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杉本彩と動物環境福祉協会Evaの不可思議なクレーム

2019-03-16 16:51:35 | BOOK/COMICS
妄信的というのはこういうことを言うのだろうな。
杉本彩が代表をしている「動物環境・福祉協会Eva」なる団体が、福井県の高浜町議会の児玉千明議員に議員辞職を求める要望書を提出した。
先日よりSNSやネット上での批判や炎上問題について、これは今の大人の方がタチが悪いと書いてきたがまさにそれ。

事の起こりは児玉議員が自身のSNS上で狩猟にて狩った獣肉の前で変顔したり変なコメントを入れてたのが発端。
個人のSNSなんてそれこそ日記みたいなもので、そこで「こんなスイーツ食べました」とか「今日はヘルシーなこんな料理」って自己満足な写真撮ってアップしてもしなくても自由だ。それを見ても興味ない人は「ふーん」くらいなもんだが、有名人のSNSでは「美味しそうです」とか「どこの店ですか」なんてサムアップ(いいね)とコメントを入れる人がいる。まぁそれも不特定多数のファンに対しのメッセージを受け取る人がいてのことだ。
それに対していちいち批判的なコメント入れる人は「よほど暇人なのだなぁ」とか「ストレス発散?」としか思わないのよね。

でもさ、若者が「これはは許せん」「不謹慎だ」「許せない」なんて、意味のわからない正義感振りかざすのはスルーできても、いい大人が(しかも団体が)間違った(本人たちは正当だと思ってる)正義感を出すのは「おいおい、お前ら正気か?」って思ってしまうのよ。

杉本彩率いる動物環境・福祉協会Evaなる団体は児玉千明議員に対し「議員でありながら命を軽視してる」とか「倫理観の欠如を助成することになる」とか言ってる。
野生動物(熊や鴨)を狩猟して、その肉塊の前で変顔したり、「じゅるり」とか軽薄な文章を入れてるのはどうかとは思うがあえて他人が批判することではない。バカだなぁとかで済む話だ。これが一般人ならそれで済んだのだろうが、彼女が議員だということで変な正義感が湧いたか?
言っておく、町会議員など、所詮二足のわらじでしかない。国会議員なら別だが県議会・市議会の議員などは国家公務員のように完全に公ではない。

ましてや彼女は県猟友会に所属するれっきとしたハンター。
狩猟免許、銃所持の許可を持ってる。
その人が害獣を駆除してそれに文句を言う人の気がしれない。

俺も「山賊ダイアリー」などを読んで、狩猟免許を取ろうと本気で思ったことがある。
猟師やマタギの高齢化、田畑を荒らす害獣の増加、またそれらの生息地域の低地化問題なども真剣に考えたことがある。
それ以前にもカリフォルニアの某ワインぶどう園で、ターキーを追い払うための散弾銃や、野生の鹿などの被害のことを聞いてたせいでもある。



実際、害獣による被害は年間数億、いや数十億とも言われる。
でも、高圧電流柵を張り巡らす手間や費用の問題もあるし、あの手この手でかいくぐってくる。
危険性もある。実際、山のおじいちゃんのところに遊びに来てた孫が川遊びの際に触れて感電死して、その自責で亡くなられた方もいる。

そんな自然の獣との戦いを少しでも助けるために猟友会など狩猟免許、罠免許を持った人が動く。
でも問題は猟師の数と害獣の数、圧倒的に猟師の数は少ないのだ。
そしてその捕った獲物の処理。基本的に狩猟した獣は食べる、だが、毎日イノシシや鹿ばっかり食えるわけでもない。カラスやネズミ、キツネなどはそうそう食材にはならない。イノシシやシカをジビエ料理にしてくれるレストランや料理店も少ないし、卸して売ってくれる食肉店も少ない。



そんな事情を杉本彩は知っているのか。動物環境・福祉協会Evaってところはどう考えてるのか。
それが逆に知りたい。

動物愛護の精神はいい。
無意味な殺生は断固反対すべきだ。虐待なんかも摘発するべきだ。象牙を撮るためだけに殺されるゾウ、薬になると狂信的な密猟者に殺されるサイ。鳴き声のために捕まえられる小鳥。飼育困難と放逐される小動物。これらは是非アイゴして守ってあげてほしい。
でも、なんでもかんでも「守れ」「慈しめ」「愛せ」ってのはどうなの?ただ「可哀想」とか「かわいいのに」とか漠然とした基準で「残酷だ」とかひとまとめに言ってないか?

和歌山や静岡でイルカ漁(追い込み)に反対してる団体。クジラを守れと騒ぐ団体。
東南アジアの犬食を野蛮と言い、アラスカのアザラシ漁に反対する。毛皮は着るなと言う団体もいる。
何でもかんでも残酷だというひとまとめにしてる団体と変わらないぞ。

イナゴを食べる文化もあれば、タガメやサソリを食う地域もある。
ナマコやタコを食うのが理解されない地域もある。大分のスッポンや沖縄のエブラ蛇はどうだ。
猪の解体は残酷といい、クマはかわいそうだという。なら牛や豚や鶏は良いのか?馬や兎や羊はダメなのか?基準はなんだ。

食物連鎖や生存のための食と、愛護を一緒にするから話がややこしくなる。
俺からしてみれば釣ったのに食べないバスフィッシングのような方がよっぽど残酷だ。趣味の狩猟と害獣駆除の狩猟を一緒にするのはどうなのか。
猫や犬を飼う人の気持ちもよくわからない。インコやハムスター、クワガタやカブトムシを飼うのも一緒だと思ってる。でも俺は動物園で檻の中に入れられたトラやゾウやサイを見る。水族館にも行く。植物園にも行く。

革パン革ジャンを着て革靴を履いてる。クジラの刺身やジンギスカンを食い、夜は羽毛ぶとんで寝てる。
オーストリッチのバッグやクロコダイルのベルトをはめてる人を非難することもなければ、毛皮やツィードのコート、ダウンジャケットを着てる人を批判する気もない。ましてやヴァイオリンの弓や三味線の皮、文楽の人形にケチをつける気もない。
人の考えは百人十色、千差万別。

命あるものを食べて自身の糧にする。
だから、その命を慈しみ「いただきます」と言うのだろう。

変顔しようが変なコメント書き込んでいようが、少なくともこの議員は命を粗末には考えていないと思う。
動物環境・福祉協会Evaさんよ、何故これくらいのことで議員まで辞めろというのか。教えてくれないか?
君たちは何を食べて、どんな生活をしているのか。見てみたいものだ。