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Mikuのブログ

共謀罪でテロは止められない 憎しみを超える神の教え

2017-06-08 17:45:18 | 政治・国防・外交・経済

http://the-liberty.com/article.php?item_id=13103

《本記事のポイント》

  • 共謀罪を新設した「組織犯罪防止法」では、イギリスで起きたテロは防げない
  • 現行刑法でも、殺人罪には予備罪が設けられている
  • テロを防ぐには、人々の心を愛と調和で満たす宗教の教えを広めるしかない

 

イギリスでまたも痛ましいテロ事件が起きた。

ロンドン中心部のロンドン橋と近くの市場で、3日深夜、暴走したワゴン車に複数の歩行者がはねられ、広場を訪れていた大勢の人が刃物で刺された。現在のところ、死者は7人、負傷者は少なくとも48人に上るという。 

イギリスでは今年に入って、3月下旬のロンドンの国会議事堂周辺のテロ、5月下旬のマンチェスターのコンサート会場におけるテロ、そして今回のロンドン橋での事件と立て続けにテロが起き、多くの死傷者が出ている。 

亡くなられた方のご冥福を心よりお祈りしたい。 

 

「共謀罪」でテロは防げるのか

現在国会で審議されている、いわゆる「共謀罪」を新設する「組織犯罪処罰法改正案」は、このようなテロを防ぐための法案であるとされている。

だが、「共謀罪」を新設したからといって、今回のようなテロを完全に防ぐことは難しい。 

刑法の原則は「行為」を処罰することにある。「改正組織犯罪処罰法」が成立すれば、実際の行為に至らなくとも、組織的に犯罪を計画し、その組織のメンバーの一人が「資金や物品の手配、関係場所の下見」といった「犯罪準備行為」を行った段階で、組織のメンバーが処罰対象となる。 

この「犯罪を行うための資金や物品の手配」とは具体的に何を指すのだろうか。 

爆発物や大量の刃物を集め始めたら、疑われるのもやむをえないかもしれないが、今回のテロで使われたのはワゴン車と数点の刃物だ。もし、大学のサークル仲間でキャンプやバーベキューに行く目的でワゴン車を借り、食材を切るための刃物を準備したとして、これが「犯罪準備行為」に当たるといわれたらたまったものではない。 

ワゴン車や刃物を用意したことが「犯罪準備行為」だと断定するには、日ごろから特定の組織の思想や行動を監視し続ける必要がある。最初から「犯罪組織」だとアピールする組織などないため、警察は特定の思想傾向を持った団体を広く監視、捜査対象とすることになる。やましいことがなければいいではないかという意見もあろうが、やはり警察に常時監視されることは気持ちのいいものではない。 

なお、現行刑法でも殺人罪には「予備罪」が設けられており、殺人の準備をした段階で処罰対象となる。殺人を実行する予定だった人のみならず、殺人の準備を手伝った人も処罰対象となるとされているため、テロの取締りのために「共謀罪」を設ける必要性は感じられない。 

また、欧米諸国には「共謀罪」を設けた法律はあってもテロは頻発している。法律の整備だけでは、テロを止めることはできない。 

 

テロを防ぐ考え方

こうした悲劇を止めるために必要なものは、人間心を超えた神々の教えである。 

3月の国会議事堂前のテロについては単独犯とされているが、今年に入ってイギリスで起きたテロは、いずれも「イスラム国」の関与が取りざたされている。 

「イスラム国」の構成員は、かつて自分たちの信じる宗教や国家を蹂躙した欧米諸国を恐怖させ、滅ぼすことによって、憎しみを晴らそうとしているのかもしれない。

もちろん、欧米の植民地主義の歴史には反省すべき点が多く、イスラム国の「正義」も理解できなくはない。 

だが、憎しみでもって憎しみを消すことはできない。もし、テロが繰り返されたなら、相応の報復もあり、憎しみは連鎖する。 

このような宗教や民族の違いによって生じる争いについては、もう一段高次の神の教えを知らなくてはいけない。テロという間違った手段を使うことで、罪のないイスラム教徒が疑われ、殺され、言論や心境の自由が奪われることは、神は望まれないだろう。 

幸福の科学では「転生輪廻」という霊的真実を教えているが、これも宗教や民族間の争いを乗り越える上で、革命的な思想といえる。人はさまざまな時代、国家に、さまざまな立場で生まれ変わっていることを知れば、互いに憎しみあうことが愚かだと分かる。 

社会に対する不満や不条理に対して行われるテロについても、神々の教えは有効だ。宗教は、愛の心、平和な心、寛容さを教え、人生のさまざまな困難は、魂を磨くための砥石であることを教える。環境を憎むのではなく、自らを変えることによって、人生の困難に立ち向かう強さを得ることができる。 

幸福の科学が目指すものは、各自の心や考え方に大きな変化をもたらすことで、社会や国家も変えていこうとする「革命」である。 

恨みや憎しみで心がいっぱいだった人が、他人への愛の行為に生きるようになれば、それはひとつの「革命」だ。一人ひとりに起きた「革命」を、社会や国家にも広げることで、社会や国家からも憎しみや争いの心を取り除き、愛に満ちた世界を作っていくことができる。 

テロは人間の心が起こす。この心を変えていくことが、テロをなくす一番の近道なのかもしれない。

(小川佳世子)

 

【関連記事】

2016年1月号 パリ同時テロ 憎しみを超えて、愛を取れ 「イスラム国」が命がけで訴える5つの言い分――キリスト教圏との「和解」は可能だ (Webバージョン) - 編集長コラムhttp://the-liberty.com/article.php?item_id=10493 

2017年5月28日付本欄 一般市民を巻き込む「テロ」に大義はあるのか 問われる「手段」と「目的」の正当性http://the-liberty.com/article.php?item_id=13071


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1 コメント

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Unknown (キタキツネ)
2017-06-09 18:11:55
イギリスでは、全てのテロを防げてないだけで、テロの準備をしているものが逮捕されているから、もし当該法律が無ければ、今よりも多くのテロが起こっているはずだ。つまり、それなりに防げているのだ。 
信号機があっても、交差点での交通事故がゼロにならないのと同じ。 
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