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バーボングラス片手のロックな毎日

ウロボロス 最終巻

2017-01-09 03:20:55 | BOOK/COMICS
ウロボロスの最新刊24巻が出た。
2009年から続いたこの漫画もこれが最終巻。
早く読みたいような読みたくないような複雑な気持ち。
帯には「TVドラマとは違った結末(エンディング)が待っている」とコピーライティングされてる。

そうこのウロボロスは2015年に小栗旬・生田斗真主演で放送された、実写ドラマの原作漫画。
脇を固めるのは上野樹里・吉田羊・ムロツヨシ・綾野剛・滝藤賢一・吉田鋼太郎・広末涼子、主題歌は嵐の「SAKURA」と云う豪華ラインナップ。視聴率は高くなかったみたいだが、漫画を実写化したドラマの中で三本の指に入る傑作だと思ってる。(俺の独断だけどね)
特にエンディング(最終回)が良かった。原作漫画はまだ最終回を迎えていないのに、どうやって終わらせるのかと思ってたが、これがまたすごい良かったの。テレビドラマの良かった最終回ランキングで三本の指に入る。(もちろん俺の独断だ)観てない人はDVDやブルーレイで見てくれ。損はしない。



あのドラマでの感動の最終回を、今度は逆に原作漫画はどうやって超えるのかを楽しみにしてたのだが、結構引っ張ったね。
二人にとって母親のような存在の結子先生(広末涼子)を殺した犯人、“金時計の男"を警察と暴力団という二面から追い詰める。育った児童養護施設・まほろばの闇も暴かれ、何人もの金時計の男を探し出し、そして正体をついに掴む。そこから長かった。しかし、ついに今回最終巻。

最終巻の内容はネタバレになるから書かないが、「ふふーん、そうきたか」って感じ。良くも悪くも「この終わり方しかないよな」って半分期待通り、残り半分は「ドラマと同じエンディングでもよかったかも」って感じ。
作者も多分、「どうやって終わらせたらいいんだよ」って苦悩したんだろうな。期待を裏切りたくないような、裏切りたいような。でも終わらせなきゃいけないのだってね。

漫画原作を実写化したドラマや映画は昨今数多く作られるが、そのほとんどは「なんかガッカリ!」ってのが多い。「この世界観を実写化するのは無理だよ」というパターンと、「あの役をこの俳優にさすのは無理やろ」っていうパターンが多い。実写化が成功したと言われるドラマは内容(脚本)もそうだが、配役(キャスティング)も重要だ。そして原作ファンから一番辛口批評されるのは「原作のこの部分を省きやがって」とか「原作と違うやん」といった、原作を弄り過ぎてしまった場合だ。

あの「のだめカンタービレ」は上野樹里と玉木宏をはじめ、役者が全て原作のイメージを壊さず、かつほぼ原作とストーリーが変わらなかった。仲間由紀恵主演の「ごくせん」も登場人物はほぼ原作通りのイメージだ。(ただし、松本潤、小栗旬、成宮が出てた第1期だけだが)

もちろんマイナーな漫画だと少々違っても、原作を知らない人にはわからないから大丈夫ってのもある。
昨年末人気の高かった「逃げるは恥だが役に立つ」は、原作からは主役が新垣結衣?星野源?ってどう考えてもイメージできない。それでも人気(視聴率)が高かったのは原作を知らない人でも、ストーリーやセリフ(つまり脚本ね)や演技が良かったせいだろうか。

このウロボロスも最初コミックバンチ誌で連載されてたけど廃刊。その後@バンチ誌で連載という漫画だから、言ってみりゃ超マイナーだ。
だからこそコアなファンが多いのだが、主人公の龍崎イクオ役の生田斗真も段野竜哉役の小栗旬も原作イメージにかなり近い。綾野剛や吉田鋼太郎をはじめとしたその他のメンバーもイメージ通りだ。強いて言えば蝶野刑事役の滝藤賢一さんがちょっと線が細すぎかな。ストーリーもだいぶ端折って(省いて)たけど、これは昔みたいに24回とかで放送できないから仕方がない。全10話だったが、それでも全然OKだった。(結構原作はエグいシーンも多いからね)

最終回は読んだ人によって違った感想があると思うが、俺はほぼ満足。


今回の表紙が今までと全然違ってほのぼのとしてるのが、最終を物語ってる・・・かな。