忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

友愛ピエロが踊るとき

2010年06月17日 | 過去記事
閉店後の「終礼」だった。瞬間、空気がざわめいた。が、下を向いてクスクスし始める者もいた。私がその「原因」となった御仁の顔をしげしげと芝居がかった表情で見つめるから、そのクスクスは横の者にも伝播し始めていた。何気ない、ま、ついでに意味もない挨拶の冒頭の一言だ。「阿呆とハサミは使いようと言いますが――――」 手前味噌ばかりで恐縮だが、30歳になったばかりの私の社内での評価はすこぶる悪かった。今思い . . . 本文を読む