や停滞も避けられない」

 「(その場合)都は、ガソリン税を軽油と同じように『引取税』として法定外税を課税することも考えなくちゃならん」

 東京都による「揮発油(ガソリン)引取税」構想が飛び出したのである。横浜市の中田宏市長は「東京都の独自課税については、具体的にどこまでできるかは別として、個人としてはおもしろいと思う」(4月9日水曜日の定例会見)と応じ、大阪府の橋下徹知事も「是非、連携して動きたい」と話している。

〇道路特定財源には、国税と地方税がある

 
このアイデアは、“霞が関解体プラン”である。国土交通省が抱え込む「道路特定財源」という税源を、地方自治体が奪うのだから。首都圏の自治体からさらに宮崎の東国原英夫知事や全国の都道府県が検討しはじめれば、国に対する地方の大きな挑戦として広がっていくだろう。

 4月8日火曜日の地方分権改革推進委員会で僕はこの法定外新税「揮発油引取税」をあらためて提案した。

 暫定税率の期限切れによって地方がどれだけ減収となるのか。国と地方をあわせた道路特定財源は5.4兆円(2008年度)。暫定税率が失効すると、合計で2.6兆円、地方だけで1.6兆円もの財源が失われる。ガソリンが安くなったからよい、と言ってはいられないほどの影響が出るのである。
 ========
 Written by Tatsuro Satoh on 16th Apr., 2008

最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
TB有難うございました (メロンぱんち)
2008-04-16 09:37:42
昨日、NIKKEI BPは別ルートになるんでしょうか、週刊ポストに掲載していある猪瀬氏のコラムで、「独自課税は霞ヶ関解体計画である」という主旨を目にしました。

私自身の立場は「各自治体の財源確保が最優先なのに、ガソリン税は自治体の財源を棚上げする奇妙な方向に転んでしまった」と思っていたので、こういうアイデアなら…と思いました。猪瀬さんは独創的ですが本質は抑えているように思いました。

元民主党事務局長の政治アナリスト・伊藤惇夫氏などは「国民が求めているのは道路特定財源の一般財源化ではなく、暫定税率の廃止だ」という展開もしていたりして、まだまだどんな決着になるのか…
返信する