鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

space.battleship.yamatoー新たなる戦士たちー第十三話

2019-06-16 10:42:12 | space.battleship.yamato二次創作



space.battleship.yamato
ー新たなる戦士たちー

第十三話




「地球政府及び軍に告ぐ!」
「我ら暗黒星団帝国遠征軍は、現時点を持って地球全土を掌握、完全勝利を宣言……。」

「カザン様!」勝利宣言をしようかというその時、言葉を遮る伝令兵。



「何事かッ!!」

「突如、地球軍の残党と思われる輩に斬り込まれ……。」
「ザザッー……。」伝令兵の通信は、そこで途切れてしまう。



「……何を騒いでいる?」
「この程度の残党に何を手こずっているカザン。」

「ハッ!いえ、直ちに鎮圧致します!」

暗黒星団帝国遠征軍:総司令官アルフォン少将は叱責を飛ばし、カザンに代わり、地球を完全掌握した事を告げた。

「私は暗黒星団帝国:銀河方面遠征軍総司令アルフォンである。」
「我々は地球を完全掌握した。」
「ここに勝利を宣言する。」

「我々は地球を地球人類を保護する目的で、降り立ったのだ。」
アルフォンのこの言葉に「ざわつく」連邦政府中央会議室に集められた政府関係者、連邦防衛軍高官たち。

「騒がしく成るのも分からなくはないが、これを観て頂こう。」
中央会議室の正面に設置された大型モニタに、映し出される外宇宙。

静寂に満ちた宇宙が二、三秒映り出されたあと、集められた人々は言葉を失い、「ゴクリ」と唾液(つば)を呑み込んだ。
静寂に満ちた宇宙に突如、姿を現した大小、異なるサイズの水と氷の環(リング)を纏い九割以上を海で構成された惑星。
アルフォン少将の補則が付け加えられ、「アケーリアス星」である事を知る。
この「命の水の惑星:アケーリアス」があと10日の後、地球に大接近する事も、映像とアルフォン少将の説明で、分かった。
地球の引力によって、大接近したアケーリアス星からは、大量の海水(みず)が、降り注いでいる。
現在の地球が、地上が都市が、軒並み水没してゆく様子が映し出されたのだ。
恐怖のあまり、失神する者、その場に泣き崩れる者、失禁してしまう者が続出した。



「これが10日後の地球、貴官ら地球人類の未来だ。」
「作り話では無い!」
「現にアケーリアスは太陽系最外縁部近傍空間に出現している!」
「占領するような真似に成ってしまったが、より多くの地球人類を救うには、これしかなかったのだ。」
「あと10日しかない時間で、あの惑星アケーリアスの軌道を反らせる事は、不可能!」
「そこで我々は超大型の宇宙船=移民船を用意した。」
アルフォンは、再びモニタを指さした。




イメージ曲実写版space.battleshipヤマトより。


「あと一歩!あと一歩でコイツらの一角を崩せる!」

「太田!相原を援護、リフトを守れッ!!」





「雪さん!戦車の弾薬も燃料も底を尽きはじめた!」
「ここは一旦………。」
苦戦するパルチザン。
雪をサポートする島が告げようとした時であった乾いた銃声が三回、島の耳に飛び込む。
確認しようとゴーグルを外し、辺りを見回す島。

「タンッ!タンッ!タンッ!」

銃弾に倒れる雪。
赤い血に染まるチームフラッグ。
叫ぶ島を嘲笑うかのように、血に染まるチームフラッグは無惨にも地上を制圧した暗黒星団帝国兵の靴跡で埋め尽くされ、膝から崩れ倒れた雪を担ぎ上げ、その場から連れ去った。

「……島くん………。逃げ…て………。」
空に浮かぶ雲を掴むかのように、雪は腕を伸ばす中、意識を失った。



「このまま、葬るには惜しいほど美しい。」
「この地球人を運べ。」


第十四話
つづく。


この物語は、もし私がspace.battleship.yamato(実写版)の続編を作るとしたら的に、二次創作したspace.battleship.yamatoの物語です。
私的設定が混ざっています。

使用している画像はイメージです。
また一部、過去に集めた拾い画を使用しています。