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なぎのあとさき

日記です。

トスカーナの贋作

2011年03月24日 | 映画の話(ネタばれ)


講演会の会場から、天気のいい屋外へ。
薄暗いギャラリーから、糸杉の道へ。
女の気分から、男の気分へ。
レストランの中から、窓の外へ。
鏡の中から、向かい合う人へ。
男の感情から、女の感情へ。
本物から、贋物へ。

生々しい空間と時間を、
観る者の意識と視線が絶え間なく運動する。
この、意識と視線の運動をただ楽しんでいればいい。
「生き物はみな、楽しむために生きている」という、
シメルの言葉通りに。

二人の夫婦としての会話や、カフェのおばちゃんの話は、
夫婦ってそうだよな~、っていうリアリティが濃くて、
思わず苦笑するほど。
この二人も、「あれ?ほんとに夫婦なんだっけ?」と思ってしまう。

ビノシュのワンピースと靴が
トスカーナの景色に完璧に合っていて、
イタリアでは散歩するときでもこの靴か!
と関心していたのだけど、
ビノシュが座りこんで靴を脱ぐシーンで
ちょっとほっとする。

ビノシュはキアロスタミの撮る生々しい画に、
見事なまでにはまっていた。
シメルは、知性とユーモアと色気と、
節度もある素敵な大人の男。

あと、切り替えしショットや、
話題になっているものを映さないところ、
平面的な画作りに、
小津を感じずにはいられない。

そして曲がりくねった糸杉の道、
教会の壁を断ち切った画、
地元の人々の息づかい、
心を揺らす風。
まさしく本物のキアロスタミ、大好き。

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ユーロスペースにて。
1Fカフェのテラスがいい感じ。
余震がつづくなか、
雑居ビルが集まる道玄坂は近寄りたくないけど、
リスクを覚悟してでも見逃せない、
そう思える稀有な監督。

ヒアアフターもそう思える監督の映画だけど、
上映中止になって残念。
いろいろと仕方のないこととはいえ。

帰りに魚信?でご飯。
イサキ塩焼きと毛ガニハーフが美味しかった。

スペインの夜

2011年02月23日 | 映画の話(ネタばれ)
「それでも恋するバルセロナ」

スカーレットのジーパン姿は完璧。
そんな彼女をも圧倒する
白いワンピース姿のペネロペ。
レベッカ・ホールも十分きれいだけど、
スカーレットとペネロペは、
女から見てもうっとり。

そんな女たちをたらしこんでも余りある
バビエル・バルデムの煮えたぎるフェロモン。
ラテン系の芸術家というとピカソを思い出すけど、
本物はもっと凄いんでしょうね。

画家とすごすスペインの夜は、
とろけるようだった。

映画の終わり、
「It's over.」というときのレベッカは、
スカーレットやペネロペに負けてない。
いい男のかけた魔法はとけないけど、
それでも自分を保てる女は美しい。

ブロンド少女は過激に美しく

2010年11月04日 | 映画の話(ネタばれ)

主人公のマカリオはちょっとベッカム似で、
シュッとしてるんだけど、
中学イケテナイ芸人系の
運のない雰囲気の人。
でも、誠実に生きている。
そんな彼の、恋の話。

ドビュッシーの、アラベスク(?)
のハープの演奏や、
サロンの豪華な調度品、
壁にかかってる絵。
朗読されるポルトガルの詩も、
素晴らしかった。
格調高い美を散りばめつつも、
重い雰囲気はない。
開けっ放しの窓や、
風に揺れるカーテン、
鏡にうつる少女、
マカリオの恋ごころは、
ロメールにも似た軽やかさ。

それでいて、
人間のだめなところも描かれて、
おかしみを誘う。

ラストの、巨匠独特の、
キレの良すぎる展開に、
一瞬置いてかれそうに。
でも、汽車は走り続ける。

まさに、
コクがあってキレもある、
オリヴェイラの格を
見せつけてくれる作品。
面白かった。

オリヴェイラは撮影中に100歳のバースデイを迎えたそう。

ゴダールの「Charlotte et son Jules」のおまけ付き。
ずっと前に見て、今もしっかり印象に残っている名短編。
ベルモンドがカワイイ!

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日比谷シャンテにて。
ダーはユニクロでウルトラライトダウンほか、
いろいろゲット。
私はニットを一枚。
はしごでラーメン。


「借りぐらしのアリエッティ」(ネタばれあり)

2010年09月04日 | 映画の話(ネタばれ)



田舎の夏の描写でつかまれるし、
猫のニーヤが登場からかわいいし、
楽しい映画だった。
ニーヤは見た目はビーだけど、
終わりちかくに見せた粋なふるまいは殿っぽい。
あと、船出のシーンと、
キイチゴがとても良かった。

でもやっぱりものたりない。
画的にも物語的にもカタルシスがない。

たとえば、朝露で顔を洗ったり、
鳥の背中に乗って空を飛んだり、
水面でゆれる蓮の葉っぱの上でお昼寝したり、
スイカのプールでおぼれたり、
小人になったらやってみたい、
そんなシーンを冒頭に入れてほしかったな。
ネズミを撃退するシーンがあったら、
マチ針だって後で生きてくると思うし。

そういう話ではなく、
シビアな少数派の話といわれたらそれまでだけど、
宮崎アニメを見て育った世代としては、
暴走してこそのアニメというか、
アニメには期待するものも大きいから。

にしても、よく「小さいおじさんを見た」っていう話を聞くけど、
おじさんクラスにならないと、
人前には出られないということか、
と納得させられた。

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渋東シネタワーにて。

観た後、急いで地元に戻ると、
多摩川花火大会の翌週恒例の、
余り玉花火に間に合った。
河原に入れないので、道端に座り、
ナンセンスな工事の柵ごしだったけど、
目の前に上がる大きな花火は
何ともいえなくきれい。
自然の美しさに匹敵する、
といっていいほどに。

近所の人がちらほらその辺に座って
静かにまったりと見ていて、
本番よりも落ち付いて、
花火を楽しんでた感じ。

いつもならこの日をすぎると、
秋の風に一抹の寂しさを感じるもんだけど、
今年は猛暑がゆるまないので、
寂しくない。


アリス In Wonderland

2010年05月20日 | 映画の話(ネタばれ)



ラゾーナ川崎のimaxにて。
子供のころ大好きだった
アリスの世界が視界いっぱいに広がり、
見るところがたくさんあるので
吹き替えで見て良かった。

ブルーのドレスはきれいだし、
小道具もおしゃれだし、
ウサギやチェシャ猫、
トランプ兵、敵キャラまで
クリーチャーズがかわいい。

原作のイラストからブレずに、
空間が広くなってる感じ。
デップもぴったりの役。
赤の女王もはまっていた。

これだけ揃ったティムの映画なら、
3Dで見る甲斐もあり、
とにかく楽しかったので、
帽子やさんや、チェシャ猫たちとの
別れのシーンでは、
さみしくて泣いてしまった。
チェシャ猫がおいしいところを
がっつり持ってくのも嬉しい。

アバなんちゃらで3Dが話題になったときは、
全く興味なかったけど、
撮る人が撮れば3Dって楽しいかも。
トイスト3もめっちゃ面白そうだし、
映画の前のシンデレラ城の3Dも
おお!という感じだった。

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ダーがネットで予約して、
平日に会社休んで観に行った。
平日のラゾーナはすいていて、
広場も閑散としてるなか、
喫煙所だけはにぎわっていた。
外で一人ランチしてる人もちらほら。

スタバのコーヒーを買って、
ベンチでのんびりお茶してから、
すみれのラーメンを食べて帰る。
ふだん乗らない南武線で、
川崎までけっこう近い。


シャッターアイランド

2010年05月07日 | 映画の話(ネタばれ)
島につくまでの、
海や空の薄気味悪い感じとか、
廃灯台の不気味な感じとか、
映像とBGMが良くて、
最後まで楽しめたけど、
どうもすっきりしない。

映画の前のメッセージのせいで、
想像を絶するオチを期待してしまったけど、
ディカプリオの顔は、
だんだんニコルソンになるし、
あまりに普通で「えー?」、的な。
ふだんストーリーなんて
ほとんど気にしないのに。

戦争や殺戮シーンが
ちょいちょい挟まれるので、
見終えたあとは、
疲れてぐったり。

インビクタス

2010年03月09日 | 映画の話(ネタばれ)
まず冒頭のワンシーンで、
白人と黒人との関係、
ラグビーチームのマンデラに対する立ち位置を、
さらりと見せる。
そしてマンデラ登場の、
朝の散歩のワンシーンで、
マンデラの人となり、魅力をさらりと描く。
シンプルな映像で、多くのことを語る。
さっすがイーストウッド。

イーストウッドがスクリーンを去るのが寂しくて、
グラン・トリノで大泣きしたけど、
この映画を観ていたら、
シンプルで美しい映像に、
強く優しく美しい男の生き様、佇まい、
女に見せる甘い笑顔、
それに、あの優しいピアノの旋律。
ずっとクリント様の存在を感じていた。

今回は心臓をえぐられることもなく、
少年漫画ばりのエンターテイメントで、
見てる間中ずっとワクワクして、
ラストで大盛り上がりの楽しい映画だった。
ネルソン・マンデラの、
心の大きさ、器の大きさも凄かった。

実話なので、ダーは結末も知ってたそうだけど、
全然OKで楽しめたそう。

モーガン・フリーマンは、
これまで可愛そうな役が多かった気がするけど、
今回は自然にカリスマを放ち、
素晴らしいマンデラぶりだった。
ご本人に指名されただけあって。

最近観た映画

2010年01月27日 | 映画の話(ネタばれ)
ジャック・ロジェのバカンス

女の子たちが3人で、
海の別荘でバカンスを過ごす、
ヌーベル・バーグの中でも
とりわけ明るく、楽しい映画。
女の子たちがかわいくてセクシー。
ひたすら海でごろごろ、
ワッフルをぱくぱく。
仲間に入ろうとする男の子は、
からかわれてばかりで、
おっかしー。
長めの映画なので、
中だるみするほど長いバカンスを
たっぷり味わえる。

誰がため

銃声が起こり、
人が次々に倒れる。
これでもか、というくらい。
迷うことも、
悔やむことも許されない。
フラメンもシトロンも、
悪人ではないけれど、
人を殺すことに、
選択の余地はない。
これが戦争だ。恐ろしい。
お風呂につかるのが、
束の間の休息。
デンマークの街並みや
暗い部屋の映像が美しかった。

ロメールの訃報を
友達のメールで知った。
悲しい。
「愛の昼下がり」を見て追悼。
主人公とクロエと奥さん、
それぞれ普通で、魅力的で、
自分のことのようにも思える。
序盤の主人公モノローグと、
クロエのしょーもなさが特に好き。
映画は永遠。

love and beat

2009年12月28日 | 映画の話(ネタばれ)
This is it、渋谷にて。再上映も満席。

彼が歌いだすと、
スタッフやダンサーたちも、
フワフワし出す。
スクリーン越しに見ていても、
フワフワしてゾクッとして夢心地。
神々しくて、
すでに「あちら側」の人に見えた。

ディズニーランドのアトラクションにもなって、
キュートで誰からも愛される彼は、
ミッキーマウスみたいな存在だと思っていた。
この映画を観たら、
ミッキーである前に、
ウォルトの方であることがよくわかった。
ベースやドラムの音まで口頭で伝えるのがスゴイ。
大きなステージのマエストロ。
ビートのひとつひとつが、
彼からあふれてくるもの。

神様から与えられたギフトを、
さらに何倍にもして人々に与える。
そういう仕事は、
人間の限界を超えた仕事なんだろうなぁ。

音もダンスも、時代を超えて、
ソウルやロックとかのジャンルも越えて、
とにかくカッコイイ。

そして、イケメンダンサーズを従えても、
レベルが違う存在感とダンスのキレ。
年齢どころか人間ぽさすら感じさせない。

ボブ・マーリー、ジム・モリスンほか
レジェンドミュージシャンたちの
晩年のライブ映像のように、
本当に「あちら側」の人みたいで、
ときにガイコツに見えた。
キングはゴッドになっていた。

余計な感傷とか盛り込まず、
彼が求めていた
「人々が日常を忘れられる未体験の楽しさ」
に徹した編集も良かった。
それでも涙があふれる。
未曾有のグルーヴに包まれる、
いいドキュメンタリー映画だった。

最近観たDVDメモ

2009年10月02日 | 映画の話(ネタばれ)
「イントゥザワイルド」

ただでさえ研ぎ澄まされた若い心が、
孤独でいることで、
さらに冴え渡る。
そんな心でしか捉えることができない、
くっきりと鮮やかな世界の姿。
爽快で美しく、哀しい。
自然は厳しい。

「パラノイドパーク」

BGMやスケボー映像が気持ちよくて、
映画館で見るべきだった。
ゼロ時間のシーンはギョッとする。

「アンブレイカブル」

シャマラン月間1本目。
サミュエル・L・ジャクソンの
ド迫力な顔を堪能。
面白かった。

「サイン」

シャマラン2本目。
得体の知れない恐怖が、
じりじりと迫り、
次第に形をあらわしていく…。
怖かったぁ。

「ハプニング」

これも、得体の知れない恐怖が、
じりじりと迫ってくる。
それでいて、なんともいい話。
怖面白くて、すごい監督だ。

夏のイーストウッド祭 たぶん最終章

2009年08月26日 | 映画の話(ネタばれ)
「父親達の星条旗」

青春を戦争に捧げた、
若い兵士達。

戦争に勝って帰還した後も、
心の傷は癒えることがない。

さらに、
アメリカのくだらない体制が、
傷口に塩を塗っていく。

そんな中、
若い兵士たちの友情だけが、
爽やかで、きらきらしている。
彼らには、テーマ音楽の、
カントリー調の美しいメロディーが、
よく似合う。
ラストシーンはまぶしくて、
やっぱり涙が止まらない。

父親たちの星条旗と、硫黄島、
順番に2回ずつ見た。
濃かった。

夏のイーストウッド祭り その2

2009年08月25日 | 映画の話(ネタばれ)
「硫黄島からの手紙」

広大な海を埋め尽くす敵の軍艦。
アメリカ軍との兵力差は、歴然。
援軍もなく、食料もなく、
逃げることもできない日本軍。

敗けるとわかっているのに、
死ぬことがわかっているのに、
最後まで信念を失わず、
生きぬいた男たち。

クリント様は、
日本人にできなかったことを、
二つしてくれた。
一つは、
世界に通用する
「太平洋戦争を日本視点で描いた映画」を、
十分なお金をかけて撮ったこと。

手榴弾で自決して肉が飛び散るシーンや、
火炎放射器で火達磨になるシーンを、
何度もきっちり見せるクリント様。
思わず悲鳴を上げてしまうシーンや、
私が一番見たくない、
動物が犠牲になるシーンまで2度も。
帝国主義のもと、
人として生きることが、
許されなかった時代。
戦争の愚かさ、悲惨さ、過酷さ、
極限状況にいる人間の心、
そして無数の死が描かれていく。

とはいっても、そこはクリント様。
シンプルで美しい映像、
見たこともない光景、
派手なアクション、
ハラハラ、ドキドキのバイオレンス、
かっこいい男たちの生き様、
その他、
愛についてのいろいろが、
この映画にはある。
クリント様の真髄は、
やはりエンターテイメント。

総攻撃をかけるシーンは、
侍そのものの生き様に
鳥肌がたつほどの美しさすら感じて、
涙がとまらなかった。

そしてラストに向けて、
たたみかける感動のシーンと、
カットの連続。

栗林と西は、
男前この上なかった。
西は、何かと写真を見せるところがかわいかった。
あんな場所に馬を連れて行っちゃいけません。

渡辺謙は、研究したのか、
ディレクションなのか、
ところどころ、
クリント様の演技とダブった。

獅童のシーンは、
伝統芸能を貫いた浮いた感じが、
かえって面白かった。

クリント様による、
日本人にできなかったこと、
二つ目は、
ジャニーズを役者にしたこと。
ジャニースは自意識が強すぎて(アイドルだもの)、
何をやってもスマスマコントに見えるのに(私には)、
この映画の二宮くんは、
嵐の彼とは別人のようだった。
いたいけなパン屋の若旦那。
この後の「流星の絆」も良かったしね。

高密度に揺さぶられまくり、
観終えた後は疲れきっていて、
煙草を吸いながら、
映画トークが止まらない。
ダーもぐったり。

この映画の後観た夢は…

崩れ落ちる塹壕で、
そこで出会った照之(ブーム中)と、
ともに逃げながら、
戦火もラブも燃えあがり、
後半はクリント様が現れ、
皆助けられる…

さすが、
私の中ではボブ・マーリーに次ぐ、
殿堂入りのいい男、
クリント・イーストウッド。
すごい夢を見せてくれるわ。

夏のイーストウッド祭り

2009年08月24日 | 映画の話(ネタばれ)
「ミスティック・リバー」

ちょっと前に観直した
「ブラッド・ワーク」もそうだけど、
奥の深いストーリーを、
シンプルで美しい映像で見せる。

ティム・ロビンスと、
ケビン・ベーコンの、
音声解説も面白かった。

クリントの現場は、
みなプロフェッショナルで、
ほとんど一発撮りでOKだ、とか、
現場には緊張感がなくて、
くつろげる雰囲気だ、とか。
鳥のことはあきらめる、とか。

ラストの方ジミー夫妻について、
マクベスだーなんていってたけど、
私は、普通の夫婦だと思った。
良い夫で、良い父でいてくれるなら、
夫の罪は見ないフリをする。

このシーンの後で、
デイブの妻が一人で
息子を祝うパレードのシーンが、
とてつもなく悲しい。

子供の頃、
一人だけ本当のことをいったために
車に乗せられてから、
デイブは、
どうでもいい嘘ばかりいうようになった。
そんな夫を、
妻は疑うことしかできなかった。
ふつうの夫婦に、
なれなかった二人。
デイブの悲しい人生を、
彼が不在のパレードの1シーンだけで、
描ききる、その手腕。

クリント様、かっこいい。

公開時に初めて見たときは、
あまりに悲痛で当分観れないな、
と思ってたけど、
DVDを借りて2度観る。
初めて観たときより、
楽しんで観られた。

謎プリ

2009年08月12日 | 映画の話(ネタばれ)
ハリポ「謎のプリンス」を、
渋谷東急に見にいく。
すでにあんまり覚えてないけど、
面白かった。
原作の雰囲気を再現するのが大事なので、
映画は話がわかりにくいとか、
そういうのはよし。

エヴァンゲリオン新劇場版・破(ネタバレ)

2009年07月14日 | 映画の話(ネタばれ)
面白かったッス!
破から、アニメとは話が大きく変わってきた。

特に良かったことは、
レイがいい子でかわいかったこと、
シンジがかっこいいシーンがあったこと、
トウジのこと。

トウジのことは納得いかなかったからね。
レイも、中途半端に描いちゃいけないキャラなのに、
一人歩きしすぎてたし。

あと、私の一番好きな使徒、
ゼルっちがバージョンアップして出てきたこと。

有名な「僕はエヴァンゲリオン初号機パイロット、
碇シンジです!」
のくだりも、バージョンアップしてたこと。

そして何より、
有名な「私がしんでも変わりはいるもの」
の後の展開、感動ものでした。

アスカの登場バトルは、
さらにかっこ良くなってたし、
性格もツンはそのままにデレ度が上がり、
かわいくなっていた。

アスカがどうやら、
トラウマ乗り越え済みなのもスッキリしてるし、
あそこで参号機に乗るのはアスカしかいない、
っていう必然性も文句なし。

も~しも願い一つだけ~
かな~うな~らぁ
エントリープラグがぶっの前に、
ダミーを止めて欲しかったけど…、
徹底して使徒を倒すのがゲンドウだし、
彼だけはとことんやなヤツでいて欲しいから、
仕方ない。

レイのぐつぐつ煮てたカレー風のものは、
マズそうだった…

なにしろTV時代は好きなキャラが
一人もいないのに好きなアニメだったけど、
「破」では、レイもアスカもかわいくて、
二人とも好きになった。

序盤、悠長に社会見学なんてしてて間に合うのか?
と思ったけど、スイカとか海とか、
外の世界と出会うことで、
自分が守ろうとしているものの偉大さを感じて、
シンジは少しずつ、自然に成長していく、的な。
トウジの妹が回復したことも、
そのままシンジの救いになる、からの。
鬱展開はうんざりなんでね。
やっぱり主人公は、
かっこいい方が面白いから。
立派なヒーローになって欲しい!

ラストのレイの手に握られた…、
のところで、
泣きそうになった。
エヴァで泣きそうになるなんて!

BGMの歌のセンスだけは、
微妙でした。

諸々、アニメで適当に描かれていたことが、
きちんと描かれようとしていて、
わざわざ作り直しただけのことはあるナ。
Qが楽しみ!