釈量子幸福実現党党首がウイグル人権団体代表と早稲田祭で対談日本は人権を守る意思を示せ
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早稲田大学の学園祭で、釈量子・幸福実現党党首と、トゥール・ムハメット国際ウイグル人権民主財団日本全権代表の対談「『ウイグル人権弾圧』に見るアジアの今とこれから」が、2日に行われた。「日本のマスコミが報じない真実」という切り口で、中国共産党によるウイグル人の弾圧が語られた。
ムハメット氏は、中国でのウイグル人弾圧の実態やその理由、最近の事件などを中心に語った。まず、今年7月末にウイグル自治区のヤルカンドで起きた大虐殺について紹介。ウイグル人の多くはイスラム教徒であり、当時はイスラム教徒が断食を行う「ラマダン」の最中で、ある民家で女性と子供が祈っていたところ、密告を受けた警官が訪問。警戒した女性が扉を開けなかったところ、警官は武装警察を呼んで突入し、集まっていた50人全員を殺害した。このことに抗議した男性たちも殺され、事件全体でおよそ3000人から5000人が殺されたという。
このほか、自宅で子供達にコーランを教えていたという理由で23年間刑務所に入れられたイスラム教指導者も紹介された。彼は、信仰を捨てるよう迫る「思想改造」のための拷問の最中も、コーランを暗唱するなどし、「神が試練を与えている」と思うことで耐えられたという。
釈党首はこれを受け、香港の雨傘革命の指導者ジョシュア・ウォン氏(18)が信仰を持っていることを紹介。日本の学生からも、こうした信念を持って行動する人が出てきてほしいと語った。また、ウイグル人弾圧について、「日本はウイグルの人を助けるのか助けないのか、肚を固めるべき時が来ている」と訴えた。
質疑応答の時間には、来場者から、「イスラム教とテロや人権侵害の関係」「2020年の東京五輪の頃の日本やアジアのビジョン」などについての質問があり、活発な議論が交わされた。
釈党首は対談の最後に、こうした事実を紹介するのは、中国人が憎いからではなく、中国共産党による政治や思想が悪いことを示すためであり、人々が対立することは望んでいないとした。どんな人も、「神に創られた」被造物であるという謙虚な思いで、手を取り合っていくことができる時代がすぐそこまで来ているということを、心にとめてほしいと訴え、対談を締めくくった。
ウイグルで起きていることは遠い世界の話ではない。「自分は平和な国に住んでいるから大丈夫」だと安心し、他人事として見ていては、「気付けば人権が損なわれていた」という事態を招きかねない。ウイグルの人々を助けることは、日本人に人権を守る意思があると示すことに他ならない。今、真に人権を尊重する近代国家となれるか否かが問われている。(居)
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