鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

伝説の惑星(ほし)ファントムー宇宙戦艦ヤマト2202スピンオフー

2019-06-15 21:20:17 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作

西暦2203末__。

天の川銀河 地球から約2万光年近傍空間__。


【ハイゼラード級改良型航宙戦闘艦:ミランガル・セカンド(ネレディア専用艦)】

「大佐。そろそろ伝説の惑星が存在されるとされる宙域だ。」
「手掛かりと成りうるものを見落とすなよ。」
デスラー総統から直々に命(めい)を受け、ネレディアは天の川銀河へ赴いていた。
今や、友好関係の深い地球の庭先であるこの宙域は、アケーリアスの伝説の一つ、"惑星ファントム"が存在すると云われている宙域である。

テレザート星、同等に伝説として語り告げられてきた惑星。
この惑星に存在する"女神ルダ"に救いを求め、それが認められた時、一つだけ願いを叶えて貰う事が出来ると、言い伝えられている。

その言い伝えを実現させ、惑星(ほし)の寿命が迫るガミラスと愛するスターシャの暮らすイスカンダルの寿命を1000年、伸ばして貰うか、同じ環境の惑星(ほし)を教えて貰うか、はたまた、ファントムに移住させて貰う為、元警務艦隊所属のネレディアを派遣したのだ。

ガミラス星もイスカンダル星も、見た目以上に老いた惑星(ほし)。
拡大政策の"付け"が払える時に、払えるものが在る内にデスラーは精算しようと考えていた__。




「……本当に在るのだろうか……。」ネレディアは、心の中でそう思う。

ネレディアが、そう心に思った時であった、座乗する"セカンド"が大きく揺れた。

「航海士!どうした?」

「解りません!突然、重力波に!」
「惑星クラスの重力に引き寄せられています!」

「なっ!何ッ!?」
ネレディアは警戒体制を整えようとした。
だが、突如、襲った重力波は直ぐに消えた。

「全天球レーダー室!今の重力波を計測出来ているか?」
「タイムレーダーの解析を!」
矢継ぎ早に指示を飛ばすネレディア。

「どうした?応答せよ!」
「全天球レーダー室!応答せよ!」



全天球レーダー室からの応答が無いまま、数分が過ぎ、過ぎたかと思えば、眼前に表面を厚い氷で覆われた惑星が、飛び込んで来たのだ。



「……なっ!何がどうなっている?」
「大きく揺れたと思えば、艦内の施設、全天球レーダー室からは、何も応答は無く、さらには今まで無空間だった場所に突如、惑星が出現……。」

「私をからかっているのか?」

「それとも夢か幻影でも、見せられているのか?」

ネレディアは驚きを隠せなかった・・・

ネレディアは、ブリッジクルー全員の顔を見渡した。
見渡すと同時にクルー全員とブリッジが、グニャっと歪み渦を巻きはじめたのだ。
その渦は、やがて漆黒の闇と変わってゆく・・・



「………。」
「ん……?」
「これって……これって四年前の建国祭の時の………!?」




「……夢?」

「いいえ。夢ではないわ。」

闇の中に浮かび上がるネレディア以外に、もう一人浮かび上がった。



「貴女(あなた)の望む世界よ。」

「私の望む世界?」

「そう。貴女の望む世界。」
「この世界をもう一度と強く望んだのでしょ?」
「もう一度、富と繁栄が存在した時代。」
「貴女が、輝いていた世界。」

心の中を覗かれた思いのネレディアは突如、現れたこの人物に何者かを尋ねた。

「ところで貴女は何者?」
「先ほどから私の心の中を見透かしたような口の聞き方しているけど。」

「わたくしはルダ。」
「ここは惑星ファントム。」
「貴女が、貴女方が欲している惑星(ほし)。」

「………。」
「ここが……ここが、惑星ファントムだと……。」
再び、驚きを露にするネレディア。

「ならば、貴女がルダの女神ならば、死星と成った我々のガミラスそして、イスカンダル星の星としての寿命を伸ばして欲しい。」

「惑星(ほし)の歴史を変える事は、それ以上にリスクを背負う事に成るのですよ。」
「貴女や貴女の上に立つ者は、それを受け入れる事が出来るとして、全て民が受け入れる事が出来るのですか?」
「イスカンダルの民は首を縦に振らないでしょうね。」

「これをお見せ致しましょう。」
そう云うとルダは、自身の前に大きな円を描いた。
その円の中に浮かび上がる太陽系。

そして・・・


【惑星破壊プロトンミサイル】

ルダは云う。

この惑星を破壊する事の出来るプロトンミサイルは、ある星間国家が勢力拡大の為に、対立する星間国家に対し撃ち放ったミサイル。
そのミサイルのA.Iコンピュータの暴走により、軌道を外れ、太陽に直撃、太陽は死の太陽と成ってしまった。
その影響で、地球と云う惑星(ほし)は、あと一年で死滅する未来へと進む事と成ったのです。
かつて死の惑星(ほし)、地球はその寿命を先送りにした代償を払う時を迎えたのです。

「歴史(みらい)を変える事は出来ても、運命は変える事は出来ないのです。」
「貴女方が望む時間(とき)を得られるとは限らないのです。」

ネレディアが、ならばガミラスと同じ環境の惑星(ほし)を教えて欲しいと、尋ねようとした時、ルダは消えてしまう。



何事も無かったようにネレディアの姿は、ミランガル・セカンドのブリッジにあった。



「准将。今は何も語らず、本国へ帰ろう。」
バーレン少佐の言葉にネレディアは、複雑な思いを胸に、ガミラスへ引き返した。


~fin~


この物語は、もし私が2202ー愛の戦士たちーのスピンオフ的に、二次創作した物語です。
私的設定が混ざっています。

使用している画像はイメージです。
また一部、過去に集めた拾い画を使用しています。