鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

space.battleship.yamatoー新たなる戦士たちー第十二話

2019-06-11 21:49:04 | space.battleship.yamato二次創作



space.battleship.yamato
ー新たなる戦士たちー

第十二話


【旧空間騎兵隊:101(ヒトマルヒト)式・多脚多用途戦車】イメージ

「準備は万端だぜ。」
島の言葉に雪は全員の顔を見渡した。
ここに集まったメンバーに躊躇いの欠片も、見当たらない。
それどころか、一分でも、一秒でも早く地球を奪還、解放しようという意気込みが雪には、ひしひしと感じ取れていた。

「んじゃ。行くとしますかね。」
雪を中心にパルチザンのメンバーは、軽く握った拳を「コツン!」と当てた。

「隊旗を掲げよ!」
「各位、リフトへ!」

「ラジャー!!」

「リフトアップ!!」雪の号令に一人この地下に残る藤堂が素早く、リフトのスイッチをONにした。

「ガジュッ!」と機械音と同時に金属どうしが擦れ、火花を散らして加速しながらリフトが、ぐんぐんと地上へ向け、上昇して行く。
上昇し、加速と同時に産み出される風に、新たに作り直させれたパルチザンの旗が、なびいている。


◆◆◆◆


「待ち伏せか!?」
「3番から7番艦を回頭を後方に回せ!」
「陽動はもういい!駆逐艦隊を後退させよ!」
「拡散波動砲発射20秒前!」
動揺する気持ちを切り替え、矢継ぎ早に指示を飛ばす赤城。

二十隻近い波動砲搭載艦から一斉に発射された拡散波動砲。
見る者を圧倒する光景が、眼前で繰り広げられた。
見た者、誰しもが地球艦隊の勝利を確信したに違いない。
蒼白く輝く二十数本の一条に纏まる超波動エネルギーの光弾。
螺旋を描(えが)き真一文字に突き進む。
地球艦隊から見て真正面、右斜め、左斜め、そして回頭した三番から七番艦が、撃ちは成った拡散波動砲は全て真後ろのゴルバに向けられいた。
一条に突き進む超波動エネルギーの光弾は、まるで獲物を丸呑みするコブラが、大きく口を開くように、ゴルバの目の前で散弾、四隻のゴルバを呑み込んだ。
だが、散弾された1.500発以上もの光弾は、全て弾き返されてしまったのだ。

「かっ……拡散波動砲が…………。」
「拡散波動砲が効かない!」あたふたと動揺するクルーが告げて来る。

「……くっ。」
「拡散するとは言え、ヤマトの波動砲より破壊力は数段、上のエネルギー弾が、まるで効かないとは………。」
腕組みをし、目を閉じる赤城。

その赤城の耳に飛び込む被弾報告、味方艦の損害報告。
「付けを払え」と囃し立てられている感じだ。
だが、赤城は落ち着いた様子で、命令を下した。
ゆっくりと閉じた目を開く。

「全艦!ビーム兵器による攻撃から亜空間魚雷攻撃に切り替えよ!」

赤城はゴルバのウィークポイントを探る為、ゴルバの攻撃を思い起こしていたのだ。

「ゴルバの主砲発射のタイミングに合わせ、亜空間魚雷を撃ち放せ!」
「砲口が競り出る瞬間が、奴のゴルバのウィークポイントだ!!」

ハッチが開き、主砲口が競り出るまでの僅かな時間が唯一、隙間が出来る。
このタイミングで内部に撃ち込む事が出来れば内部から破壊出来る。
そして、その攻撃には着弾を予想されにくい亜空間魚雷が最適であると睨んだのだ。

弾かれてしまうビーム兵器で陽動し、ゴルバの主砲発射の時間を計測、そこから逆算し、亜空間魚雷を撃ち込む。
「肉を切らして骨を断つ。」赤城はこれに賭けたのだ。
失敗すれば全滅するが、「死中に活を見出だす。」には、これしか無いと。

三分の二の艦艇を失ったが、赤城の一か八かの賭けは勝った。


◆◆◆◆


「ヤマト。どうしました?」
「発進にはまだ時間が掛かるのですか?」

「此方ヤマト。サーダさん。申し訳ない。」
「まだ原因は分かっていませんが、機関にトラブルが発生し、始動までまだ時間が掛かりそうです。」

「トラブル?」
「それはお困りでしょう。」
「我々の技師を送りましょう。」



「それは有難い。」



「中佐。乗り込む準備は出来たかね?」
「奴の技師が乗り込んで来る。そのタイミングで降りろ。」

「了解。」



「民族衣装並みにセクシーじゃないとね。」と薫子はプライベートタイム時の格好で待機した。



サーダが送り込んできた技師たちと入れ替わるように、建物の影に隠すようにキ8宙艇を下ろし、隠した。


第十三話
つづく。


この物語は、もし私がspace.battleship.yamato(実写版)の続編を作るとしたら的に、二次創作したspace.battleship.yamatoの物語です。
私的設定が混ざっています。

使用している画像はイメージです。
また一部、過去に集めた拾い画を使用しています。

火龍ー宇宙戦艦ヤマト2202スピンオフ【後編②】

2019-06-08 15:05:50 | 宇宙戦艦ヤマト2202外伝



火龍
宇宙戦艦ヤマト2202スピンオフ
ー朱い惑星(ほし)のドラコンー

【後編②】


「ヤマト航空隊へ。あの大型戦闘艦の足を止めるんだ!」

「ビーム兵器は全てピンポイントでシールドされ、弾かれている!」
「南部砲雷長。主砲ショックカノンを三式へ切り替え、砲撃せよ!」
矢継ぎ早に指示を伝える古代。

「しかし、こうも此方の砲撃をブロック出来るとは……。」
「此方の射撃レーダー波を読まれているようだ……。」
嘆くように南部が呟いた。





「レアー隊はメインエンジンを狙え!」
「ホルス隊は各補助エンジンを狙え!」

「ラジャー!!」

ヤマト航空隊に対する対空戦闘を見ても、弾幕を厚くする様子は伺えないそれどころか、近接兵装が少ないのか、ヤマト航空隊を撃ち落とす様子が伺えない。
撃ち落とすのは、もっぱら対艦魚雷や対艦ミサイルのみであった。
そして、「此方の射撃レーダー波を読まれているようだ……。」
嘆くように南部が呟いた言葉が、古代にはヒントに成ったようだ。

「計算され尽くされた……A.Iによるフルオート化された艦(ふね)ではないのか!?」と。

「南部砲雷長!砲撃目標を推進機に変更せよ!」
「航空隊はブリッジ下部を狙え!」

「繰り返す!航空隊はブリッジ下部を狙え!」

「ラジャー!!」


◆◆◆◆


地球と月の間でヤマトとルシファーの戦闘が行われている中、揚陸したアンドロメダの山南は、山本らからの報告により、アマテラス級改良型のデータ奪取を諦め、山本らを含め司令部突入隊を帰投させた。

「艦長!突入隊の帰投後、直ちに離陸、上空の残存艦隊と合流せよ!」
「合流後、マーズフリート残存艦隊を殲滅する!」

「通達士!地球との連絡を取れ!」
「中央司令部と繋がるなら、ダイレクトで中央司令部と繋げ!」

「了解!」

「山南司令!藤堂長官とダイレクトに繋がります!」

「うむ。」
山南は挙手の敬礼を済ませ、報告を告げた。

「長官。ご無事でなによりです。」

「山南司令。東アジア管区全土いや、地球は現在、ヤマトが守死している。」
「遅くは成ったが、そちらに第五防御艦隊を派遣した。」
「合流後、君の式下には入るよう伝えてある。」
藤堂の話が一段落すると、山南は間髪入れずに意見を述べた。

「・・・それと、鹿嶋櫻子中将は地上部隊も準備していたようです。」
「ガミラス式重戦車及び兵員郵送装甲車を多数、それも重戦車以外は無人でコントロール可能なシステムを搭載している事が、突入隊からの報告で分かっています。」

「肝心の鹿嶋櫻子中将は、もはや人間とは……呼べない存在と化しているようです。」

「……山南君。呼べない存在とは?」

「ハッ。」
「全身をサイボーグ化、最重要と思えるデータは全て自身に、自身の電脳にインプット、超コンピュータ用防壁で守られているようです。」

「意見具申として申し上げます。」
「アルカディアシティの一般市民を解放する為にも、駐留軍司令部の壊滅及び鹿嶋櫻子中将の生死を問わず、制圧の許可を!」

藤堂は目を閉じ、しばし沈黙した。

と、その時であった、駐留軍司令部の建物が突如、崩壊しはじめたのだ。
ビルの解体時にダイナマイトによる爆破解体の如く、小さな爆発が何ヵ所も連鎖反応するように起こり、崩壊した。
その瓦礫を押し退けるように姿を現す戦闘艦。

そう。これこそが"鹿嶋櫻子"自体である。
電脳をはじめ自身の身体の九割を機械化、サイボーグと成った櫻子は自身の子孫を守る為の究極の姿として、元々、戦闘力の高いアンドロメダ・アマテラス級を選んだのだ。
さらに、防御力を高める為、改良型を設計、開発した。
その一号艦がルシファーである。

いずれは"実体"=身体を必要としない時、真空から無限に産み出す事が可能な波動エネルギーがある限り、人間は死を恐れる事なく永遠に生きてゆける。
その先魁と成るべく櫻子は、この方法を選んだのだ。

「春奈!残存艦艇を後退させよ!」
「我々は勝利したのだよ。」



「キュベレーを作動させた。」
「60分後に、これが爆破すれば、この火星の10万の民は死を迎える。」
「脳細胞だけを破壊する事の出来る重核子爆弾だ!」
「全ての民を電脳化し、サイボーグと成る事で"死"の恐怖から逃れる事が出来、尚且つ我、忠実な下部(しもべ)と成る!」
「火星の完全な独立と成るのだ!」


◆◆◆◆




「わたしは負ける訳には行かない。」
「鹿嶋中将のユートピアを完成させる為にも。」

「覚悟は良くて?」
僚河は瞳を閉じ、四門に増強された拡散波動砲の発射体制に入った。

ルシファーの艦首に十字に並ぶ波動砲口に集約される波動エネルギー。



「これで終わりね。」

240パーセント以上の波動エネルギーが一気に放出された。
一門づつそれぞれから発射された波動エネルギーは、それぞれが螺旋を描き、突き進み四つの螺旋を描くエネルギー弾はさらに、一つに纏まり、螺旋を描く。
プラズマ波を放出しながら、射線上に浮遊するデブリを凪ぎ払い、ヤマトを呑み込むかの如く散弾、牙を向く。

「超波動エネルギーを検知ッ!!」

「コスモタイガー隊は散開!!急げッ!!」

だが、ヤマトにも秘策があった。
ガミラスからの技術供与され、開発された重力子スプレッドの改良型、全方向対応重力子反射防御膜スプレッド弾である。
ヤマト前方で散弾した重力子粒子が隙間なくヤマト全体に付着、着弾したエネルギー弾を受け止め、受け止めたエネルギー弾を一度、艦首に集約、任意に選んだ空間に、その集約されたエネルギー弾を射ち返す。

古代は敢えて、何も無い空間へ射ち返した。

「次は、貴艦へ射ち返す事も可能だ!」
「武装解除を受け入れ、投降せよ!」

古代の呼び掛けに戸惑う僚河。
その僚河はルシファーをワープさせ、火星圏に後退した。

電脳波が混線する中、膠着状態のマーズフリート残存艦隊と山南率いる地球連邦防衛残存艦隊の中へ飛び込んだのだ。

飛び込まれた事により、双方の砲撃が止んだ。
僚河は混乱する自身に恐怖を感じ"アーマゲドン"を発動した。

「全て私の敵ッ!!」

ルシファーに装備された全兵器がマーキングした標的すべてに向け撃ち放たれた。


◆◆◆◆


大破する山南座乗のアンドロメダ。
同じく大破するアンドロメダ・アマテラス級改良型櫻子のアザゼル。
そして、エネルギーと弾薬を使い果たしたルシファーが、静寂に満ちた宇宙空間に、漂うように浮遊していた・・・

その直後、宇宙戦艦ヤマトがワープアウトした。
ヤマトのワープアウトに刺激されたかのように浮遊する三艦が、息きを吹き替えしたように、状況を確かめるように、ゆっくりと動き出した。

「………重核子爆弾は……私が……私が止める………。」洗脳の解けた麗は、最後の力を振り絞るように電脳波をダイレクトに、重核子爆弾メインコンピュータに送り、セットカウントを止めた。

だが、同時に背後から櫻子のアザゼルに、主砲を撃ち込まれてしまう。
螺旋を描き、漆黒の宇宙に轟沈するルシファー艦。
ルシファー艦の仇(あだ)を討つかのように、ヤマトのショックカノン一斉射撃に櫻子のアザゼルは宇宙の藻屑と消えた。



古代は云う。
「人間は、何時に成ったら血を流さなく成るだろう?」
「そんな日が来ると信じるしか今は、出来ない……。」

「安らかに永眠(ねむ)れ。」
「朱い惑星(ほし)のドラコン……。」


後日、火星アルカディアシティは再び、閉鎖された・・・


~fin~


◆◆◆◆


【キュベレー】(古代ギリシア語: Κυβέλη / Kybélê、フランス語: Cybèle、英語: Cybele)は、アナトリア半島のプリュギア(フリギア)で崇拝され、古代ギリシア、古代ローマにも信仰が広がった大地母神である。名前は「知識の保護者」の意を示している。

この女神は"死と再生の神"の一柱である。キュベレーの夫は、同時にキュベレーの息子であるアッティスで、後代にはアッティスの祭祀集団が結成された。

キュベレーは小アジアのイーデー山Idaで生まれたと思われ、ローマで呼ばれた名、マグナ・マーテル・デオールム・イーダエア(Magna Mater deorum Idaea、「イーデーの神々の大いなる母」)はここから来ている(→マグナ・マーテル、Idaea)。


◆◆◆◆


【レアー】(古希: Ῥέα, Rheā)は、ギリシア神話に登場する女神である。
ティーターンの1柱で、大地の女神とされる。レイアー(古希: Ῥεία, Rheiā)ともいい、長母音を省略してレア、レイアとも表記される。

夫のクロノスがレアーとの間の子供達を飲み込んだ時は、それを嘆いたレアーはクレータ島に行きゼウスを生んだ。
生まれたばかりのゼウスの代わりに産着に包んだ石を飲ませ、ゼウスをガイアに託し、クレータ島のニュムペー達とアマルテイアとクーレース達に預けて育てさせた(ポセイドーンも仔馬を代わりに飲ませて助けたともいわれる)。
ティーターノマキアーの際はヘーラーを守るためにオーケアノスとテーテュース夫婦に預けた。
その後もレートーの出産に立ち会ったり[7]、ハーデースがペルセポネーをさらった際にハーデースとデーメーテールの争いを調停したり、ヘーラーに迫害されたディオニューソスを助けて密儀を授けたりしている。
その象徴はライオン、鳩、オーク、松、小塔冠(塔の形をした王冠)、豊穣の角。
夫のクロノスがローマ神話のサートゥルヌスと同一視された事から、後にサートゥルヌスの妻オプスと同一視される


◆◆◆◆


【ホルス】(Horus、エジプト語ラテン文字転写:Hr, Hru、古代ギリシア語: Ώρος, Hōros)は、エジプト神話に登場する天空と太陽の隼の神。
エジプトの神々の中で最も古く、最も偉大で、最も多様化した神の一つである。

もともとホルスは、同名の神が二柱存在したとされる。
それらがラーの息子とオシリスとイシスの息子であり、やがて同一視され習合されたものだとされている。
これ以外にも様々な神との習合が見られる。
通常は、隼の頭を持ち太陽と月の両目を持つ成人男性として表現される。
初期は、隼そのものの姿だったが時代とともに人間の姿(幼児から成人)をとるようになる。

有名なシンボルである「ウジャトの目」とは、ホルスの目のことである。

ホルスの元素は、大気と火。その色は、一般には黒、赤、白である。


◆◆◆◆


この物語は、もし私が2202ー愛の戦士たちーの続編を作るとしたら的に、二次創作した物語です。
私的設定が混ざっています。

使用している画像はイメージです。
また一部、過去に集めた拾い画を使用しています。