GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

木下優樹菜の引退 私らしくの違和感

2020-07-06 23:06:26 | Talk is Cheap

あれれ、引退しちゃったの?

7月1日に復帰するって言ったばかりなのに、何があった。

 

タピオカ店へ恫喝したとかどうとかで問題になって、それでも事務所は解雇しなかったのに。なぜ今になって?って気もするが、なんか事情があるんだろう。もう明日からは一般人なんだ。ほっといてあげようよ。

 

でもさ、最近魔女裁判のごとく、何か問題起こしたらみんなで責めるよね。

不倫とか事件とか。ほとんど他人事なのに。大きなお世話を皆さん焼くの好きなのね。

 

SNSでの誹謗中傷が問題になっているが、特にひどいのがテレビ業界。

身内や仲間であるはずの同業者がいきなり敵になる。

以前からこんな感じの人だったって、その時言えよなって後出しじゃんけんな奴。

皆さんの前でちゃんと謝罪すべきだと、公開処刑をしたがる奴。

みんな寄ってたかって「今がチャンスだ」とばかりに責め立てる。

 

木下優樹菜の復帰にしたってそう。事務所がOK出したんならそれでいいやん。復帰したあとテレビやイベントで呼ばれるかどうかは、制作側(スポンサー含む)の判断やん。

それを、使われる側のタレントやコメンテーターとやらが偉そうに語ることではないと思うのよ。

それなのにみんなで寄ってたかって「復帰は早すぎる」とか「タピオカ店の謝罪が済んでから」とか、なんで言うかね。勝新やショーケンにそれ言ったか?内田裕也には?ビートたけしには?卑怯よね。

 

本人が復活するって言ったのに、やれ、謝罪が済んでからだとかって、当のタピオカ店の店主がそう言ってたのかね。「私に謝らない限り認めん」ってね。多分店主はインタビューに答えたとしても「裁判の結果が出るまでは詳細は語れん」と「好きにしたらいいのでは」だろうさ。

すべて憶測、推測、邪推、捻曲、偏向。怖いなぁ。

和田アキ子がなんと言おうが、小倉キャスターが言おうが、関係なのにな。テリー伊藤が、東国原が、いつものメンバーがいつものように外野で何だのかんだの言っても仕方がないのにな。

 

ただ、俺は木下優樹菜がインスタで復帰宣言した際の「私らしく」って部分にはちょっと引っかかってる。

いや、木下優樹菜だけじゃない。最近の芸能人・タレントってすぐ言うのよね「私らしく」「自分らしく」って。

これ変じゃない?

私らしくって、自然体って同意語として使ってるのかなぁ。無理しませんよ、頑張りませんよ、欲張りませんよってこと?ゆとりか。

 

だいたい「(何とか)らしく」って、他人(本人以外の第三者)が客観的に言う言葉じゃないの?

「あなたらしくないわね」

ならわかるのよ。

頑固で意地っ張りのあんたが何で簡単に妥協したの?あなたらしくないわね。

と、彼女とか昔からの古い友達に言われるならね。斉藤和義の「やさしくなりたい」の歌詞にも出てくるがあれは納得の使い方だ。(ちなみにやさしくなりたいは「家政婦のミタ」の主題歌)

 

普段、革や黒ずくめの格好してる俺が、アースカラーの生成りのシャツにハーフ丈パンツというリゾートスタイルしてたら、そりゃ「らしくないわぁ」って言われるだろう。

千葉浦安のネズミ王国に行ってミッ●ーのキャップでもかぶった写真を年賀状にしたら、「らしくない」どころか「どうした」とか「なんかあったんか」と心配されるだろう。

「らしく」っていうのはそういう感じで、他人(第三者)が持ってるイメージに合わせて使われる言葉だと思うのよ。

 

「イチローらしいバッテングでしたね」って野球実況の解説者が言うならともかく、イチローが「僕らしいバッティングができました」とか言ったら変だろう。言わんだろうけど。

「三谷幸喜らしい演出」とか「庵野秀明らしいディティール」と使うならわかるが「私らしく」はよくわからん。

しつこいようだが、自分で「私らしく」って変だと思うのよ。

自分が自分語りして「私ってこういう人だからぁ」って説明されたりしても困るよね。なんの予防線だって。自分の取説を知ってくれってかぁ?

「私って、なんとかじゃないですかぁ」と勝手に語り出して『そんなん知らん(知りたくもないし、興味もない)がなって突っ込んだら怒るんだろうなぁ』ってこっちをイラっとさす言葉よりも、更にさらに上を行くのが「私らしく」。

 

「自分らしく」っていうのはナルシストか、ちょっと病んでる人としか思えないのよ。

よほど自分に自信があるのかなって。

まぁ、「こんなことをするとは、私らしくない」って、昔の私なら絶対しなかったことをしてしまった自分を恥じて使う場合もあるけどさ。

不甲斐ない今の自分の姿を鑑みたり、愛想笑したりなんか丸くなったと感じる自分に「俺らしくないぞ」と奮い立たせるのはわからなくはない。昔の俺が見たら笑われるぞって。

でもこれも他人が言ったほうが効果的ね。

「今のあなたの姿を昔のあなたが見たらどう思うかしら」なんて感じでね。

別バージョンで

「私が好きになったのはギラギラしてた頃のあなた、今みたいに負け犬のようなあなたじゃない」ってのもあるね。

それで「平穏な暮らしにいつの間にか慣れてしまって忘れてたよ、すまん」って続く。で「俺らしくなかったな」って。ハードボイルドだねえ。でもこれも自己陶酔まんまやんね。

 

そういや最近、“相棒”の右京さんもよく「僕としたことが・・・」って言うなぁ。あれも自分を奮い立たせるためかな?ただのボケはじめとかじゃないのは確かみたいだけど。(劇中で反町隆史(冠城亘)に心配されていた)

2代目相棒の及川光博(神戸尊)がTBS系の番組で語ってたけど、美輪明宏と舞台で共演した際に説教されたそうだ。

「舞台の上で日常生活のオーラをまとったまま出てきちゃダメ」

「ありのままのあなたに価値はそんなにない」

と。

芸能人の「私らしく」なんて、素、ありのままっていうのに、観客・視聴者は興味ないもんね。

まぁ最近は、その私生活を週刊誌が暴き、それを騒ぎ立てるのがテレビなんだけどね。

 

そういや3代目相棒の成宮寛貴(甲斐)は先日再放送されてた「ごくせん(2002)」で毎回しっかり映ってたね。

松本潤や小栗旬と同じ不良グループだからカットできなかったのかもしれないが。彼も週刊誌に騒がれる寸前に電撃引退したな。

「ごくせん(2005)」は小出恵介が出てるから再放送できないのだなんて言われたが、嘘だね。同じく再放送された「仁(」でしっかり映ってたもん。タイムスリップしてきた大沢たかおを陰日向に支える綾瀬はるかのお兄さん役だから、これまたカットしにくかったのかもしれないが。

彼もまた週刊誌に騒がれ、テレビに貶められた俳優で事実上の引退同然だ。

テレビ局の禊の基準はよくわからん。

大野智主演の「鍵のかかった部屋(2012)」の再放送は、第5話だけは放送されなかった。TVerでもやってない。ばっさりカットされたのは、新井浩文が出てるからだろうなぁ。

ほんと、テレビの倫理はよくわからん。

 

おっといけない。また脱線しちまったい。

きっと君は言うだろう。あなたらしいわねと。

 

無理やりこじつけて話を戻してみたが、「私らしく」とか「自分らしく」ってのは、ちょっと苦手。

それはそれでほっときゃ(スルーすりゃ)いいんだろうけど、語られたらなぁ。ナルシストか?ってすぐ思っちゃうのよ。自分大好き人、自分自信家だなぁってね。

 

ここ最近、この言葉よく聞くのでちょっと気になったの。

ここ最近タレントが事務所を辞めて独立したりしてるのが多いよね。

コロナ禍のゴタゴタに便乗してってわけじゃないだろうが業界には3ヶ月は黙っとこうぜルールみたいなのが暗黙であって、3月末で更新しなかったタレントがこの時期(7月ごろ)に発表するから、特に多いんだろうけどさ。

ローラ、神田うの、川崎麻世、高橋優とかがそうだね。

それ以前にも栗山千明、有森也実、米倉涼子、安田美沙子、岡田結実、長谷川潤・・・。

これらタレントが事務所を辞めるたびに「これからは私らしく、ナンチャラカンチャラ」ってコメント出すのよ。

そんなに前の事務所では自分を殺してたのか。自分らしくないって思いながら仕事してたのか、させられてたのかって勘ぐりたくなる。

じゃぁ、あなたの言う「私らしく」ってなんだ、それはそんなに自信のあるものなのか。

これからはどうぞお好きにあなたらしく生きてくれ。

 

中居正広がジャニーズを対処した際の「これからはのんびりとしていきたい」と語ったのとは訳が違う。

彼は「ジャニーズの力で実力以上の仕事をさせてもらえた」「5万人の前で歌わさせてもらえたりね」「でもSMAPが解散してメッキが剥げかかってきてる」「20代,30代のパワーもギラギラさもない」

だから「世話になった会社を辞めてでも環境を変え開ければいけない」と独立を選んだ。

それこそ自分はまだまだだと。そしてこうでありたいと、挑戦し続けるプロでありたいと。それが中居くんの「らしさ」=「のんびりと」だろう。

しかも彼は今後「SMAPの中居くん」と呼ばれても気にしないと、それどころか「それでいいですよ」って言い切った。決して「僕らしく」とか「これからは一人の男として」とかではない。

 

どうだ、そう考えたら3月契約更新関係なしに6月19日付でジャニーズを退所した手越は、めちゃくちゃだたと思わんか。すぐ記者会見してたりするのはまぁ100歩譲っていいとしても、あれだけ「男、手越」を連発されるとなぁ。ボクシング協会を追われたあの男を思い出したよ。

「私らしく」よりもっと超越した「男らしさ」。ちょっとうんざりだ。

 

木下優樹菜さん。

私らしくって言って復帰しようとしてたけど、緊急引退。

何があってこういう結末になったのかはもうわからないけど、これからは是非“一般人らしく”暮らしてください。できるかな?そこらへんの一山なんぼのバラドルと違い、あなたはかなり売れてて顔も知られてるからなぁ。YouTuberになるか。

 

もう芸能界にはあなたの席はない。

席の奪い合いの激しい世界だ。油断してたら足元すくわれる。

あなたの席はもう、ファーストサマーウイカに根こそぎ奪われてしまっている。