D810の画質を支える、ニコン独自の4つの先進テクノロジー
有効画素数3635万画素を実現した撮影素子の高いポテンシャルをフルに引き出す、高解像なNIKKORレンズ。
ISO64という低いベース感度からダイナミックレンジが広い、新開発のニコンFXフォーマットCMOSセンサー。
高感度ノイズ低減性能やオートホワイトバランス精度の向上、1080/60p動画への対応を実現した画像処理エンジンEXPEED 4。
そして、より的確に撮影者の意図を画づくりに反映できる新しい「ピクチャーコントロールシステム」。
これらが密接に結び付くことで、単にD800Eよりも鮮鋭感を高めただけでなく、様々なシーンで豊かな階調表現、優れた色再現性を実現し、撮影者の意図を盛り込みやすい、高品位な画づくりを可能にしています。
ニコンデジタル一眼レフカメラで初めて、ベース感度ISO 64の高画質を達成した新撮像素子
新開発のニコンFXフォーマットCMOSセンサーは、各画素が蓄積可能な光の情報量を2/3段分増やすことで、階調性を損なうことなくベース感度ISO 64を達成。
また、光学ローパスフィルターレス仕様と画像処理エンジンEXPEED 4の高度な処理能力とにより、D800Eをも凌ぐ高い鮮鋭感を発揮します。
撮像素子イメージ
より柔軟な画づくりができる、進化したピクチャーコントロールシステム
被写体や表現意図に合わせて画像や映像の「画づくり」が簡単にできる、ピクチャーコントロールシステム。
D810では新たに[明瞭度]※1を追加し、画像のクリアー感を調整可能。さらに各調整項目では0.25ステップ※2で細かく調整可能となりました。
また、新しいピクチャーコントロール[フラット]を搭載。[ニュートラル]よりもトーンカーブが直線に近く、画づくりの演出もより少ないため被写体情報を最大限に取得でき、好みの画づくりをするために調整や加工を行っても白とび、黒つぶれ、色飽和が起きにくく、明暗、色ともに、階調性豊かに仕上げることができます。
制振・静音化をさらに高めた、新設計の駆動機構、ミラーバランサー
ミラーやシャッターの動作によるカメラボディー内のわずかな機構ブレも撮影画像に影響をおよぼさないよう、駆動機構、ミラーバランサーを新設計。これにより心地よいシャッター音も実現しています。
またQ(静音撮影)およびQc(静音連続撮影)モードではモーター駆動のミラーとシャッターユニットが低速動作することで、カメラの内部振動と動作音を抑制。より確実に、ブレのないシャープな画像が得られます。
機構ブレ極限まで抑える電子先幕シャッター
レリーズモードをMup(ミラーアップ撮影)に設定しているときには、メカニカル先幕シャッターを電子先幕シャッターに切り換え、先幕の働きを撮像素子で代用する撮影が可能です(カスタムメニューの設定が必要)。
メカニカルシャッターと異なり、先幕の先行による機構ブレが発生しないため、望遠レンズを使った風景写真や天体の撮影など、ブレを極力抑えたいときに有効です。ミラー振動がないライブビュー撮影と組み合わせると、さらに効果的です。
3635万画素の活動領域を拡げる優れた操作性と高い信頼性
明暗差の大きなシーンでハイライト部のディテールを保持するハイライト重点測光
新搭載のハイライト重点測光では、画面内の最も明るい領域を自動で検出し、そこに重点を置いて測光することで、ハイライトの白とびを防いで撮影できます。
主要被写体がスポットライトを浴びる舞台撮影などで有効です。
撮影画面の正確な水平合わせが容易にできる「2点拡大」表示
建築物の撮影などで厳密な水平合わせをしたいときには「2点拡大」表示が便利。
静止画ライブビュー中に液晶モニター上の同じ高さにある離れた2カ所を同時に拡大表示(拡大率は2点同率で変更可能)。
拡大表示を見ながらカメラの角度を調節できます。
ワークフローの効率化を実現する「RAWサイズS」
撮影後の画像編集をよりスピーディーに行いたい場合は、「RAWサイズS」※(12ビット、非圧縮)が最適。
「RAWサイズL」に対して記録画素数は1/4(ファイルサイズは約1/2<12ビット、非圧縮RAWサイズL比>)。鮮鋭感、ノイズ感は「JPEGサイズS」と同等ながら、階調性はRAWデータならではの豊かさを示します。
※カメラ内でのRAW現像や画像合成など「画像編集メニュー」内にある機能は使用できません。
新開発の高精度、高耐久性シャッター
シャッターユニットは、カメラに実装した状態で約20万回にもおよぶレリーズテストをクリア。プロユースに応える高い耐久性を備えています。
また、設定されたシャッタースピードと実際の作動スピードとの誤差を、シャッターモニターが常にチェックし自動的に検出。誤差を最小限に抑え、高精度を維持します。
プロフェッショナルユースへの高い対応力を身につけた、独自の動画性能
高い鮮鋭感、豊かな階調表現、効果的なノイズ低減で、さらに画質を高めた1080/60pフルHD対応のDムービー
D810は、高画素撮像素子の高精細な情報を、撮像素子からの読み出し方式をさらに最適化することで有効に活用し、鮮鋭感が高く、モアレやジャギー、偽色の少ない動画を提供します。被写体の動きの滑らかな表現に適した1920×1080:60pにも対応。IPB※を用いたH.264圧縮方式でコンパクトなファイルサイズながら高画質が得られます。感度はISO64-12800(Hi 2{ISO 51200相当}まで増感可能)。ニコンデジタル一眼レフカメラで先例のない常用最低感度のISO64で、非常に明るいシーンも豊かな階調を再現します。また、動画記録に最適化したノイズ低減によって、高感度時にも鮮鋭感を維持しながら効果的にノイズを軽減します。
※IPB:動画では連続するコマの映像に大きな差がないことを利用して、基準となるフレームの前後のフレームを参照し、差分を検出して記録する差分圧縮方式。高圧縮率でファイルサイズを小さくしながら、高画質を維持できます。
ハイライト領域を視認できるハイライト表示
白とびのおそれがあるハイライト領域を、液晶モニター上で斜線表示させて確認できます。HDMI出力時には、出力先に映りこまないようにすることも可能。