東京 新宿 バイク修理 「探求」 ガレージUCGブログ

日々GARAGE-UCGで如何なる修理や探求が行われ、どんなガレージライフを過ごしているのだろうか?

その先にある危険を回避する為の整備

2009年03月10日 | ガレージUCG探求作業
ガレージには、日々いろいろな整備依頼がやってきます。通常のメンテナンスや、部品交換など、その内容は多種多様です。特に、事故車両の修理には気を使います。

事故車両の場合、転倒による外観の擦り傷や打痕がとても目立ち、オーナーの方々も、外装のことを気になさることが多いのが現実です。しかし、実際に分解してパーツ単体にして見なければ解らないことも多々あります。

車両は、TL1000Rの逆輸入車です。写真を見ていただければ一目瞭然なのですが、ステムベアリングのレース部分に打痕や、シール部分のめくれが確認できると思います。しかし、実際にステアリングを左右に動かしてみたり、車両を前後に動かしてみても、少し動きが悪いぐらいで、実際にはここまで破壊されてるとは、体感できないことが多いです。

実際に動かしてみて、問題ないからといって、確認もせずにこの状態のまま乗り続けていくと、ベアリングのボールが破断して、ステアリングが切れないというような、恐ろしい状況に陥ってしまうことがあります。

人間という生き物は、非常によく出来ていて、ある程度動きが悪くなったり、乗りにくくなったりしても、乗りこなせてしまえるもので、機械的に最悪の状態であっても、こういうものだとか、少し乗り方を変えれば今まで通り問題ないと思い、いつも通り車両を操作出来てしまいます。逆に言えば、ちょっと気になったところでも、機械的には、数パーセントの誤差でしかないのに、何か変だ、と感じられるのが人間のすばらしいところで、どんな精密なセンサーよりも、不具合を感知する能力があります。

実際に、少し変だなと感じても、予算がないからとか、このままでも問題ないと判断してしまい、大きな事故につながってしまったり、単純なことで、予期せぬ転倒に遭遇してしまうこともあります。

事故車両だけでなく、どんな整備や修理でも、多くの方が見た目だけで判断して、修理や、整備をしないケースが多いのですが、メンテナンスを怠っていると、なんでもないような場所が、凄く破壊されていたり、機能していない場合が多いのです。

神経質に物を捕らえるべきだということではなく、何か気になったり、今までと少しでも違うと感じたら、点検してみたり、ご相談していただきたいものです。

たかがメンテナンス、されどメンテナンス、面倒くさがらず、少しでも気になったら、分解整備をされてみたり、ご相談されてみてはいかがでしょうか。


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