このような恋愛は、ぼくにできた
だろうか?
と読後、考えてしまった。
主人公の2000年で30歳は
ぼくの34歳でもあり、それから
22年の歳月が流れた。
恋愛を捨てるというより
恋愛しない環境で、この作品を
読むと、恋愛は残酷でもあるし
過去に縋るようでもあり
それでいて、その時の
気持ちをどこかにポイっとおくも
捨てるもできずに
卵を抱えてるようなものだったな…
と思う。
主人公は冒頭から結末に至るまで
かつて、別れた女性が肌の薄膜に
まで、張りつき忘れられないでいる。
ぼくからすると、主人公とその女性
よりも、別れてから主人公に
寄り添った女性に魅力を感じ
その女性は、主人公の内面を肩代わり
していたように感じる。
なぜなら、主人公がかつて、愛した
女性は、主人公の独り言のような
過去への追憶の中でしか
その容貌を表さず、不可思議にも
思えたから。
実体はある。確かに。
が、2度目の恋愛と言っていいか
わからないが
その女性は、間違いなく主人公を
愛していたと思う。
もう恋を捨てた男としての感想に
なるが、ぼくなら2度目の女性と
結ばれたと思う。
次は
江國香織さんの「赤」バージョン
ですね。
江國さんは、どう書くのだろう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます